2025.01.31[神戸S]難局にこそ燃える。自らの“選択と判断”で勝利への道を切り拓く

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第6節(交流戦)
2025年2月1日(土)12:00 神戸総合運動公園ユニバー記念競技場 (兵庫県)
コベルコ神戸スティーラーズ vs リコーブラックラムズ東京

コベルコ神戸スティーラーズ(D1 カンファレンスA)

ブリン・ガットランド選手。スタンドオフの役割についてブリン・ガットランド」と説明する

今季初の連勝に挑むコベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)の第6節は、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場でリコーブラックラムズ東京と対戦する。10番で先発出場するブリン・ガットランドは「危険なチーム」と相手を警戒しつつ、「準備していることをしっかりとできるか。それができたときにスコアボードに得点を重ねられればいい一日にできる」と意気込んだ。

先発した前節が今季初出場だったガットランド。負傷離脱からようやく試合復帰を果たした格好で、50対22での快勝に80分フル出場で貢献した。

10番を背負う彼が担うのはいわゆる司令塔役。求められるのは‟選択と判断”を的確に実行することだ。「味方とのコミュニケーションを大事にし、『こうだったから次はこうしよう』など自分に問いかけながらやっています」と話す29歳は、試合における‟9割”のことは「準備してきたことを一人ひとりがしっかりやれば解決できる」といい、「残りの1割で相手が違うことをやってくれば適応力も求められる」と続け、準備の遂行と変化を冷静に捉えながらゲームをコンロトールしている。

‟選択と判断”は言葉にすればシンプルでも、重圧は大きい。その正確さ次第で内容や結果の成否を分けることもある。それでもガットランドから漂うのは気概だけだ。

「一瞬一瞬、自分の判断で切り抜けていくことができるのはとてもエキサイティング。『難しい状況になれば俺が切り拓いてみせる』という心構えがもてない人は、たぶん10番というポジションには適していません。プロ選手である以上、絶対にもっておかないといけない素質です」

スタンドオフはときにラグビーにおける花形とも形容されるが、ガットランドは「自分の最初の仕事は、チームをしっかり正しい方向に導いてあげること。その結果としていいプレーが生まれていく。チームメートのために自分がやるべきことをするのが大前提です」と語気を強くした。

華々しいプレーはチーム全員で体現した献身性の最大公約数として生み出されるもの。神戸Sの司令塔は今節も、仲間とつかむ勝利のために、‟選択と判断”を愚直に実行する。

(小野慶太)

2025.01.30[BR東京]デビュー戦と復帰戦。強い思いを抱く二人が今季2勝目へすべてを出し尽くす

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第6節(交流戦)
2025年2月1日(土)12:00 神戸総合運動公園ユニバー記念競技場 (兵庫県)
コベルコ神戸スティーラーズ vs リコーブラックラムズ東京

リコーブラックラムズ東京(D1 カンファレンスB)

リーグワン初出場となるラズロー・ソード選手(©リコーブラックラムズ東京)

カンファレンスBでの対戦1巡目を終え、リコーブラックラムズ東京(以下、BR東京)の戦績は1勝4敗。勝ち点5と全12チーム中11位で、カンファレンスAとの2カ月にわたる交流戦を迎える。

「メンバー入りできてとってもうれしいです。このチャレンジを楽しみにしています」と話すのは、今節のコベルコ神戸スティーラーズ戦がデビュー戦となるラズロー・ソード。オーストラリアの高校を卒業後、日本へとやってきた2003年生まれの21歳だ。

「兄(イジー・ソード、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)が日本の大学でプレーしていたので、いつか一緒のチームでプレーすることが夢でした」と、来日の理由を語る。

強みは、193cm・105kgの体躯を生かした力強いボールキャリー。「僕にとってBR東京は、人生の中でとても大切なもの。ファミリーのような存在です。今週末は僕のすべてを出し尽くしたいと思います」。

またプロップのリザーブには、笹川大五が入った。2季ぶりのメンバー入り。腕の左二頭筋の腱を断裂し手術を受け、およそ1年間をリハビリに充てた。

実戦復帰は、2週間前に行われたクボタスピアーズ船橋・東京ベイとの練習試合。3番で出場すると、結果を残し、今節のジャージーをつかんだ。

ファーストブロック(同カンファレンス内での対戦1巡目)では前半をリードして折り返すも、後半に逆転負けを喫した試合が3試合もあった。だからこそ笹川は、リザーブメンバーとして「チームにエナジーを与えたい」と意気込む。

「僕の取柄はパッション。ウォーミングアップからエナジーを与えたいですし、試合に出たら仲間を120%で鼓舞したい。そのためにも自分の仕事をしっかりして、エナジーにフォーカスします」

試合に出られなかったおよそ2年もの間、笹川を支えたのは家族にチームメート、そしてファンの存在だった。

「試合会場に行くたび、ファンの方々はずっと声を掛けてくれていました。やっとプレーをお見せできる。パフォーマンスで恩返しします」

キックオフは2月1日(土)12時。敵地・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で、今季2勝目をつかみ取りに行く。

(原田友莉子)

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