2025.03.20[三重H]小さなファンから受け取った熱い思い。勝利という“お返し”を

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第12節(交流戦)
2025年3月22日(土)12:00 三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 (三重県)
三重ホンダヒート vs 浦安D-Rocks

三重ホンダヒート(D1 カンファレンスB)

フランコ・モスタート選手(写真右)。「負けた試合から学べることは多い。大切なのは、それを修正し、改善していくということ」

バイウィークを挟んで2連敗中の三重ホンダヒート(以下、三重H)。先週末のコベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)戦は5対47という大敗に終わった。

「負けた原因は、チーム全体よりは個々のミスにあると思います。修正が必要ですし、それを目標にハードワークしています」と語ったのは、ここまで11試合中10試合に先発してきたフランコ・モスタート。

「負けた試合から学べることは多い。大切なのは、それを修正し、改善していくということ。今週の練習を見れば、それはしっかりできています」と彼は話している。

悔しい敗戦のあとでもモスタートはファンサービスを欠かさない。神戸S戦のあとはHEATER(三重Hファンの愛称)の子どもからプレゼントを受け取り、一緒に写真を撮影する瞬間があった。その場面について聞いてみると、すぐに彼は「もちろんあのときのことは覚えていますよ!」と切り出した。

「どこに行っても来てくれる女の子で、キラキラした装飾で彩られた素敵な手紙を書いてくれたり、プレゼントをもらったりしています。彼女は『ビッグサポーター』です」と語り、応援から力をもらっている一方、喜んで「お返し」をしていると話した。

「子どもたちが自分を尊敬の眼差しで見てくれるというのは、とてもうれしいことです。次の世代のためにもなりますし、喜んでファンサービスをしています。本当にありがたいです」

小さなファンの熱い思いに応えるべく、勝利に向けて準備を進めるモスタート。今週末は浦安D-Rocks(以下、浦安DR)と対戦する。

浦安DRはディビジョン1最下位に沈んでいるが、前回の対戦では三重Hが黒星を喫した相手だ。ただ、モスタートは「まずは自分たちがやるべきことに集中したい」と冷静に展望する。

「われわれ自身にフォーカスを当てて今週の試合に臨みたい。状況を考えれば浦安DRは勝たなければならない相手。自分にできることを全力でやりたいと思います」

およそ1カ月ぶりとなる三重Hのホストゲームは、22日の12時に三重交通G スポーツの杜 鈴鹿でキックオフを迎える。前節のショッキングな大敗から立ち直り、三重Hは勝利を熱いファンに届けることができるだろうか。

(籠信明)

2025.03.20[浦安DR]日本のファンの姿勢に感銘を受ける23歳。“本当のファン”に届ける歓喜の瞬間

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第12節(交流戦)
2025年3月22日(土)12:00 三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 (三重県)
三重ホンダヒート vs 浦安D-Rocks

浦安D-Rocks(D1 カンファレンスA)

新加入のクリス・コスグレイヴ選手は、3月上旬にチームに合流したばかり。今節も15番で先発予定だ

今季2勝目を目指して浦安D-Rocks(以下、浦安DR)が三重ホンダヒート(以下、三重H)とのビジターゲームに挑む。浦安DRにとって三重Hは、今季初勝利を挙げた相手であるだけにいいイメージをもって臨みたい。

前節・クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下、S東京ベイ)戦で一人のアイルランド人プレーヤーがリーグワンデビューを飾った。

U20アイルランド代表や7人制アイルランド代表の経歴をもつクリス・コスグレイヴは、今月3日に加入が発表されると、すぐにチームに合流し、14日に秩父宮ラグビー場で行われたS東京ベイ戦で浦安DR初キャップを獲得。「かなりトントン拍子に試合に出ました」と本人が話すように、準備期間が限られた中でフルバックのポジションで先発し後半31分までプレーした。

「D-Rocksのみなさんは本当に温かく迎えてくれたので本当に感謝しています。チームにしっかりとコネクションすることは意識して、S東京ベイ戦に向けての約1週間はすごくいい準備ができました」

惜しくも試合には敗れてしまったが、リードを奪えていた後半10分ごろまでのパフォーマンスにはいい感触があったようで「40~50分は素晴らしいパフォーマンスをできたと思っているので、80分をとおしてどのくらいできるかというマインドをもってやっていきたい」と手ごたえ。そして何より、初めて日本のラグビーに触れた23歳は、14,000人以上が集まったファンの姿勢に感激したようだった。

「チームが勝っても負けてもサポートしてくれる日本のファンの方々は、“本当のファン”だと思い、その熱いサポートに応えたい気持ちになりました」

シーズンも後半戦に突入し、レギュラーシーズンは今節を含めて残り7試合。「とにかく勝つことにこだわって、その確率を1%でも2%でも上げられるようにやっていきたい」。コスグレイヴは今節こそ、彼にとっての“初勝利”をつかみ、ファンに歓喜を届ける。

(須賀大輔)

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