2025.03.28[静岡BR]メンバー23人中5人を占める大卒ルーキー組。流れを止めて、東京SG戦“初勝利”へ

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第13節(交流戦)
2025年3月29日(土)12:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
東京サントリーサンゴリアス vs 静岡ブルーレヴズ

静岡ブルーレヴズ(D1 カンファレンスA)

待ちに待った初先発。静岡ブルーレヴズの岡﨑颯馬選手

静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)は、なぜか東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)とは相性が悪く、リーグワンになってから一度も勝利がない。さらに遡ると、当時ヤマハ発動機ジュビロとして、2015年の第52回日本ラグビーフットボール選手権大会の決勝では15対3で勝利したが、ジャパンラグビー トップリーグ時代も含めてリーグ戦では2008年以来、勝っていない。

メンバーも入れ替わっている中で何とも不思議な相性だが、もちろん静岡BRとしては今節でそれを覆し、リーグワンでは初の4連勝を成し遂げることだけを考えている。そのために期待したいのが、過去の流れを知らない大卒ルーキーたちだ。

ここまでの12試合でも、北村瞬太郎、作田駿介、ヴェティ・トゥポウ、ショーン・ヴェーテーら大学からの加入組が大活躍を続け、チームの躍進を支えてきた。それぞれインパクトの強い働きを見せており、ルーキーの当たり年とも言える状況になっている。

そんなルーキー組の中で、今節で初先発を迎える予定なのが、岡﨑颯馬だ。岡﨑航大の実弟(3歳下)で、早稲田大学を卒業して加入。昨季のアーリーエントリーでの出場はなかったが、今季の第5節に途中出場してリーグワンデビューを飾り、兄と一緒にピッチに立つという目標も達成した。その後は2試合に途中出場して、今節が初先発となる。

プレーの持ち味は「ハードワークやタックルなどディフェンスの面です」と本人も言うが、静岡BRに加入してからさまざまな面でどん欲に成長を重ねてきた。

「ワールドクラスの選手や経験をもったセンターがいるので、吸収するものがすごく多いです。たとえばチャールズ(・ピウタウ)からはスペースにアタックするところも学べていますし、フーザ(シルビアン・マフーザ)はディフェンスでの相手との間合いの部分がすごく勉強になります。ヴィリー(ヴィリアミ・タヒトゥア)からはリーグワンのコンタクトの強度を日々ぶつかっていく中で実感させてもらっていますし、おかげで日々成長できています」(岡﨑颯馬)

非常に素直な人柄で、弟キャラとして先輩たちからかわいがられる存在でもある。同期選手たちの活躍にも大きな刺激を受けているが、だからといって気負い過ぎて自分のプレーを見失うことはない。

今節ではメンバー入り23人中の5人を占める大卒ルーキー組の切磋琢磨が、東京SGに対するリーグワン初勝利の原動力となることを期待したい。

(前島芳雄)

2025.03.27[東京SG]“ホッコ”がいる安心感。連敗と欠場の試合が重なる、頼もしき206cmの復帰

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第13節(交流戦)
2025年3月29日(土)12:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
東京サントリーサンゴリアス vs 静岡ブルーレヴズ

東京サントリーサンゴリアス(D1 カンファレンスB)

ラインアウトに頼もしい戦力が復帰する。東京サントリーサンゴリアスのハリー・ホッキングス選手

3連敗と苦しい戦いが続く8位の東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)。連敗阻止に挑む3月29日の第13節は、秩父宮ラグビー場に4位の静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)を迎えての一戦だ。過去、リーグ戦同一シーズンでの4連敗は経験がないだけに、チームのプライドに懸けても勝たなければならない。キャプテンの堀越康介から出てきた意気込みも「プライド」という言葉だった。

「いま、必要なのは、このチームがどうあるべきかというプライドを見せること。どうやってそのプライドを発揮するかといえば、ディフェンスが一番出せる部分であり、僕たちのアタッキングラグビーをする上では、まずディフェンスの精度を高くしなければいけない」

直近5試合で各30失点以上を喫している東京SG。アタックの部分では手ごたえを感じているだけに、ディフェンスの整備が最重要課題だ。その意味で今節の相手、静岡BRは格好の相手かもしれない。前回の静岡BR戦(第6節、33対14で勝利)こそ、ディフェンスが機能して勝利を収めた試合だったからだ。特にフォワード陣の奮闘ぶりは顕著で、この試合でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いた流大も試合後、「僕よりもフォワード陣が頑張っていた」と語ったほどだ。

そのフォワード陣に頼もしい男が帰ってきた。第9節を最後に、けがで欠場が続いていた“ホッコ”ことハリー・ホッキングスが復帰を果たす。3連敗とホッコ不在は重なるだけに、本人としても期するものは大きい。

「この3試合は悔しい結果が続いていますが、チームとして積み上げていくべき点はしっかりと取り組めています。それを80分間出し切ることができれば結果が付いてくるはず。自分がチームに加わることで、コーラーとしてラインアウトを引っ張り、モールバトルでもディフェンスでも、相手にプレッシャーを掛けていきたいです」

ホッコ不在で痛手だったのは、まさにラインアウトの部分。勝負どころでボールを確保できない場面がここ数試合続いていた。スロワー役を務める堀越も、ホッコがいる安心感をこう語る。

「もう4、5年コンビを組んでいるので、サインがなくても通じ合えます。ホッコは投げやすいし、賢いし、信頼感が大きいです」

チーム最長身206cmの存在感がより大きく見えるほど、勝利は近づいてくるはずだ。

(オグマナオト)

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