2025.04.23[浦安DR]契約終了直後に鳴った電話。22歳がつかんだ新しいチャンス

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第16節(リーグ戦)カンファレンスA
2025年4月25日(金)19:05 秩父宮ラグビー場 (東京都)
浦安D-Rocks vs 東芝ブレイブルーパス東京

浦安D-Rocks(D1カンファレンスA)

浦安D-Rocksに新加入のハンター・モリソン選手。背番号4で、リーグワンにデビューする
ⓒURAYASU D-Rocks

金曜日(4月25日)の夜、浦安D-Rocksは秩父宮ラグビー場に東芝ブレイブルーパス東京を迎える。順位表を見れば最下位vs3位の構図になるが、1万人近くの来場が見込まれるゲームは、白熱の80分になること間違いなしである。

4番のポジションにニューカマーの名前が記された。ハンター・モリソン。約1カ月前からチームに合流し、4月10日に加入が発表されたロックは「最初にジャージーを着られる機会なのですごく楽しみ」と、いまかいまかとキックオフの瞬間を心待ちにしている。

オファーは突然舞い込んできた。ニュージーランドの名門・クルセイダーズとの契約を終えた矢先、エージェントからの電話が鳴った。「日本に行きたくないか?」。その4日後、モリソンは日本に向かう飛行機に乗っていた。

「クルセイダーズとは週ごとの短期契約だったので、その期間が終了して、荷物をまとめて車に乗せて帰ろうとしたときに急にもらった話で驚きました。同時に『新しいチャンス、新しい文化に触れられる』とワクワクした気持ちになりました」

U20ニュージーランド代表の一員としてU20日本代表と対戦した経験もあり、日本のラグビーのスピード感を知ってはいたが、来日して感じるその速さは、またひと味違う様子である。

「日本人選手はみんな速い。自分はキャリーが好きでコンタクトプレーが得意だけど、周りの選手に付いていくのが精一杯。特にラックのテンポがすごく速くて、走ってから止まる時間よりも走っている時間のほうが長い……。(アジャストするためには)もっと走らないと(笑)。日本に来てからもう数kg(体重が)落ちたよ」

そう冗談交じりにこの1カ月を振り返り、「力強いボールキャリーとオフロードが自分のラグビースタイル」と話すモリソンは、リーグワンデビューを前に強く意気込む。

「自分は選手としても人間としても競争心が高いので、チームを勝利に導き、チームの成功に貢献したいです」

聖地での王者撃破へ。新進気鋭の22歳が力の限り走り、力の限りボールを運ぶ。

(須賀大輔)

2025.04.23[BL東京]悔しさを思い出した前年度王者。敗戦を受け止め、いざリスタートの一戦へ

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第16節(リーグ戦)カンファレンスA
2025年4月25日(金)19:05 秩父宮ラグビー場 (東京都)
浦安D-Rocks vs 東芝ブレイブルーパス東京

東芝ブレイブルーパス東京(D1 カンファレンスA)

20番でメンバー登録、東芝ブレイブルーパス東京の伊藤鐘平選手。「インパクトのあるプレーをしようと心掛けています」

東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は4月25日、秩父宮ラグビー場で、浦安D-Rocksと対戦する。

前節で静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)に26対56で敗れ、ディビジョン1の首位から3位に順位を落としたBL東京が、再スタートの一戦に臨む。

21日の練習ではいつものように活気のある声がグラウンドに響き、集中力の高さを感じさせた。激しい全体練習が終わると、伊藤鐘平は「選手それぞれがバイウィーク(試合のない週)でスイッチを切り替えて、集中してやっています」とうなずいた。

身長190cm、体重105kgの伊藤はロック、フランカーとして今季はここまで全試合に出場。グラウンド中央では力強いヒットで前に出て、エッジ(ライン際)ではスペースに走り込み、得意とするオフロードパスでチャンスを広げる。二つのポジションで多くの役割をこなし、チームにとって欠かせない存在となっている。

「インパクトのあるプレーをしようと心掛けています。出場時間が短いこともありますが、与えられた時間でトライにつながるプレーや、流れを変えるプレーをしていきたいです。ディフェンスでは、スピードに乗ったドミネートタックルを決めればチームも乗ってくるのでそこを意識しています」

京都産業大学でキャプテンも務めた伊藤は、取材では質問に明快に答え、笑顔で記者をリラックスさせる空気感を持つ。そんな27歳の好漢が、表情を引き締めて、一気に言い切ったのは前節の静岡BR戦についてだった。

「チーム全体として、『あの負けを流して次に行こう』ということはありません。あの負けを受け止めています。もちろん、悔しかったので。あの試合を踏まえて、『もっとレベルアップしていこう』とみんなで話しています」

悔しさを思い出した昨シーズン王者が、次の戦いに向けて燃えている。二つのポジションで体を張る伊藤は、インパクトのあるプレーでチームをさらに熱くする。

(安実剛士)

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