2025.05.07[浦安DR]思い出の地での初先発。「デカいこと」を成し遂げるために、小さなことからコツコツと

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第18節(リーグ戦)カンファレンスA
2025年5月9日(金)18:35 秩父宮ラグビー場 (東京都)
浦安D-Rocks vs 三菱重工相模原ダイナボアーズ

浦安D-Rocks(D1 カンファレンスA)

ルーキーとして3試合目の出場となる浦安D-Rocksの梅田海星選手。“チリツモ”の精神で1番を務める

レギュラーシーズン最終節となる今節、浦安D-Rocks(以下、浦安DR)は秩父宮ラグビー場で三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦する。ホストゲーム最終戦で勝利し、D1/D2入替戦に弾みをつけたい。

発せられた言葉と浮かべた表情が、何よりも充実感を表している。3月に大学を卒業したばかりの梅田海星は今季出場した2試合を振り返り、大学時代とのレベルの差を痛感しながらも、「いまは挑戦、試練の連続ですけど、それが苦しいのではなく、楽しいんですよね。まだまだ成長できる部分があります」と、どこかうれしそうな顔で現状を言葉にした。

リーグワンデビューとなった第13節・埼玉パナソニックワイルドナイツ戦では、「小さいころにテレビで観ていた代表クラスの選手」であるヴァル アサエリ愛と対峙し、トップレベルを肌で感じた。そして、前節の静岡ブルーレヴズ戦では146kgのショーン・ヴェーテーと組み合い、あまりの重さに衝撃を受けたという。

「大学ではスクラムを強みにしていましたけど、それが通用しないのが悔しくて。スクラムやコンタクトレベルが、一段階違います」

それでも、いまの梅田の心の中を占めるのは、マイナスの感情ではなく、「そこをどうぶち破っていくか、対面の選手をどう倒していくか」という闘争心。「“チリツモ”ですね」と言い、そのためにいま大事にしていることを教えてくれた。

「いきなりデカい目標を立てるのではなく、小さな目標を立てて積み重ねていく。1日でも1週間でも積み重ねていけば最終的にはデカいことができると思っているので、それを大切にしてやっていきたいです」

初先発を飾る今節の舞台は「思い出がいっぱいある場所」である秩父宮ラグビー場。今年の1月には大学選手権で先発出場し、見事、優勝を果たしている。

「選手権のときもそうでしたし、いまもそうですけど、めちゃくちゃ緊張しています。でも、大学のときからプレーさせてもらっているグラウンドで自分の役割であるスクラムで負けるわけには絶対にいかないので、これまでの反省を生かして、自分らしいスクラムを組んでチームにいい影響を与えたいです」

3試合目にして初のホストゲーム。たくさんの浦安DRファンの前でぶちかます準備はできている。

(須賀大輔)

2025.05.07[相模原DB]“暴れん坊”が感じるチームの確かな成長。昨季超えへ、勝利をどん欲に目指す

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第18節(リーグ戦)カンファレンスA
2025年5月9日(金)18:35 秩父宮ラグビー場 (東京都)
浦安D-Rocks vs 三菱重工相模原ダイナボアーズ

三菱重工相模原ダイナボアーズ(D1 カンファレンスA)

日本代表としても活躍、三菱重工相模原ダイナボアーズのエピネリ・ウルイヴァイティ選手

2季連続でD1/D2入替戦を回避したものの、プレーオフトーナメント進出は果たせなかった三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)。今節は秩父宮ラグビー場で行われる浦安D-Rocks(以下、浦安DR)とのフライデーナイトゲームに臨む。

現在の戦績は、昨季の最終結果と同じ9位(6勝)。昨季と試合数こそ違えど、相模原DBのレギュラーシーズン最終節は、勝利数を積み上げるための戦いとなる。前節の東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)戦の残り20分からつかんだモメンタムを継続できれば、道は大きく拓けるだろう。

「(BL東京戦の)最後20分で、一人ひとりが自分の役割を果たしてゲームプランどおりに戦えば、簡単にゲインできる、簡単に相手にプレッシャーを掛けられることを証明したと思います」

けがから復帰して5試合ぶりの出場となったBL東京戦で先制トライを挙げたエピネリ・ウルイヴァイティはこう振り返る。

強靭なフィジカルとダイナミックなプレーで攻守の起点となるウルイヴァイティは昨年、相模原DBの生え抜き選手としては初めて日本代表に選ばれ、現在6キャップを数える。

「日本代表で学んだことや経験したことを今季、フィールド内外でチームに還元することを意識し、そこはけっこう、できたと思います。2018年に加入して以来、チームはすべての面で進化してきました。若手はすぐに(チームに)貢献できるレベルで、今までいる選手たちもラクになりました。みんなが同じページを見て、同じ目標に向けて進んでいることがパフォーマンスに表れていると思います」

相模原DBのホストゲーム最終戦セレモニーで石井晃ゼネラルマネージャーが語った「上位進出の壁」。それを乗り越えるための課題である“一貫性の継続”について、ウルイヴァイティはこう俯瞰する。

「ディビジョン1で上位にいくために、何が必要なのか常に学び、経験を積むことで一貫性が出せる時間をもっと長くできるようになると思います。みんなもそれを目指して練習しています。すぐに変わるところではないのですが、努力で徐々に変わってきているので、それもまたチームが進化している証拠です」

ラストゲームも「これまでどおり」とウルイヴァイティ。とはいえ、出場停止処分と負傷で今季は9試合の出場に留まり、「少しフラストレーションを感じました」相模原DBの“暴れん坊”は明かす。このまま終わるはずがない。

(宮本隆介)


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