2025.03.14[日野RD]次は自分の強みを出す。初先発のインパクトプレーヤーは「最初から全力で」

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン2 第8節
2025年3月15日(土)13:00 いわぎんスタジアム (岩手県)
日本製鉄釜石シーウェイブス vs 日野レッドドルフィンズ

日野レッドドルフィンズ(D2)

「ひたすらボールをもって走ること。そして相手に当たってとにかく前へ進むことに取り組む」と、水間夢翔(みずま ゆうと)選手

日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)はビジターゲームで日本製鉄釜石シーウェイブス(以下、釜石SW)と対戦。第5節のホストゲームでは日野RDが46対35で競り勝っているが、日野RDは前回の対戦で見えた手ごたえ、そして反省点をもう一度確認し、後半戦最初の試合でも勝利を奪いたい。

釜石SWとの再戦の舞台は岩手県盛岡市のいわぎんスタジアム。その試合で今季初となる先発メンバーに名を連ねたのが水間夢翔だ。前節の豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)戦では、後半14分にマリー・コスターとの入替でセンターとして今季初めてのキャップを獲得したが、釜石SW戦では背番号14の右ウイングとして出場する。

水間は「日野RDでプレーできているということ自体が非常に恵まれた環境ですし、その中で多くの方々に支えられていることは感謝してもし切れない。その感謝の思いを表すには、やはり試合で活躍することがすべてだと思うので、できることを精一杯やって勝利に貢献したい」と集中力を高めている。S愛知戦では劣勢の中での出場だったため「僕が入ったことでチームの強度を落とすわけにはいかない」との思いでディフェンスに奔走したが、そのぶん攻撃面ではやりたいことができなかったとの反省があった。初先発の釜石SW戦では一転、「とにかく最初から全力でいく。ひたすらボールをもって走ること。そして相手に当たってとにかく前へ進むことに取り組む」と自分の役割にフォーカスして臨む。

苑田右二ヘッドコーチは水間について、「ウチには数少ないインパクトプレーヤーで、チームに良い勢いをもたらす存在。ボールタッチを増やしながら、チームをどんどん勢い付けてほしい」と彼をウイングに起用した意図を語る。

「(釜石SWは)前半戦で勝利している相手だが、過大にも過小にも評価し過ぎずに、われわれがこの1週間で準備してきたことを出し切ることにフォーカスしたい」と苑田ヘッドコーチは強調していた。

水間も「グラウンドに出たら何も聞こえないくらい集中しているので、釜石SW戦も応援してくれているみなさんの前でしっかり自分らしく前へと進んでいくプレーを出していきたい」と熱い思いを語っている。インパクトプレーヤーの起用で、連敗中のチームは後半戦から流れを変えられるか。心機一転、リスタートの日野RDの戦いぶりに注目だ。

(関谷智紀)

2025.03.13[釜石SW]改善させたチームの生命線。ホストゲームで借りを返し、初の連勝と3勝目へ

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン2 第8節
2025年3月15日(土)13:00 いわぎんスタジアム (岩手県)
日本製鉄釜石シーウェイブス vs 日野レッドドルフィンズ

日本製鉄釜石シーウェイブス(D2)

日本製鉄釜石シーウェイブスのセットピースのキーマン、伊藤大輝選手(写真中央)

日本製鉄釜石シーウェイブス(以下、釜石SW)は3月15日(土)、岩手県盛岡市のいわぎんスタジアムで日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)とのホストゲームに臨む。

東日本大震災復興祈念試合でもあった前節は、前半戦で首位を走ってきたレッドハリケーンズ大阪に快勝し、今季2勝目を手にした。今節はこのいい流れを継続させる意味でも、大事な後半戦の初戦となる。

対戦する日野RDには2月1日(土)の第5節で苦汁をなめさせられた。セットピースで劣勢を強いられ、特にフッカーの伊藤大輝は、自身がスローワーでもあるラインアウトがことごとくスティールされたこともあり、悔しさをにじませる。

「サインの選択の問題なのか、ボールを投げる前から相手が自分たちの飛ぶ位置に入られている感覚もありました」

スティールされるたびに増す不安。成功を意識すればするほど選択が裏目に出て、沼にハマっていくような感覚だった。

しかし、前節は大きく改善。須田康夫ヘッドコーチが試合後、「オプションを増やしたことと、考え方をシンプルにしたこと」が功を奏したと話せば、伊藤も「ジャンパー陣とも話をして、もっとシンプルな選択肢も選ぶようにした」と言うように、マインドの変化も改善の大きな助けになった。ボールをキープさえできれば、いいアタックを展開できることはすでに証明済みだ。その意味でも釜石SWにとってセットピースの精度は一つの生命線となる。

後半戦がスタートする今節はレギュラーシーズンにおけるクラブ史上初の連勝や3勝目が懸かった試合。つい1カ月半前に敗れた日野RDに対して、ホストゲームで借りを返し、クラブ史に新たなページを刻みたい。

「個人的には日野RDには勝った試合のイメージがなくて。でも、『だからこそ日野RDには勝ちたい』という思いが強いですね」(伊藤)

チームとしても、勝利したあとの試合がもつ意味は大きい。伊藤も当然、この一戦に懸けている。

前半戦は接戦を勝ち切れなかった。この課題を克服するためには、チーム全体の総合力が試される。練習中、特に若手が多いフロントローに熱心に声を掛ける様子も多く見られるのが、フォワード陣のリーダーである伊藤だ。重要な役割を果たすセットピースのキーマンが、打倒・日野RDに燃えている。

(髙橋拓磨)

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