2025.04.10[日野RD]「ラグビーの醍醐味がフォワードにはある」。広い視野とハードワークで地元・九州でのリベンジを

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン2 第11節
2025年4月11日(金)19:30 東平尾公園博多の森陸上競技場 (福岡県)
九州電力キューデンヴォルテクス vs 日野レッドドルフィンズ

日野レッドドルフィンズ(D2)

日野レッドドルフィンズの朝長駿選手。バックスへのコンバート、セブンズ日本代表での経験などがいまに活かされているという

日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)は東平尾公園博多の森陸上競技場でのビジターゲームで九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)と対戦する。前回は25対30で惜敗している日野RDは今季初となるナイトゲームに必勝態勢で臨む。

「九州KV相手にも接点では絶対に負けない。九州での試合でもあるし、フィジカルでしっかり競り勝ってチームに勝利を届けたい」と試合を見据えているのが長崎県出身の朝長駿だ。

日野RD入団2年目に体の強さと走力を兼ね備えている点を見出されてセンターにコンバートされ、セブンズ(7人制)日本代表に選出されたこともある。そのバックスでの経験が、とても大きな財産になっていると朝長は言う。

「フォワードはけっこう目の前のプレーに集中しがちですけど、バックスを経験しているぶん、フィールド全体を見つつ危険を察知したらそこへ駆け付けるなど視野が広がった。自分の持ち味であるラインアウトディフェンスもそうだし、チームの中で一番ハードワークが必要なところでのプレーがうまくできていると感じる」

バックスの経験はアタックでも生きている。「センターを経験したおかげで、相手が詰めてきたとか、ちょっとここは溜めてから加速しようなどと、間合いがわかるようになった。そのあたりは本当に糧になっている」。そして笑顔でもう一つ付け加えた。「どちらもやってみて、フォワードのほうが好きですね。ラグビーの醍醐味である体を当てる楽しさがフォワードにはあるので。まだまだ成長しないといけないのですが、フォワードに戻ってコンタクトレベルも上がってきたと感じています」。

苑田右二ヘッドコーチが就任した昨季途中に再びフォワードにコンバートされ、フランカーとして出場を続けている。「『フォワードとして強いキャリーを生かし外側で走れるプレーヤーになってほしい』と再コンバートのときには言われました」(朝長)。

今季10試合中、第9節を除く9試合に背番号7で先発出場を果たしているが、「前半戦もギリギリで勝てない試合が続いて、トライを取れなかったり守り切れなかったりしたシーンがとても多く、どの試合も本当に悔しかった」と、九州KV戦でのリベンジに燃えている。「この状況でもずっと応援しサポートいただいているファンの方々には感謝しかない。九州KV戦では、いつもどおり、自分のやるべき仕事をやり抜いて勝利を勝ち取ります」。静かな口調には決意と自信があふれていた。

(関谷智紀)

2025.04.10[九州KV]九州KVのすべてが詰まった『猿レポ』。試合の余韻を楽しむお供に

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン2 第11節
2025年4月11日(金)19:30 東平尾公園博多の森陸上競技場 (福岡県)
九州電力キューデンヴォルテクス vs 日野レッドドルフィンズ

九州電力キューデンヴォルテクス(D2)

『スポーツナビ』に掲載の『猿レポ』を執筆している九州電力キューデンヴォルテクスの猿渡康雄選手(写真中央、あご髭の選手)

九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)は今節、ホストゲームに日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)を迎える。11日(金)19時半、東平尾公園博多の森陸上競技場でキックオフを迎える“フライデーナイトマッチ”だ。ショートウィークとなる九州KVに対して、バイウィークの日野RD。九州KVにとっては今季のスローガンである『BE TOUGHER』が問われる一戦だ。

今季からグラウンド外である活動を始めた選手がいる。スポーツ総合サイト『スポーツナビ』で試合後にチームの公式コンテンツとしてマッチレポートがアップされるようになった。そのタイトルは『猿レポ』。書き手を務めているのは猿渡康雄だ。

「チームのほうから『やってみないか?』ということで打診をいただいて、選手目線でレポートを書くことで違った視点からチームや各選手のことを知ってもらえるきっかけにつながればと思って始めさせてもらいました」

試合のレポート内には『今週の個人的Pick up Player』という形で注目選手を挙げて紹介しているが、ラグビー選手としての特長に加えて、チームメートだからこそ知ることができるエピソードが盛り込まれている。

「もしかしたらラグビーを知らない人が見ることもあるかもしれないので、そういった場合でもなるべくスッと入るようにシンプルさは心掛けています。あとは選手のことを知ってもらいたいので一人ひとりにフォーカスを当てて、選手目線でしか引き出せないようなところを、みなさんに公開できる範囲で知ってもらえたらなと思っています」

そんな猿渡の思いが込められた文章は選手のキャラクターを知ることができ、文章としてのリズム感や完成度も高い。九州KVを知る上では貴重なコンテンツとなっている。

「このチームは人がいい。選手それぞれの個性がすごくあるので、ラグビーもそうですけど、人の部分についてレポートを通じてでも普段のところからでも知ってほしい」

グラウンドではプロップとして体を張り、試合が終われば大きな体を折り曲げながらスマホで文章を打ち込んでいく。試合はもちろんのこと、試合後の『猿レポ』にもぜひ、注目してもらいたい。

(杉山文宣)

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