2025.01.18[狭山RG]コリー・ヒルが感じるチーム内競争の激化。狭山RGのチーム力は着実に向上している

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン3 第4節
2025年1月19日(日)13:00 維新みらいふスタジアム (山口県)
中国電力レッドレグリオンズ vs 狭山セコムラガッツ

狭山セコムラガッツ(D3)

コリー・ヒル選手は元ウェールズ代表という経歴。昨シーズンに横浜キヤノンイーグルスから移籍してきた

前節は8トライを挙げる快勝で2位浮上を果たした狭山セコムラガッツ(以下、狭山RG)。今節は初のビジターゲームで3位の中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)と激突する。ここまで、互いに2勝1敗。開幕から3連勝中で首位に立つマツダスカイアクティブズ広島を追走する意味でも、どちらにとっても負けられない戦いとなる。

狭山RGにとっては序盤の山場の一つとなる試合で注目したいのが、ウェールズ代表として34キャップを誇るコリー・ヒルだ。U20ウェールズ代表として出場したジュニアワールドカップでは、チームのキャプテンを務めた。日本では2022シーズンから横浜キヤノンイーグルスで2シーズンプレー。2023-24シーズンから狭山RGに移籍してセットピースの要としてチームを支えている。

プレシーズンマッチでは細かいけがに悩まされた影響もあり、開幕2試合は途中出場となったが第3節では先発出場。ラインアウトでは持ち前の高さを発揮し、勝利に大きく貢献した。そんな一戦を前にヒルは「チームの入りはすごく良かった。前半の30分は、チームスローガンである『DOMINATE』(制圧する)できたと思います。その一方で80分をとおしてみるといろいろな課題は出てきたと思う」と語った。そして「負けた試合でのレビューよりも、勝った試合でレビューできるのは、とても良いこと」とも付け加えた。

自身のコンディションも完璧に近い状態まで上がっており「次もメンバーに選ばれれば、いいプレーをしたいので、すごく楽しみ」と笑顔を見せた。

現在チーム内競争が激しさを見せている狭山RG。課題となるチーム力向上が順調に進んでいる証でもある。ヒルは「前回のトレーニングマッチに出場したメンバーもハイパフォーマンスを見せていた。誰がメンバーに選ばれてもおかしくない状況なので、チーム力は着実に上がっている。次は初のビジターゲームになりますが、山口でプレーするのは楽しみです」と話した。

強力フォワード陣を武器に攻撃を展開する中国RRに対して、前節で見せた積極的なディフェンスで封じることができれば、必ず自分たちのペースで試合を作れるはずだ。

(松野友克)

2025.01.18[中国RR]大黒柱が感じるチームの確かな成長。自分たちに打ち勝ち、初の3連勝をつかみ取る

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン3 第4節
2025年1月19日(日)13:00 維新みらいふスタジアム (山口県)
中国電力レッドレグリオンズ vs 狭山セコムラガッツ

中国電力レッドレグリオンズ(D3)

エドワード・カーク選手。「若いころからいつもディフェンスが大好きだった」

中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)のエドワード・カークは、2連勝が懸かった前節のヤクルトレビンズ戸田戦前、少し不安を抱いていた。

「正直なところ、(前々節の)ルリーロ福岡戦でいいプレーができたから、チームが自信をもちすぎていないかと、少しナーバスになっていた」

頭によぎったのは昨季のこと。格上相手との善戦が過信となり、直後の試合で完敗。その後の試合も競り合った展開で勝ち切れず、連敗のままシーズンを終えた。

ただ、今季のチームは違った。前節も粘り強いディフェンスで中国RRらしいゲームを作り、終盤に6点差とされてもリードを守り切って26対20で勝利。リーグワンでチーム初の2連勝を飾った。

「チームは原点に戻って、いい準備をしていたし、いい自信をもって試合に臨めていた。ポジティブだったのは最後の5分間でプレッシャーにさらされながらも試合を締めくくれたこと。そこはチームが成長している証だ」(カーク)

昨季の自分たちにも打ち勝ってつかんだ2連勝。光ったのは“粘り強いディフェンス”という中国RRの原点だ。その中心には大黒柱のカークがいる。昨季ディビジョン3のベストタックラーは今季開幕から3試合に先発出場し、相変わらず絶大な存在感を発揮。持ち前の熱いタックルは3試合で成功数60回を記録し、D3でダントツの数字を叩き出している。

「若いころからいつもディフェンスが大好きだった。多くの人がアタックやトライを楽しんでいるように、僕はぶつかり合いやフィジカルな面が大好きだ。タックルは適切なタイミングで適切なポジションを取ることを心掛けている。いつもディフェンスにはプライドを持っているし、ディフェンスの手本を示し、少しでもチームのみんなを引っ張っていくことが僕の役割だ」(カーク)

今節は山口県で4年ぶりのホストゲーム。リーグワン新規参入組の狭山セコムラガッツを迎え、3連勝を懸けて戦う。

「チームは前の試合の問題点を少しずつ修正できているし、常に成長できている。この1週間で準備してきたことに自信をもって、いいマインドセットで臨みたい。相手の動向もあるけど、自分たちが最大の敵になることもある。だから、もう一度自分たちのことに集中して戦えば、いい結果が出るはずだ」(カーク)

相手は実力者がそろう難敵だが、まず打ち勝つべきは過去の自分たち。カークがプライドを懸けたディフェンスでチームを前進させる。

(湊昂大)

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