2025.02.21[WG昭島]けがを経て手にした新たなマインド。仲間のため、後輩のために存在価値を示す

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン3 第7節
2025年2月22日(土)13:00 AGFフィールド (東京都)
クリタウォーターガッシュ昭島 vs マツダスカイアクティブズ広島

クリタウォーターガッシュ昭島(D3)

「グラウンドにいてくれるだけでいい」とヘッドコーチからの信頼も篤い江本洸志選手

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25ディビジョン3 第7節。クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)は、東京都調布市のAGFフィールドに、現在D3の首位を走るマツダスカイアクティブズ広島を迎えてのホストゲームに臨む。前節の勝利で3連勝を達成し、開幕3連敗からの借金を完済したWG昭島。ようやく本来の姿を取り戻しつつあるだけに、この勢いのまま連勝街道を突き進みたい。

その前節で活躍したのが、開幕戦のけがから復帰した江本洸志だ。昨季の膝のけがから1年掛けて復帰し、迎えた今季の開幕戦で再度のけがに見舞われる。その直後は「モチベーションが落ちたこともあった」と言う江本だが、復帰までの時間とともに、そのマインドは変わった。

「グラウンドの内側から見える景色と、外から見る景色は全然、違いました。けがをして、外から見たからこそ、チームがいまこういう状態だからこそ、こういう声掛けをしようとか、こういう戦術をとろうとか。以前よりも、うまくコミュニケーションを取れるようになったと思います」

いつも明るく振る舞い、誰とでも分け隔てなくコミュニケーションを取れる江本は、ワイクリフ・パールー ヘッドコーチをして、「グラウンドにいてくれるだけでいい」と言わしめるほど、いまやチームにとって欠かせない存在だ。チームメートからの信頼も厚く、「好きなように動いていい。空いたスペースはカバーするから」と、江本の動きにチーム全体が合わせることもある。それが許されるのは、日ごろからチームのことを考えて練習に取り組み、積極的にコミュニケーションを図ろうとする江本の姿を、誰もが知っているからだろう。

今節、江本の母校である日本航空高等学校石川(石川県輪島市)の後輩たちが、試合会場に足を運ぶことになっている。自分を信頼してくれるチームメートのためにも、そして母校の後輩たちのためにも、江本はグラウンドに立って、自分の存在価値を示さなければならない。

(匂坂俊之/Rugby Cafe)








2025.02.21[SA広島]初の敗戦を糧にできるか。真価が問われるリスタートの一戦

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン3 第7節
2025年2月22日(土)13:00 AGFフィールド (東京都)
クリタウォーターガッシュ昭島 vs マツダスカイアクティブズ広島

マツダスカイアクティブズ広島(D3)

「本当に準備のところですべての差が出る」と芦田朋輝キャプテンは言う

今季、新たにダミアン・カラウナ ヘッドコーチを迎えて開幕から連勝を続けてきたマツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)。前節の『広島ダービー』で敗れて今季初黒星を喫したチームは、自分たちを見つめ直して再スタートを図っている。

今季初めての敗戦を、芦田朋輝キャプテンは「少し試合間隔が空いた中で、中国電力レッドレグリオンズさんのほうがいい準備をしてきた結果だったと思っています。最初の5試合は勝ちましたけど、まだチームとして課題が多く残っていることを再認識できた試合にもなりました」と受け入れ、あらためて準備の重要性をチームメートと再確認した。

「負けたことには原因がある。今までに比べて今週はどういう準備ができているか。そこをしっかりと意識していこうという話をしました。本当に準備のところですべての差が出ると思っています」と話すキャプテンの下、全員が自分たち自身に目を向けて1週間を過ごしている。

加藤滉紫は「セットピースがうまくいかず、自分たちのやりたいことができなかった。負けるべくして負けた試合だった」と敗戦を受け止める。また、これまでチームの強みだったスクラムやラインアウトがうまくいかなかった原因を考えた結果、問題はコミュニケーションにあると感じていた。

「前半はスクラムも五分五分の状態が続いていたんですが、試合のキーポイントになるところでちゃんと声掛けできていなかった。相手のほうがまとまっていたのに対して、僕らは個人でやろうとしていた。そこを今週は修正していきたいです」

コミュニケーションを取ることは、カラウナ ヘッドコーチが就任してからチームに求め続けてきたこと。やはり、そうしたことをもう一度しっかり見つめ直す必要があるということだろう。

もっとも、敗戦も決してネガティブなことだけではない。加藤は「本当に悔しかったですけど、あの負けから学んで、これからいいゲームを続けていければいい。いままでやってきたことは間違いではないと思うので、ゼロからというわけでもない。やってきたことに自信をもって積み重ねていくことが一番大事だと思います」と見据える。

ダミアン・カラウナ ヘッドコーチ

敗戦を糧にしてSA広島はさらに前進することができるか。22日のクリタウォーターガッシュ昭島戦は大事な一戦になる。

(寺田弘幸)

試合詳細

見どころ・試合レポート一覧