NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
プレーオフトーナメント3位決定戦
2025年5月31日(土)14:05 秩父宮ラグビー場 (東京都)
コベルコ神戸スティーラーズ vs 埼玉パナソニックワイルドナイツ
コベルコ神戸スティーラーズ

© KOBE STEEL, LTD.
プレーオフトーナメント3位決定戦で埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)と対戦するコベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)。5月31日、チームは最高の準備を整えて秩父宮ラグビー場のフィールドに立つ。
ブロディ・レタリックと李承信。今季の神戸Sを引っ張ってきた二人の共同キャプテンはそれぞれをどう見ているのか。レタリックは言う。
「承信は僕の知らないところ(バックス)を、キャプテンとしてリードしてくれている。アタックでも中心人物となってリードしてくれているし、本当に素晴らしいリーダーです」
けがで苦しむ時期もあった今季の李だが、戦う姿勢を失わなかった24歳をレタリックは強くリスペクトする。試合当日に34歳のバースデーを迎える10歳上の‟相棒”に対し、李もまた、強い信頼感を抱いてきた。
「ガズラ(レタリックの愛称)の体を張るところや一つひとつの発言がチームにエナジーを与えてくれる。チームの流れが少し悪くなってきたときにみんなが見るところがガズラの顔、姿、プレー。これからのラグビーキャリアを積んでいく中でも、学ぶべきことが多い存在です」
共同キャプテンを務めることで確かな成長を感じたという李。だが、「シーズンをとおして重要な局面、難しいゲームの中で、(レタリックに)頼ってしまったのは心残り」と明かす。だからこそ、「残り1試合、自分自身のパフォーマンスもそうだし、発言でもしっかりチームにクリアなメッセージを伝えて、ちょっとでもサポートしていきたい」とレタリックとの共闘に強く意気込む。

リスペクトと信頼。二人にあるのは神戸Sを強くしたいという共通の思いだろう。デイブ・レニー ヘッドコーチは「二人が共同キャプテンをしてくれたことは本当に良かった。二人とももちろん代表キャップをもっているし、周りの選手からもリスペクトされている選手。承信もキャプテンをすることで成長した部分もあると思う」と納得の表情で二人のリーダーシップを評した。
2024-25シーズンはまもなく終わる。レタリックは「強豪相手には小手先の技術では通用しない。しっかりと高い精度をもって臨まないと勝つことはできない」と集中し、李も「常にチャンピオンとして戦ってきた埼玉WKに自分たちの強さを証明するチャンス」と闘志を燃やす。二人のキャプテンが引っ張る神戸Sは、今季最終戦を最高の笑顔で締めくくる。
(小野慶太)