2022.03.10NTTリーグワン 2022 D1 第8節レポート(S東京ベイ 30-24 静岡BR)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第8節 交流戦
2022年3月5日(土) 14:30 江戸川区陸上競技場 (東京都)
 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ 30-24 静岡ブルーレヴズ

静岡ブルーレヴズの堀川隆延監督(右)、大戸裕矢キャプテン

静岡ブルーレヴズ
堀川隆延監督

「今日の試合は、立ち上がりは良くなかったものの自分たちのラグビーを信じて選手たちが80分戦ったことを誇りに思います。課題は多くあるのですが、自分たちの成長を感じることができる試合になりました。足りないことを選手と共有することも大切ですが、自分たちがどう成長できたかということも共有し、次戦に向けて戦っていきたいと思います。クボタスピアーズ船橋・東京ベイの皆さん、今日の勝利おめでとうございます」

──ハーフタイムには選手たちにどのような声をかけましたか。

「まず、ラインアウトのデリバリーの部分で相手のマルコム選手にプレッシャーを受けていたので、その部分で変化をつけるように伝えました。次にストラクチャーについては、自分たちのストラクチャーを信じてアタックするように伝えました」

──去年と比べてどんなところにチームの成長を感じるでしょうか。

「まずはディフェンスの部分でひとりひとりがシステムを理解していること。そして、アタックにおいては、スキルが向上し、昨年以上にボールを動かすラグビーができているということです」

──今日の試合初先発の中井選手について。

「今日の試合では、50:22でいいキックを蹴ったりと、彼自身の強みを活かしたプレーをして、貢献してくれたと思います」

──今日初先発となった選手たちの、起用の狙いと出来について。

「マルジーン(イラウア)選手は、スピアーズのフォワードに対してフィジカルの部分で通用すると思い起用しました。彼の能力からすればもっとできると思います。
サム(グリーン)選手については、スタジアムの風を考えてキッキングゲーム、エリアの部分を期待して起用しました。前半は少し固い印象でした。まだまだ成長できると思います。
中井選手は、キックもランも初出場ということでいいプレーができていたと思いますが、これからもっと良くなると思います」

静岡ブルーレヴズ
大戸裕矢キャプテン

「本日はこのような状況のなか試合ができたことに感謝します。クボタスピアーズ船橋・東京ベイの皆さん、勝利おめでとうございます。
試合の内容としては、試合前から予想されていたフォワード戦、ボールの攻防において、ブルーレヴズはトライを取られたものの、こちらもトライを取れたことにチームの成長を感じます。こうした点や、6点差という点差を逆転できず勝ちきれなかったことなどの課題は、チームとしての伸びしろを感じますし、まだまだ成長しないといけない、そして成長できると思えました。こうした点をポジティブに受け止め、来週以降も準備していきたいと思います。
また、今回の試合で50キャップを達成したタヒトゥア選手、そして100キャップを達成した日野選手はヤマハ時代から体を張って勝利に貢献してくれた選手たちです。二人にはおめでとうと伝えたいです」

──終盤で特にスクラムにおいてフォワード戦を有利に進めたように感じました、印象をお聞かせください。

「前半のスクラムからヒットさえよければいいスクラムが組める感覚がありました。フロントローの選手たちが、試合が進むにつれてフィットし、終盤いいスクラムを組めることに繋がったのだと思います。フロントローにはいい経験になったと思います」

静岡ブルーレヴズの中井健人選手(左)、日野剛志選手

静岡ブルーレヴズ
日野剛志選手

「今回の試合は首位のスピアーズに対して、フィジカルの部分でチャレンジしていこうというテーマで臨みました。出した部分と出せなかった部分があったと思います。前半は、相手のペースで試合が運んでしまいましたが、後半は自分たちのペースで試合を進められ、もう少しというところまで行きましたが、力及びませんでした。来週以降、しっかりと修正していきたいと思います。
個人的には、今回100キャップということで、ヤマハ時代からの関係者の皆様のおかげだと思いますので、しっかりと恩返しできるようにいい試合をしていきたいです」

──どのようなスクラムの攻防があったか教えてください。

「相手の大きなフロントローに対して、ひとつに固まって相手を崩したいと考えていました。(相手の)マルコム選手に対して、いけるところもあればいけないところもあるという印象です。大きな選手に対して、五分五分のセットをしてしまうと劣勢になってしまいますが、こちらの思い通りのセットができた時は優勢に組むことができました。そうしたヒット前の攻防がありました。
収穫としては、フロントローが変わっても一貫性を持ったスクラムが組めて、後半のスクラムからのペナルティ、そしてトライに繋がったことです」

──アクシデントにより郭選手が早い段階で出場しましたが、日野選手からみて郭選手の印象を教えてください。

「体も大きく、意欲もあり、台湾出身ということで苦労も多いと思いますが、日本語も上手で、ヤマハ発動機で仕事をしながら、プレーしています。伸びしろも大きく、ポテンシャルのある選手だと思います。彼のポテンシャルを伸ばせるように私自身も成長したいと思います」

静岡ブルーレヴズ
中井健人選手

「ブルーレヴズとしては、エリアを取りしっかりとディフェンスをする試合にしたいと思って臨みましたが、前半はディフェンスの面でコミュケーションの部分であったり、ゲインを切られてしまったりといった点が重なり、トライを取られてしまいました。後半は、それらが修正され追い上げることができました。勝てなかったことは力不足だと思います。このままでは終れないので、より成長する必要があります。
個人的には、感謝の気持ちをもって試合に臨みました。こうして当たり前のことができる平和な環境にありがたみをもってプレーすることができました」

──腕に巻かれたテーピングに“Pray for peace”と書いて試合していたと思いますが、そこに込められた思いなどをお聞かせください。

「私の母の祖国であるウクライナが大変な状況になっていますが、そうした中こうしてラグビーができる、当たり前のことが当たり前にできるということは幸せなことであり、それに感謝するという思いを込めて試合をしました」

クボタスピアーズ船橋・東京ベイのフラン・ルディケ ヘッドコーチ(右)、立川理道キャプテン

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
フラン・ルディケ ヘッドコーチ

「こんにちは。非常にタフな試合になりましたが、こうして勝ち続けることが重要だと思っていますので、これからも選手を信じて勝っていきたいと思います。前半はこちらのプラン通りにプレーすることができましたが、後半はミスが多くプレッシャーを受けた展開となりました。後半はどちらに転んでもおかしくないような状況でしたが、残り3分の選手たちの頑張りとリーダーたちがしっかりとチームをまとめたことで勝利することができました。
怪我による影響で若いメンバーがたくさん出場しましたが、こうした選手たちが出場し、チームのシステムを経験し、ステップアップしてくれたことは、長いシーズンを戦っていくうえで、非常にいい機会を持つことができたと感じています」

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
立川理道キャプテン

「とてもタフなゲームになりました。前半はコントロールして試合を進めることができましたが、後半はミスも多く、シンビンも出してしまいました。逆にブルーレヴズはそこをしっかりとポイントに変えてきました。最後の15分は、厳しい状況でひとりひとりがいい判断をして勝つことができたことは、チームの成長だと思っています。また、試合経験の少ない選手たちも出しながら、こうして勝ち続けられることも、チームがまとまることに繋がったと思います。
こうして勝って反省できることに感謝しながら、ショートウィークとなる東京サントリーサンゴリアス戦に向けて準備していきたいと思います」

──後半、マルコム・マークス選手が交替しなくてはいけない状況となったがそこでどのようにチームに声をかけたか。

「マルコム選手が抜けたから、声をかけたということはありません。しかし、後半アタックでの継続性や、ディフェンスでのタックルの精度の低さが目立ったので、そうした点をチームで話しました」

クボタスピアーズ船橋・東京ベイの藤原忍選手(左)、オペティ・ヘル選手

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
オペティ・ヘル選手(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)

「ハードワークが実り、ベストを尽くせました。後半はブルーレヴズのプレッシャーを受けてしまったところはありましたが、それでもベストを尽くして勝てたことを嬉しく思います。しっかりと反省して、次に繋げたいです」

──ブルーレヴズとスクラムを組んだ感想は。

「相手がスクラムにプライドを持っていることは試合前からわかっていました。私たちはしっかりと自分たちのスクラムを組むことを意識し、相手にプレッシャーを与えるスクラムもありました」

──リーグワン初トライとなりましたが、トライを取った感想を教えてください。

「チームが自分がボールを持てるようにプランしてくれましたし、チームメイトもハードワークしてくれたので、自分はやるべきことをやるだけでした。最初はトライかどうかわかりませんでしたが、トライが認められたことを嬉しく思います」

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
藤原忍選手

「試合の入りは良かったです。前半はトライも取れ、狙った通りの前半となりましたが、後半はプレッシャーをかけれず、逆にプレッシャーを受け、流れを奪われてしまいました」

──トライをとったシーンについて。

「ウイングの根塚選手がブレイクしているので、そうした点を予想してサポートしていました。試合前からトライを含めていいプレーをしたいと思っていましたが、まずは自分の仕事をしっかりとしようという意識でいました」

──課題はありますか

「ブレイクダウンに集中しすぎて、周りを見ることができていなかったです。次戦は強い相手ですが、プレッシャーを受けた状況で周りを活かせるプレーをしたいです」

──後半、ブルーレヴズに追い上げられた要因と考えられるものは?

「細かいコミュケーションの部分で、課題があると思います」

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