2026.05.31NTTリーグワン2025-26 D2/D3入替戦[D2 8位 vs D3 1位]第2戦レポート(SA広島 40-13 日野RD)

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
D2/D3入替戦[D2 8位 vs D3 1位]第2戦
2026年5月30日(土)13:00 Balcom BMW Stadium (広島県)
マツダスカイアクティブズ広島 40-13 日野レッドドルフィンズ

4シーズン越しの悲願成就。チーム全員が結束してつかんだD2昇格

ディビジョン2昇格を果たしたマツダスカイアクティブズ広島

昨季は涙を呑んだD2/D3入替戦に今季こそ勝って昇格するため、マツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)はチーム全員が一つになって駆動した。

入替戦の第1戦は17対20で敗れたが、ダミアン・カラウナ ヘッドコーチをはじめコーチ陣には勝機が見えていた。一つは第1戦で後手に回ったスクラムの安定。もう一つは第1戦でも効果的だったリザーブメンバーによるテンポアップをさらに強化すること。この二つのプランを遂行するためにコーチ陣はフォワード最年長の小栁友徳に代えて、負傷して実戦から遠ざかっていた金山忠次を起用し、さらにキャプテンの芦田朋輝をリザーブに置くことを決断した。

クラブにとって極めて重要な大一番で、今季だけでなくずっとSA広島をけん引してきた選手たちがスタメンから外れたが、それもコーチ陣と選手たちの間に強い信頼関係があったからこそ実現できたことだ。

金山は小栁のためにもと奮い立ち、フォワードのリーダーである加藤滉紫は仲間を信じてスクラムを組み、試合後には「スクラムに関してはめちゃくちゃ責任を感じていましたけど、自分だけじゃない。1、2、3番がどれだけ自分の仕事ができるかが重要だったし、みんなでいいスクラムができた」と頷いた。

リザーブに回っていた芦田は、カラウナ ヘッドコーチからプランを聞かされたときに「すぐに気持ちを切り替えることはできなかった」と言う。しかし、「僕はコーチを信頼しているんで、そういったプランを選択したことを自分の中で落とし込んで最高の準備を進めていました」。後半10分から出場すると、試合に大きなインパクトを与えていく。

芦田朋輝キャプテン(写真中央)をあえて後半から投入するという策も功を奏した

芦田とともにグラウンドに立った嘉納一千は、第1戦からリザーブで後半にインパクトを与える役割を託されてきた。

「リザーブで試合途中からテンポを上げてほしいと言われて、しっかり22番の役割を果たそうと思った。勢いに乗れればいけることは第1戦でも感じていたので、いかにチームを勢いに乗せるかを考えながらやりましたし、(井上)陽公ともいいコミュニケーションを取って準備できていました」

2試合の160分間を井上と嘉納の二人でゲームメークした結果が、第2戦の後半の33対0というスコアにつながった。SA広島はプランどおりに目標を成し遂げてみせた。

リーグワン初年度の2022シーズンにディビジョン2で戦って降格した。あれからD3で4シーズンを戦って成し遂げたD2昇格は、苦しい時期もみんなで乗り越えながら築いてきた絆がチーム力となり実現したものだった。

(寺田弘幸)

マツダスカイアクティブズ広島(D3)

マツダスカイアクティブズ広島のダミアン・カラウナ ヘッドコーチ(右)、芦田朋輝キャプテン

マツダスカイアクティブズ広島
ダミアン・カラウナ ヘッドコーチ

「本当に予想したとおり、すごくタイトな試合で、特に前半がそうでした。私たちにはしっかりプランがあり、それはベンチからインパクトを与えることでした。そのプランの中には、キャプテンをベンチから良いタイミングで投入してエネルギーを与えることも含まれていました。それはすごく大事なことでしたが、(芦田朋輝キャプテンが)スタート(からの出場)ではないという決断を理解してくれたことは本当にすごいと思います。月曜日にその話をしましたが、つらかったと思います。でも、それを理解してくれたことが今日の結果にもつながったと思います。ほかの選手たちも本当に頑張ってくれました。先週の試合からもいろいろと学び、たくさん修正しました。特にセットピースのところを修正して、今日は本当にワールドクラスだったと思います。良いプラットフォームを作ってくれて、良いアタックができました。本当にすごく良い日でした」

──ディビジョン2昇格おめでとうございます。いまは達成感も大きいと思いますが、どんなお気持ちでしょうか。

「疲れました(笑)。長いシーズンでした。(親会社の)マツダと一緒に戦ってこられたことをすごく光栄に思います。マツダにはいつもいろいろお願いしていますが、すごくサポートしてくれました。みんなの努力を誇りに思っていますし、このチームの基準はすごく高いと思っています。毎週、毎週、本当に立派だったと思います」

マツダスカイアクティブズ広島
芦田朋輝キャプテン

「本日、試合開催にあたって関わってくださった方々、本当にありがとうございました。ヘッドコーチからもあったように、前半はタイトな試合になることもプランの中に入っていました。僕からは、1年をとおしてやってきたこと、そのプロセスを信じて、80分間全員で努力して走り切ろうということを伝えて1週間準備を進めました。その中でみんな本当に努力してくれましたし、先週の試合からすぐに立ち上がって全員が頑張ってくれた結果だと思います」

──D2昇格おめでとうございます。いまは達成感も大きいと思いますが、どんなお気持ちでしょうか。

「本当に最高の気持ちです。選手が努力するのはもちろんですが、コーチもトレーナーも本当に努力してくれました。チーム全員で勝ち取ったD2昇格だと思うので、この1年の努力が報われたという気持ちです」

日野レッドドルフィンズ(D2)

日野レッドドルフィンズの苑田右二ヘッドコーチ(左)、堀江恭佑選手

日野レッドドルフィンズ
苑田右二ヘッドコーチ

「はじめに、マツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)さん、D2昇格おめでとうございます。本日は入替戦第2戦ということで、SA広島さんのホストゲームではありましたが、非常に良い天候と良い環境の中でラグビーができたことに感謝申し上げます。われわれとしては、SA広島さんが得点した40点以上をスコアすることができませんでした。これは私の責任だと思っていますので、真摯に受け止めて、それをエネルギーに変え、また新たなシーズンに臨めるようにしたいと思っています」

──前半は良い形で終わられたと思いますが、後半は無得点でした。どこがターニングポイントだったのでしょうか。

「先週のゲームはセットピースのところで安定してプレーできていましたし、規律の部分も含めて、この数試合は良いコントロールができていました。ただ今日は、そこでボールを取ることができず、後半は相手が風上だったこともありましたが、自分たちでボールをキープしながらアタックできなかった場面が多かったと思います。その結果、相手にチャンスを与える場面が増え、それをしっかりものにしたSA広島さんが上回ったと思います」

日野レッドドルフィンズ
堀江恭佑選手

「はじめに、SA広島さんに素直におめでとうと言いたいです。今日の試合は、本当にSA広島さんの『勝ちたい』という気持ちが強かったと思います。僕らはそれを上回ることができませんでした。この結果を真摯に受け止めて、来季また1年で(D2に)戻って来られるように精進したいと思います」

──良い形で後半に入れたと思いましたが、第1戦と同じように22mラインに入ってからスコアを取り切れませんでした。そこが改善できなかった理由は何でしょうか。

「自分たちのアタックで取り切るための"絵"を、全員が見られていなかったのかなと思います。その結果、サポートが少し遅れたり、必要なところに人がいなかったりして、SA広島さんのディフェンスのプレッシャーを受けてしまったのだと思います」

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