2022.01.04NECグリーンロケッツ東葛 元所属選手の法令違反に対するリーグの今後の対応と方針について

ジャパンラグビー リーグワン 加盟クラブNECグリーンロケッツ東葛の元所属選手の薬物所持における法令違反に対する、一般社団法人ジャパンラグビーリーグワンの今後の対応と方針について、以下の通りお知らせします。

当リーグでは平素より、コンプライアンスを遵守しインテグリティを追求することをラグビーの根幹をなす極めて重要な柱と位置づけ、教育と対策に取り組んでおります。その中でこのような問題が生じましたことについては、まことに遺憾であります。一方、リーグにおける関連取組の不徹底が本件発生の重大な要因の一つであると認識しております。ファンの皆さまをはじめとする関係各位に深くお詫び申し上げるとともに、再発防止に向けた措置を徹底し実施してまいります。

今回の対象事案について

2021年12月30日に、当時NECグリーンロケッツ東葛所属選手であったブレイク・ファーガソン氏が、違法薬物の所持容疑という重大な法令違反で逮捕されました。その後ジャパンラグビーリーグワンは同クラブと連携し本件の事実確認を進め、クラブ側を通じて違法薬物の所持の事実を確認。

これらを受け、同クラブはブレイク・ファーガソン氏を2022年1月2日付けで契約を解除いたしました。また、同クラブは所属選手全員の薬物検査を1月3日に実施し、全員の陰性が確認されております。同クラブはリーグ戦の試合開催・参加を予定通り実施することを決定しました。

リーグからの当該選手等に対する懲罰は、今後、日本ラグビーフットボール協会と連携して決定し発表します。

ジャパンラグビー リーグワンのインテグリティに関する取り組みについて

ジャパンラグビー リーグワンでは、前身のジャパンラグビー トップリーグより、コンプライアンスを遵守しインテグリティを追求することをラグビーの根幹をなす極めて重要な柱と位置づけてまいりました。ジャパンラグビー トップリーグでは、具体的に以下の項目を実施してまいりました。

・2019年9月
トップリーグ16チームにインテグリティオフィサー設置。インテグリティ推進の責任明確化。

・2019年11月
インテグリティオフィサーに対する研修を実施。チームインテグリティ活動の指針を策定。

・2019年11月~2020年3月
上記指針に基づき、チームがインテグリティ活動を実施。
※全般(体制、規程、組織風土等)、ドーピング違反、違法薬物、交通違反に関するチーム内研修

・2020年3月
インティグリティオフィサーミーティングの実施

・2020年4月
全チームがインテグリティ研修実施報告書を提出。リーグが活動をレビュー。

・2020年4月
違法薬物検査をトップリーグ所属選手に対し実施(1回目)。

・2020年11月
インティグリティセミナーの実施

・2021年2月
違法薬物検査をトップリーグ所属選手に対し実施(2回目 / 1回目と合わせて所属全選手に実施)。

しかしながら、リーグワン発足以降こうしたクラブに対するリーグの取組が徹底されておらず、これが、本事案発生の大きな要因の一つであると認識しております。再発防止に向けて早期に改善を図り、チームと共にコンプライアンス遵守とさらなるインテグリティ追求を進めてまいります。

今後の対応について

ジャパンラグビー リーグワンは、コンプライアンス遵守とインテグリティ追求の強化のために、以下の対応を実施いたします。

まず、全ての選手の薬物未使用を確認するため、明日5日より早急に全選手を対象とした薬物検査を実施いたします。本検査の結果に基づき必要と判断される場合は、リーグの運営に対し見直しをはかります。

次に、今後の再発防止に向け以下の対応を実施いたします。

1 リーグのインテグリティ取組体制の強化

  • リーグにおけるインテグリティ委員会の設置(弁護士を含む第三者の招聘)。
  • リーグおよび各クラブインテグリティオフィサーの確認と指名。
  • 対選手の相談窓口をリーグに設置。

2 クラブにおける選手・関係者の意識・行動改革の徹底

  • 研修会実施によるインテグリティオフィサーの役割・責任の確認、その遂行の徹底。
  • 行動ガイドラインの策定
  • 2カ月に1度、クラブによる定期研修実施/実施状況のリーグによるレビュー。

3 抑止の強化

  • 不定期の薬物検査を高頻度で実施。
  • 新規選手契約時におけるバックグラウンドチェックのガイドライン化/実施の徹底。
  • インテグリティ違反に対する罰則の強化並びに規約・規程の改定の検討。

リーグはこれら対応により早期にリーグ参加選手のコンプライアンス遵守とインテグリティ保持を確認するとともに、継続的な強化をはかります。さらに必要に応じて日本ラグビーの統括団体である日本ラグビーフットボール協会と連携して、更なる施策の実施や諸規程の整備・見直し等の措置を検討してまいります。それらを通じファンの皆さま、関係者皆さまの早期の信頼回復に最大限努めます。

以上を前提に、ジャパンラグビー リーグワン2022を予定通り開催いたします。

一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン 東海林一専務理事 コメント

「このたびの、ジャパンラグビー リーグワン元所属選手のコンプライアンス違反に関して、ファン並びに関係者の皆さまに心よりお詫び申し上げます。選手のコンプライアンス遵守とインテグリティ保持は、リーグワンがファン並びに関係者の皆さまに愛されるリーグとして発展するための根幹です。深い反省の上に、改めて選手、チーム関係者、リーグ関係者の意識の向上と行動の徹底をはかる所存です。」

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