2022.01.10NTTリーグワン 2022 D1第1節レポート(GR東葛 12-33 横浜E)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第1節 カンファレンスA
2022年1月8日(土) 15:30 柏の葉公園総合競技場 (千葉県)
 NECグリーンロケッツ東葛 12-33 横浜キヤノンイーグルス


横浜キヤノンイーグルスの沢木敬介監督(左)、田村優キャプテン


横浜キヤノンイーグルス
沢木敬介監督

「初戦が難しいゲームになることは分かっていましたが、勝てたことが今日の一番の収穫だと思います。その中でも次につながる良いプレーも改善点も多々出てきました。来週1週間で準備をして神戸戦に臨みたいです。今日はありがとうございました」

──今日の試合の田村選手のパフォーマンスと来週の日産スタジアムでの試合に向けて、考えていることがあれば教えて下さい。

「パフォーマンスについてはいつも通りではないでしょうか。まだまだパフォーマンスを上げてくると思います。ただ、良い仕事はしていたと思います。チームをしっかり良い方向に持っていってくれていたと思います。次に向けては、格上のチームに対してどれだけハングリーにチャレンジできるかを来週1週間かけて、チーム全員で突き詰めながらやっていきたいと思います。

──今日のBKに日本人選手が並んでいましたが、狙いを教えて下さい。

「日本人だけにしようという想いはありませんでした。外国人、日本人関係なく良いプレイヤーを出場させるというセレクションポリシーに基づいて選出しました。世界に発信できるリーグワンにするという明確な目標もあるので、日本人のレベルを上げてインターナショナルのレベルにしていくことはすごく大事なことだと思います。選手、レフリー、みんなが世界にベクトルを向けていくことが必要なのではと思います」

横浜キヤノンイーグルス
田村優キャプテン

「勝てたことは良かったと思います。チームメイトも『納得がいっていない、自分たちの力が発揮出来なかった』と言っていましたが、難しくなることが分かっていた初戦において、それに飲み込まれることなく、勝ち点を取れたことは良かったと思います」

──相手のSH田中選手、SOレメキ選手。やりやすさ、やりにくさ、どのようにディフェンスを行ったかなどお聞かせください。

「田中選手のように経験のある選手に苦戦するのはもちろんですし、レメキ選手のように力のある選手とのやりづらさはありましたが、ディフェンスも準備していましたし、そこまで大仕事をさせる機会はありませんでした。みんなで彼らをマークしてくれていたと思います」

──新しいリーグが始まって、一選手として変わったなと感じる点は?

「特にはありません。(自分にとって今日の試合は)大事な開幕戦、初戦の一試合でした」

──100試合目が古巣のグリーンロケッツでしたが、それに対する想いや100試合を振り返ってみていかがですか?

「直前のミーティングで知りました。キャリアをスタートさせたチームなので、今でも応援していますし、キヤノンの次に大好きなチームなので、グリーンロケッツとの試合で100試合を迎えられたことはすごく嬉しいです。そのチームと対戦出来て、勝てて、強いキヤノンを見せられた。お世話になった方にも成長した自分の姿を見せることができて良かったと思います」

──国学院栃木(母校)について一言お願いします。

「僕がいた頃には考えられない舞台まで上がってきていて、僕自身も力を貰っています。本当に嬉しかったです。吉岡先生が創部から積み上げてきて、それを完成させた選手たちも素晴らしいと思いますし、OBも本当に嬉しく思っています。今年OB戦に行ける機会があったら差し入れでも持っていこうかなと思っています」

──選手たちは「不満が残っていた」という話でしたが、具体的にどのあたりが自分たちのスタイルを出せていなかったのでしょうか?

「僕自身もキックは決めたものの、もう少しプレーの精度を上げたいと思いました。すべてにおいてもっとできると思いました。例えば、和製BKでも、力のある選手が揃っているので、もっと良いラグビー、スキルがあるラグビーをお見せできるのでは、と思います。次には改善できると思います」


横浜キヤノンイーグルスの庭井祐輔選手(左)、梶村祐介選手


横浜キヤノンイーグルス
庭井祐輔選手

「今日は寒い中、ありがとうございました。まずは勝てたことはすごく良かったと思います。内容に関しては、やりたいことの30~40%ぐらいしかできていないというイメージですが、随所でやってきたこと、やりたいことを出せたので、それが勝ちに繋がったのではないかと思います。あまり時間はないですが来週、修正して次戦に臨みたいと思います。個人的には昨年の課題であったスクラムがうまくいっていた部分もあったので、フッカー(HO)として素直に喜びたいと思います」

──スクラムについて、昨年課題と言われていたところからどのあたりを改善して、良いスクラムが組めるようになったのでしょうか? 今日の感触も教えて下さい。

「大きく言うと、曖昧だった部分をクリアにしたことです。今日の感触としては終始負けているイメージはありませんでしたが、駆け引きの部分で少し反則をとられてしまったので、そういう部分は自分が特にリードをして減らしていきたいと思っています」

──リーグワンになって、トップリーグ時代から変わったと感じる点を教えて下さい。

「大きくは変わっていませんが、アップ中にチアリーダーがいてびっくりしました」

横浜キヤノンイーグルス
梶村祐介選手

「本日はありがとうございました。開幕戦は難しいゲームになると予想していましたが、その中で前半イエローカードが出た中であれだけスコアを抑えられた。勝って次の試合を迎えられることはすごく良いことですし、次は神戸さんへの大きなチャレンジとなるのでしっかり勝利をとれるように1週間準備をしていきたいと思います。個人としては、もう少し10番の田村選手とコミュニケーションを取れる部分もありましたし、アタック面では課題も多く残りましたが、ディフェンス面では準備してきたことが発揮できるシーンもあったので、そこは自信にして次に臨みたいと思います」

──キヤノンにきて、初めての公式戦でしたが、どのような気持ちが沸き上がってきましたか?

「大きくプレッシャーを感じながらプレーをするということはなく、これまでのプレシーズンマッチと同様にしっかり準備をして臨んだので、緊張もなく落ち着いてプレーできたと思います」

──リーグワンになって、トップリーグ時代から変わったと感じる点を教えて下さい。

「以前よりホスト&ビジターが色濃くなっていると感じました。今後、ホスト&ビジターの文化がさらに根付いていけば地域に密着した新しいリーグになっていけるのでは、と思いました」

──ディフェンスでうまくいった点、14人のディフェンスで特に意識し機能した点を教えて下さい。

「NECさんの10番はレメキ選手だったのですが、10番として長くプレーしてきた選手ではないので、ある程度、オプションははっきりしていてディフェンス側からすると見やすかったです。10番オプションについてはしっかりプレッシャーをかけようと話をしていたので、その点がうまくいったのではないかと思います。

──移籍後初となる公式戦をフル出場できたことへのご感想をお聞かせ下さい。

「80分間プレーをすることが久々でしたが、80分間の中でプレーを安定させることが、今の自分にとって必要なことだと思っています。プレータイムが15分や20分だと自分の成長がそこで止まってしまうので、移籍を機にもっと成長できるようにしたいと思います」


NECグリーンロケッツ東葛のロバート・テイラー ヘッドコーチ(中央)、瀧澤直キャプテン


NECグリーンロケッツ東葛
ロバート・テイラー ヘッドコーチ

「まずは本日お越し頂いたファンの皆様に感謝の気持ちを述べたいと思います。ファンの皆様が素晴らしいサポートをして下さったおかげで選手はハードワークをすることができました。勝利をお届けすることはできませんでしたが、ファンの方々に誇りに思って頂けるような努力、プレーをお見せすることはできたと思っています。試合後に更衣室でも話をしていましたが、勝ちには繋がらなかったけれどもお互いを信じあって、チームを信じてプレーをすることはできたと思います。これからも長い道のりにはなりますが、しっかりと全員でハードワークをして、勝ちにこだわっていきたいと思います」

──レメキ選手をSOで起用した意図と今日の評価をお聞かせ下さい。

「マノは素晴らしいラグビー選手ですし、アスリートとしての能力やスキルもすごく高いです。外国人枠の起用を考えたときにジェイク・ボール、フェトゥカモカモ・ダグラス、ギハマット・シバサキを使いたかったので、マノを10番に起用するというオプションに辿り着きました。様々な理由がありますが、シンプルにお答えするのであれば、一番ボールに触ってほしい選手だったというのが起用に至った一番の理由です」

NECグリーンロケッツ東葛
瀧澤直キャプテン

「本日はありがとうございました。リーグワンになり、初めてのホストゲーム、会場内のいたるところにNECグリーンロケッツのエンブレムやフラッグなどがあり、リーグが変わったことを実感しワクワクしました。今回の試合は、誰に初めにお礼を伝えれば良いか分からないぐらい本当に多くの方々のご協力とご尽力で実現できた試合だと思っています。かかわって下さったすべての皆様にまず感謝をお伝えしたいと思います。内容については、ここまで準備をしてきましたが負けてしまいました。リーグワンは甘くない、これぐらいの努力で足りないならもっと努力をしないといけないと感じた試合でした。選手たちもネガティブではなくポジティブにまだまだ努力しようという気持ちになっています」

──色々なことがあったと思いますが、それらを踏まえて今日の試合について思うことはありますか?

「今回の件に関しては、本当に重く受け止めています。僕たちの責任ですし、今後も僕たちが背負っていかないといけないことだと思っています。謝罪してもしきれない部分もあると思います。ただ、ラグビーを継続させて頂けると決まった以上は、僕たちができるのは、グラウンドで良いプレーをお見せすることに尽きると思っています。それを胸に、試合ができることに感謝しながら本日の試合に臨みました。結果としては負けてしまいましたが、かかわって下さった方々への感謝や皆さんの想いを背負って、しっかり戦えた思っています」

──試合が終わった後の円陣の時間が長かったように思いましたが、どのようなことをチームメイトに伝えたのでしょうか?

「たくさんの練習を積んできたが、そんなに簡単なものではないということと良い部分もたくさんあったと伝えました。今回の負けは次につながる必要なものであったと思えるように更なる努力をして次に向かおうという話をしました」

──昨年の熊谷のキヤノン戦と比べてもまったく違うチームになっていると感じました。何が一番変わったのでしょうか?

「まず、違いを感じて頂けたことを嬉しく思います。一言では言えませんが、強いていうなら『努力』です。グラウンドでの努力だけではなく、スタッフの努力であったりチームのマネジメント、NECという会社の努力もあったと思います。色々な方の努力が昨年の試合との違いとなって現れていると思います」

──次戦が中止になることについての心境とその次の試合に向けてどのあたりを頑張っていきたいと考えているか教えて下さい。

「パナソニックさんで多くの方が感染されたと聞いているので、本当に心配しています。体調が悪くならないようにと祈るばかりです。今日の開幕戦に集中してきましたので、次の次の試合まで目を向けられていなかったというのが本音ですが、開幕戦のために準備をしてきたようにしっかりと次の試合に向けて最大級の努力と、(今日の結果もあるので)今まで以上の準備をしていきたいと思います」


NECグリーンロケッツ東葛のレメキ ロマノ ラヴァ選手(左)、田中史朗選手


NECグリーンロケッツ東葛
田中史朗選手

「NECグリーンロケッツ東葛としてプレーできたことに本当に感謝をしていますし、試合は負けてしまいましたが、少しずつレベルアップをしていて、良いラグビーができていると感じました。僕たち自身が成長しているのが見えたので、これからもっともっと努力をして上を目指していきたいなと思います」

──初めてコンビを組みましたが、10番としてのレメキ選手の評価は?

「世界から見ても能力の高い選手なので、10番としてボールを前に持っていく力がすごくあると思います。その分、相手が警戒して2人でタックルに来たりするので、まわりの選手がサポートについて外に空いたスペースをアタックできるようなラグビーができると良いと思います」

──ついにリーグワンという新しいリーグ、新しい時代が始まりましたが、感想をお聞かせ下さい。入場のエントランスなどの装飾もホストであることを感じさせるものだったと思いますが、そういった雰囲気はいかがでしたでしょうか?

「トップリーグ時代から、スーパーラグビーやヨーロッパのリーグなどを取り入れてプロのリーグをやりたいという想いをずっと持っていたので、それが叶って本当に良かったと思っていますし、ここが始まりなのでこれからしっかりプロとしてチームとしてもやっていかないといけないと思います。ラグビーだけではなくファンや世間の方を巻き込みながらやっていきたいです。街を歩いてもグリーンロケッツの横断幕やタペストリーがあって、負けてしまったのは申し訳ないのですが、このように地域に密着して、僕たちグリーンロケッツがまわりの方を盛り上げて、まわりの方にも盛り上げて頂けるような、良い関係を築いていければと思っています」

──以前のトップリーグとの違いについて、選手目線で感じることがあればお聞かせください。

「大きく変わったと感じることはないのですが、プロのチームとしてやっていこうという部分でみんなの意識が変わったのかなと思います。試合やチームに対する想いが強くなっていますので、今まで以上にチームを愛していけるのではないかなと思います。JR常磐線で僕たちのアナウンスを流して頂いたり、いろんな方からメールを頂いたりするので、本当に嬉しいですし、これからももっと盛り上げていきたいなと思っています」

NECグリーンロケッツ東葛
レメキ ロマノ ラヴァ選手

「良い部分もたくさんあったと思いますが、試合に負けてしまったことは悔しく思います」

──15人制でSOの経験はありましたか? どのタイミングで言われてどれぐらいの期間、練習されたのでしょうか?

「高校以来、十数年ぶりでした。チームに帰ってきてすぐに言われました。ボールにたくさん触れるし楽しかったです」

──以前のトップリーグとの違いについて、選手目線で感じることがあればお聞かせください。

「スタジアムの雰囲気は今までのトップリーグとは全然違うと思います。ホストスタジアムならではの雰囲気を味わえました」


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