2022.02.13NTTリーグワン 2022 D1 第5節レポート(横浜E 21-50 S東京ベイ)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第5節 カンファレンスA
2022年2月6日(日) 14:30 ニッパツ三ツ沢球技場 (神奈川県)
 横浜キヤノンイーグルス 21-50 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

クボタスピアーズ船橋・東京ベイの田邉 淳アシスタントコーチ(左)、立川 理道 キャプテン

クボタスピアーズ
田邉 淳 アシスタントコーチ

「お疲れ様です。今日は前半、非常に接戦になったんですけど、後半出た選手も含めて非常に良い形で終われたなんじゃないかなと思います。天候も良くて展開ラグビーにもってこいの状況だと我々としては嬉しかったですね。
コロナの難しさっていうのは毎週どのチームもあるんじゃないかなと思うところで我々のプロトコルに沿ったところで、出られる選手を毎週用意しているという状況なんで、そこも含めて非常にいいパフォーマンスだったと思います」

──どういうことをイメージしてゲームに臨んだのでしょうか。

「キヤノンさんの試合を見てる限りで、田村 優を中心としたキックが多かったので、それをどうチャンスに切り替えていくかっていうところをチームとして一週間、備えて練習してきたので、そこからの攻撃というのは非常に良かったんじゃないかなと思います」

──今日のメンバーを見ると、ローテーションして新しい選手いれたり戻ってきたり、そういう選手達のパフォーマンスが良かったと思いますが、選手たちのパフォーマンスをどのように見ていましたか。

「2022のリーグワン、総力戦になると我々も非常に感じております。2日前、3日前まで練習ができない状態も我々続いていて、誰が出れるかわからないっていう状態、PCRの結果が出るまでメンバー構成が出来ない難しさがあったんですけれども、最近のテクノロジーをうまく使いながら、常にコネクトしながら、休んでいた選手も同じ絵を見ながら、今日のパフォーマンスで繋がったのかなと思いますね」

──ルディケさんが予防のため、ということでチーム離れていますが、実際のウィークデイの練習はどのような形でやれていたのですか。

「今日に限っては日曜日なので一日予備日があったのでよかったのですが、先週は週に二回だけ練習して試合に挑みましたし、今後もひょっとしたらこうのような状況が続くかもしれないと、それに対応して、逆に選手たちのコンディショニンングは良くなっているかなという感じがします」

──アシスタントコーチ2人が指示を出していたのですか、ルディケさんはリモートで参加していたのですか。

「ミーティング自体にルディケ監督は入ってこないが、事前にコーチ陣はzoomで打ち合わせをして、それを選手に落とし込むという形をとっていたのと、今日に限ってはLINEなんか使いながら、コーチボックスの人たちと、下の給水係のウォーターの人たちとしっかりしゃべりながら連係を取りながらやっていたので、その辺は特に心配なくできたのかなと思います」

──制空権が強い、キックオフもマイボールもとっていたと思います。制空権の強さはこんなこともできる、とアタックコーチとして楽しみもあると思います。どんな風にみていたのですか。

「毎週、リーダーグループ、アタックグループの中で、今週どういうチャンスがあるかっていうのを整理整頓して、映像なり考え方なりを週の頭のほうにみんなで共有していれば、あとはそれを遂行するだけなので、特にバーナード・フォーリーであったり、立川選手だったり、非常に僕の右左となってやってくれたので僕の仕事は本当に楽になりました」

クボタスピアーズ
立川 理道 キャプテン

「お疲れ様です。田邉コーチと同じようなことにはなるんですけれども。試合を通して選手たちがしっかり判断して、ゲームを進めたことがすごくポジティブに思いますし、なにぶん長いシーズンなので反省できるのはすごくいいことだと思うので、ここで出た反省は、しっかりとチームに還元して次の試合に活かして行きたいと思います」

──後半最初のあたりに50-22のキックの通ったところ、どのように見えてキックしたか振り返ってください。

「相手のショートキックからだったんですけど、ターンオーバーなどのチャンスがあると思っていたのでキックはあんまりよくなかったんですけど、うまく転がってくれました」

──バーナード・フォーリーがキャッチした後のことはイメージした通りのプレーでしたでしょうか。

「そうですね。ロングに蹴ってくるっていうより、ディフェンスの裏に蹴ってくるようなショートキック。そこからどうすばやく我々の形にもっていくか、ここをマスターすれば、我々の展開になるということを信じてやりきれたのが、今日のこの結果だと思います」

──今のフォワードのボール支配力、制空権含めて、後ろから見てても頼もしいと思いますが、やっている感覚はいかがですか。

「クボタのフォワード、大きいし、重いし、相手にとって脅威になると思うので、その強みは絶対に忘れないようにプランニングされているし、そこだけに頼らないバリエーションを含めてアタックすることで、相手も、もっとやりにくくなっていくと思うので、しっかりと継続できるようにしたい」

クボタスピアーズ
谷口和洋選手

「ハードワークできたところが、この勝利につながったと思います。前半は苦しい展開になりましたけれども、取られた後のコミュニケーションもしっかり取れてますし、そこはしっかり切り替えて最終的なスコアにつながっていったのかなと思います」

──トライ含めて相手のショートサイドを抜け出す場面多かったですが、どういう判断のもと、プレーしていたのでしょうか。

「ショートサイドにいるメンバーからしっかり、ボールもらっていました。前をよく見ていたので、いい結果に繋がったのかなと思います。そういったところを、前半終わった後ですけど共有して、後半も何回か狙いにいったんですが良かったのかなと思っています」

──今シーズン先発が続いていますけど、チームからどのようなことを期待されていて、何を意識してプレーしているのでしょうか。

「チームからの期待については、今すぐに分からないですけれども、自分が意識していることはとにかくしっかり走ってどの局面にも顔を出し続けることは意識しています」

──クボタが負けている神戸を倒したキヤノンに勝ったところで、調子のいい相手に勝ったという手ごたえを教えていただけないでしょうか。

「神戸製鋼さんに、うちは負けましたけども、結果なので。自分たちはしっかり準備していかに試合にもっていくかっていうそのプロセスを意識しているので、相手が調子がいいとかもありますけど、うちはしっかりやるべきことをやれば、こういった結果につながるので、逆により自信に繋がったと思っています」

クボタスピアーズ
ヘル ウヴェ選手

「すべて今週の準備につながっていると思う。準備したことをしっかり仕事を遂行したところで、フォワードがやるべきことをやって、バックスがボールを運んだりして、持って行ってくれたところ。今日チームでしっかり中を通してコネクトしてて、今日の試合ではしっかりそれを出し切った」

──今シーズン、スピアーズに移籍してきて先発で出て、キックオフ含めてすごく機能していたと思います。

「今シーズンいろいろ厳しい状況ではあったけれど、各自が自分の仕事をしっかり準備していくところで、あとはチーム内でバーンスタート。しっかりスタートを切るってところで、自分がボールをキックオフで取れるようにって心がけたこと」

──キックオフをとるところは相当準備してきたんでしょうか。

「準備をしてきました。バーナード・フォーリーと一日三回ぐらいキックも練習して、オプションの一つでもあるので、自分がしっかりとれるようにしています」

──今までだったら一番大きかったでしょうが、このチームにはほかにも大きな選手がいる中で自分の強みを出すのに何を考えていますか。

「クボタ、全員が素晴らしい選手、いい選手なんで自分にとってのチャレンジですし、しっかりパフォーマンスはしていかなきゃ駄目ですし、自分がしっかりやって行くところ、ボールキャリーだったり、キックオフだったり、ラインアウトもまだ学んでいるところですし、時間もかかるかもしれないですけど、そういうところもしっかりやれるようになると思います」

横浜キヤノンイーグルスの沢木敬介監督(左)、田村 優キャプテン

横浜キヤノンイーグルス
沢木敬介監督

「クボタさんがどうこうじゃなくて、自分たちの中で、本当にレベルの低い試合だなっていうのがあるんで、見に来てくれたファンの方に申し訳ないなと。次どう振る舞うか、チームとして、テストしていきます」

──埼玉戦ではノートライでしたが、この試合に対してはどのような課題を克服していこうとしたのでしょうか。

「自分たちがやろうとしてることですね。それをしっかりやり切る強さというか。そういうところの一貫性をしっかり持たないと自分たちの強みが出ない。負けたのはもちろん僕の責任ですけど、ゲームプラン含めてみんなが同じ絵を見て、それはやっぱりグラウンドで発揮する、そういう勇気持たせるってことが大事」

──前回の試合は前日に中止になりましたが、どのように受け止めてどのように2週間すごされたのでしょうか。

「恰好悪い言い訳してもしょうがないと思うんです。現に優勝者ワイルドナイツは試合中止になってもいいパフォーマンス出してます。そういうところは全く問題ない。しっかり自分たちにベクトルを向けなきゃいけない」

──相手の高さは想定して準備されていたかとおもいますが、自分たちのキックオフを向こうがキープすると難しかったと思います。想定したものと違ったことはありましたでしょうか。

「どのフィールドポジションでプレーしなきゃいけないっていうのを一週間かけて準備してきたつもりなんですけど。それが今日のゲームに生かされなかったのは僕の責任ですけども、しっかり全員同じピクチャー見れるように、僕もレベルアップして、そういう力を出させるコーチになろうと思っています」

──前半最後、印象的な場面、ペナルティもらって、ナキが速攻でいってカウンターで取られてしまいましたが、どのように感じましたか。

「みんなミスはあると思います。今までナキは何回もチームのピンチ救ってますし。流れが変わったのは事実ですけど、まだその後に立て直せるチャンスはいくらでもあったのでそこは別にそんな問題にしてない。もちろんナキには言いましたけど。ただそれ以外の方が多分、大きいと思います」

横浜キヤノンイーグルス
田村 優キャプテン

「前半の入りからもうすぐ取られて、もうそこからズルズル何も修正もできないまま相手の思う通りになりましたので、僕もですし、みんな個人の責任があると思う。修正するしかないです」

──埼玉戦ではノートライでしたが、この試合に対してはどのような課題を克服していこうとしたのでしょうか。

「今年順調にいい試合を続けてやってますけど、本当に100%でベストゲームでないとまだ勝つ力はない。自分たちの力に自信はありますし、悲観もしないですけど、毎週ベストのパフォーマンスが出せるように、みんなで準備することが大事だと思う」

──前回優勝の埼玉と前回3位タイの東京ベイと対戦してみて、トップ4との試合で感じた差を教えてください。

「大事なところできちっとした正確なプレーを続けることがやっぱり大事かなと思いました」

──前回の試合は前日に中止になりましたが、どのように受け止めてどのように2週間すごされたのでしょうか。

「コロナどうこうというよりも、本当に何も出せてなくて、気持ちのなかなか入ってないように見える試合になってしまったので、うちのチームはうまくいけば乗れるんですけど、乗らなくなった時に弱さがでる。そういう時に打ち勝つ強さがまだまだないので、こういう試合に勝てるようなチームになるとトップ4が見えてくるんじゃないかなと思うので、長いシーズン、こういうシーンもあるかと思うので。反省します。次に向けてやっぱりいい試合したい。弱いチームに大量得点して、勝つ、っていうのはそんなにうれしくなくて、やっぱりタフな試合でタフな相手といい試合して勝てるようなチームに成長したいと思ってます」

──試合中、皆の表情とかボディランゲージから感じることありましたでしょうか。

「諦めてないですけど、最初のトラィ取られた時点でちょっとみんなダウンしてしまったので、そんなに悲観することではなかったですけど、やっぱりスタートでいいスタートを切れないと僕たちはどんどん落ちていってしまう悪い癖が出た。でも変わろうとしているチームなので、変わらなきゃいけないと思います。僕も含めてみんなで」

横浜キヤノンイーグルス
ジェシー・クリエル選手

「規律の部分、ディシプリンの部分を試合前から話をしていたんですけれども、相手は強いセットピースがあって、フィールドポジションをしっかりコントロールしなきゃいけない話をしていたけれども、ペナルティを犯してしまって、そこが痛手になった、特に試合の中盤にかけてあったと思います。ただ、我々のやろうとしているキヤノンスタイルができているときは本当に危ないチームだと思うので、これからも伸ばしていきたいと思います。今話したようなことっていうのは、監督から一週間通して、常に言われていたことなので、選手たちもその責任を持って言われたことをしっかりやり通すという部分が必要になってくると思っています」

──今季初トライ含む2トライを振り返っていただけますか。

「ゲームプランという話をしましたけれど、キヤノンとしてボールをスペースのあるところに運んでいくと、マジックを引き起こせるというふうに常に思っていますので。チームのフォーカスポイントとして、スペースのある所にボールを運んでいくということ、神戸製鋼さんとの試合の時見せることができた危険なアタックがプレーできたと思いますので、それを今後も続けていきたい」

──クボタスピアーズのアタックに対し、タフなディフェンスをしてきたように感じますが、どのような準備をしてきたか教えていただけますか。

「クボタのタックルをしっかりと把握して、そこに対する準備もしていました。ボールキャリアはスペースに向かって走りこむ、クリーナーの選手が早く入る。しかし今日の試合ではキヤノンはそれを早くセットすることができなかったということ、ボールキャリアの選手がしっかりとスペースに向かって走り込んでいくってことができなかったというところでボールキャリアが孤立したり、クリーナーの選手が遅れたり、ボールを出せずにバックスに対して供給できなかったという部分があると思います」

──今日のようなタフなゲームの中で、苦しい状況を立て直すにはどのようにしたらいいのでしょうか。

「経験っていう意味では試合の状況をうまくコントロールするというところ、これに尽きると思いますし、いろんな場面でわれわれがコントロールできる状態で勢いをつけていく、立て直していくっていうような部分が必要だと思います。個人、一人の選手がグラウンドであって勢いを出すとか、そういうことではなく、チームとして同じ方向を見ながらプレーしてという部分が必要なんじゃないかと思います」

横浜キヤノンイーグルス
コーバス・ファンダイク選手

「特にフォワードに関して、一週間通してタフなゲームになる事を理解しながら準備を進めてきました。クボタさんはフォワードに誇りを持っていると思うので、そこに対する準備がうまくやれたというふうに感じました。我々も最初のモールで捉えることができましたし、相手のボールに対してディフェンスで対応することができました。ただ後半に入ってからプランに沿ってプレーすることが難しくなりました。特に規律の部分、先にクリエルが言っていたこともありますけど、ディシプリンの部分と、一人目のタックルをしっかり止めるっていうところは特にこういう大きな選手が揃ってるチームに対してしっかりしていく覚悟っていう部分が今後の課題になってくんじゃないかと。アタックに関してもゲームプランから離れてしまわないように、キヤノンはエキサイティングなアタックラグビーをしていきたい」

──今日のようなタフなゲームの中で、苦しい状況を立て直すにはどのようにしたらいいのでしょうか。

「コントロールする戦いにするところです。例えば前半の終わりのプレーでもうちょっとコントロールした状態で徐々に前にいって勢いを生み出していく選択ができれば、ハーフタイムでロッカールームに戻ってくるときに違う点差になっていてもっと自信をもって後半に臨めたかと思います。今日うまく学べた部分でもあったのでそこが今後、こういった試合で立て直していくために必要なハードルではないかと思います。ありがとうございました」

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