2022.03.09NTTリーグワン 2022 D3 第7節レポート(江東BS 29-22 九州KV)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン3(リーグ戦) 第7節
2022年3月5日(土) 14:30 江東区夢の島競技場 (東京都)
 清水建設江東ブルーシャークス 29-22 九州電力キューデンヴォルテクス

九州電力キューデンヴォルテクスのゼイン・ヒルトン ヘッドコーチ(左)、高井迪郎 共同キャプテン

九州電力キューデンヴォルテクス
ゼイン・ヒルトン ヘッドコーチ

「清水建設江東ブルーシャークスさんにはまず勝利おめでとうございます。80分すごく激しい試合でした。前半は思いどおりにいくことができた。後半は相手にプレッシャーをかけることができなかった。清水は実力を発揮して勝つにふさわしい戦い方をしたと思います」

──前の試合を受けてスクラムは良くなかったように見えたが、今日の試合はどの辺を修正して臨んだか。

「新しい2番のルーキーが2人いるのでコンビネーションを合わせる。そこに時間をかけました。スクラムはフォーカスしてきたので良い準備ができた。彼らの成長は嬉しいし、それが残りのシーズンも必ず必要だと思っている」

──ハーフタイムの指示を教えてください。

「前半は清水さんのボールを50%ターンオーバーしていた。後半エリアマネジメントをすることがキーになることと良いディフェンスをし続けるという指示をした。相手の清水さんを称賛したいところは良いアタックをして流れを掴んだが、うちはプレッシャーをかけることができずペナルティをしてしまった」

──この試合での収穫は。

「タイトにしっかりパンチし続けること。前半はチームで話していたアタックができていたところが良かった」

九州電力キューデンヴォルテクス
高井迪郎 共同キャプテン

「お疲れ様でした。本当に清水建設さんが勝つべくして勝ったというゲームだというふうに思います。我々はファーストラウンドとは別にしてしっかりチャレンジしようということで準備してきまして、前半しっかり相手にプレッシャーをかけるというところは遂行できたかなと思うのですが、やっぱり後半プレッシャーをかけられる側になってしまった。その原因はペナルティーにあるので、修正するべきだと思っています」

──前の試合を受けてスクラムは良くなかったように見えたが、今日の試合はどの辺を修正して臨んだか。

「スクラムは逃げてる部分では全くなかった。我々の強みであるが少し上手くいっていなかっただけで時間をかけて修正はできていると感じます。1番、2番、3番のフロントローのマインドセットや成長しようという気持ちは本当に評価、称賛したい。プレッシャーをかけ続けるということを意識したいので常に言ってきたが、後半風もありながら厳しい部分があったのでそこが修正できていなかった」

──後半規律が乱れて反則が重なったが理由はどんなところにあるか。

「ほんの少しリアクションが遅れたり、ほんの少し前を見ることができていなかったり、ほんの一瞬コミュニケーションがとれていなかったり、ほんの少しのところが重なってしまったと思っている。外側に立っている私もそれはすごく感じていた。そこが修正できなかった。清水さんのプレッシャーが強かった」

──前半風上に立ってこの得点差、十分ではなかったと思うが、もう少し離したかったか、その部分はどう考えていたか。

「スコアボードを意識するより我々は良いラグビーができたという風に思っています。クオリティーの高いラグビーができたのでスコアはそこまで気にしていなかった。このまま引き続きプレッシャーをかけ続けていこうという話をしました」

──ハーフタイムの指示を教えてください。

「我々の強みであるディフェンスをしっかりやっていくこと、エリアマネジメントをしていこうという話をしました。ところが清水さんのラグビーの仕方が上手かったというか、プレッシャーをかけられる側になってしまったのが反省点です」

──この試合での収穫は。

「今選手達には話したが、今日の結果をふまえて、これがラグビーだぞというところだと思っています。しっかりプレッシャーかけた前半、かけられた後半で自分達のペナルティ、清水さんの上手さもあったが、プレッシャーを受ける側になってしまった。この負け方はもちろん悔しいが非常に勉強になった部分かなと。リーグ戦残り3試合ありますが、それに繋げられるかと思っています」

清水建設江東ブルーシャークスの大隈隆明監督(右)、髙橋広大キャプテン

清水建設江東ブルーシャークス
大隈隆明監督

「まずは協会関係者の皆様、レフェリー、タッチジャッジの皆様、九州電力の皆様、本日はどうもありがとうございました。試合の方は前節九州電力さんに負けていまして、九州電力さんのすごい熱いものをブレイクスルーしようというテーマを持ってゲームに臨みました。前回同様に九州電力のプレッシャーがすごく、ブレイクダウンのところでペナルティをしてしまい、なかなかリズムをつかめずに、自分たちのラグビーができなかったのですが最終的にスコアで一点でも勝てたので、結果的に良かったなと思っています。九州電力さんの魂のこもったプレー、すごく見習う部分もたくさんありましたし、ホームでこのようなしびれる試合ができたのも九州電力さんの気迫のこもったプレーだったと思っているので本当に感謝しております。本日はどうもありがとうございました」

──九州電力との第1ラウンドを受けて特に修正した点や、今日の試合にあたってチームの中でどういうことを話してきたか。

「やはり九州電力さんのディフェンスの圧力に負けないように、しっかり強いアタックをしようというのが一つと、九州電力さんのブレイクダウンのプレッシャーに負けないようにということをテーマに試合に臨みました。前半はなかなか思うようにいかず、修正がきかずに九州電力さんのやりたいことをされてしまい、受けてしまったかなと思っております。そこをしっかり次戦に向けて修正して、また臨みたいと思います」

──今日の試合運びでチームの成長を感じられていると思うが、去年と変わったこと、メンタル的にどのような変化があったのか。

「プレシーズンマッチからレベルの高いチームと練習試合させていただいて、レベルの高いラグビーを経験してきました。そのなかで選手、チーム全体としてもレベルが上がってますし、練習から厳しい雰囲気を持とうと今年はチームスローガンである『ReBorn』ということをテーマに上げていまして、昨年までは厳しい集団ではなかったが、今年は練習から闘う集団をつくっていこうという話をしてますし、選手がそれを体現してくれている。シーズンが始まってからでも厳しい試合を一つ一つ勝ち抜いて闘ってくれていますのでチームの成長を感じられています」

──練習から厳しくといっても、なかなか実行できないところがあると思います。それが実行できているのはヘッドコーチ、全体、リーダーなのか。キャプテンが若いですが、統率するリーダーシップ、キャプテンへの評価は。

「チームの全体の厳しい雰囲気を作ろうというところでは、スタッフ、ヘッドコーチ含めて、コーチ陣がすごく厳しくやってくれてます。選手のなかにリーダー陣というのもこのシーズン置いてますので、そのリーダー陣達も頑張ってくれてますし、もちろん選手一人一人の決意、今シーズンに臨む決意っていうところが以前と違いますので、しっかり理解してくれて選手がすごく頑張ってくれてるなと思っています。広大に関しては本当に若いのですが、会見聞いていただいていたらわかると思いますが、しっかりしてますし本当に男気のある男なので、絶大なる信頼を置いてます。プレーも体張って一番やってくれるので本当に助かっています」

──外国人選手とのバランスというか、外国人選手に対してのチームづくりについては?

「外国人選手にもうちのチームの理念である仕事とラグビーを両立するというところで練習時間とか環境とかすごく難しい部分もありますが、それを外国人選手たちにも、なぜこういうことを目指してるのか、なぜこういうことをしてるのかということ、どういうことを目指していくチームだということを説明して、外国人選手にも理解してもらっています。それで外国人選手もそれに賛同してくれて力を貸してくれています」

──他の会社で働いてる人もいると思いますが、その人たちが練習時間に来られるように社外の選手とのコミュニケーションはどうやって取っているんでしょうか?

「他社で働いてる選手も同じように仕事優先でやってもらっています。可能な限り、チームの活動に参加できるようお願いしています。他社で働く選手も職場での理解を選手の頑張りで得たりしてチームの活動に協力してもらっています」

──仕事で練習に来られない人もいる?

「仕事のため遅れますとか、今日の練習は欠席ですという連絡は普段から結構数多くあります」

清水建設江東ブルーシャークス
髙橋広大キャプテン

「今回試合が開催されるにあたり、関係者の方々本当にありがとうございました。私達のイメージとしては前半、風下ということもあり苦しい展開になるのはある程度想定はしていましたが、少し点を取られすぎたのが反省点で、自分たちのペナルティから自分たちの首を絞めたというところがありました。そこは次の試合に向けて前半の入りのところを修正していきたい。
また試合のない週があり、しっかり調整できる期間もあるので、そこを自分たちで詰めていき、2週間後もっといい試合を皆さんにお届けできたらなと思います。ありがとうございました」

──九州電力との第1ラウンドを受けて特に修正した点や、今日の試合にあたってチームの中でどういうことを話してきたか。

「私達が準備したのは2つです。まず1つ目はブレイクダウンで相手のプレッシャーがすごいので、アーリーサポートで、2人目、3人目が仕事をしてジャッカルされないようにというところをやってきましたが、ジャッカルされるシーンも多くて、これからチームとして課題なのでしっかり克服していけたらなと思います。もう1つは、相手はモールが強みだと思うのでモールディフェンスのところをフォワードとして練習しました。ディフェンスに押されるシーンもあったのですが、逆にこちらのアタックで結構良いシーンもあったので、しっかりフォワード戦を振り返って、モールを強みにアタックもディフェンスもこれからしていけたらなと思います」

──ハーフタイムで風上に立つ後半に関して、具体的にどんな話をしたのか。

「前半ペナルティが多かったので、規律をしっかり守って数を減らすというところと、風上なので積極的に相手陣でプレーして、ボール継続できればスコアを重ねる自信はあったので今日もその通りになりましたし、後半の入りのプランのところはしっかり実行できました。
最後はタフでしたけど、勝ち切れたというのはチームとしての成長に繋がってくると思います」

──この5点差になってから同点に追いつくまでは少し時間がかかって嫌な感じというか、なかなか難しい時間があったと思いますが。

「最後5点ちょっと取りきれないなというのはありました。敵陣深くまで行ってもミスだったり、相手にボールを渡してしまったりというところで多少の焦りもあったのですが、皆集中してたので最後取りきって逆転するというところは皆見れていたと思います。大きな焦りとかはなく試合を進められたかなと。前半ちょっと取られすぎたので、このような試合がずっと続いていくとなかなか勝ちも得られずに負けのままで終わってしまうということも今日もありえたのでゲーム運びのところは自分もそうですがリーダー陣、ハーフ陣とかコントローラーとしっかり話して修正していけたらと思います」

──今日の試合運びでチームの成長を感じられていると思うが、去年と変わったこと、メンタル的にどのような変化があったのか。

「試合形式のアタック練習でも、最後残り時間がほとんどないなかで2点差、3点差、PGで逆転できるシチュエーションや逆に4点差でトライを取らないと勝ちきれないシチュエーションを想定した練習もしています。そこでしっかり最後、残り時間少ない中で勝ち切るというところ、練習で積み上げてきたものが今日出すことができてすごく良かったかなと思います。これからもタフなゲームが続いていくので、勝ちきるところ、しっかり力をつけてゲームプランとして、スムーズに勝つことができれば一番いいんですが、そこもこれからも成長できるかなと思います」

──チームがシーズンに入って勝利を重ねていっているなかで、チームの変化をどのように感じていますか。

「厳しい雰囲気というのは出てきてると思いますし、私が一番感じるのは1人1人自信を持ってプレーできてるなということです。昨年も結構苦しい戦いをした相手チームにどんどん普通に勝てているというところでチームとしても自信もついているし、一人一人も全員やれるという自信もあるので私個人としてはディビジョン2に今年必ず昇格しないといけないと思っています。
その自信を一人一人持って、自信がないと実力を出し切れないと思うのでこのペースでどんどん右肩上がりで成長していき、最後全員でディビジョン2に昇格して笑って終われたらなと思います」

──今年は決意を持ってやっていると言われていますが、毎年決意を持ってシーズンに臨んでると思います。その決意の強さの違いは?

「リーグワンという新しいリーグとして始まって、私達はこのシーズンのディビジョン3からスタートというところで絶対にディビジョン2に上がりたいと全員が思っているし、ディビジョン2でも全然やれるという自信もあります。新リーグになったということで入れ替え戦もあり、しっかり1人1人モチベーションを持ってやれているかなと思います。僕自身も今年は1年目ですが、キャプテンとしてやらせていただいて、本当に個人としてもチームとしても勝負の年だと思っています。僕は1年目に結果を残さなかったら次はないと思うので、そういうふうに思いながらチームにもしっかり伝えて、すごくいい雰囲気で今はできてるなと思います」

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