NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン2(リーグ戦) 第7節
2022年3月12日(土) 12:00 釜石鵜住居復興スタジアム (岩手県)
釜石シーウェイブスRFC 7-55 日野レッドドルフィンズ
日野レッドドルフィンズ
箕内拓郎ヘッドコーチ
「このグラウンドで試合ができることを嬉しく思います。サポーターもたくさんきていただき盛り上がりの中で試合ができて感謝しています。昨日、東日本大震災の献花追悼に参加して、身の引き締まる思いで試合に臨めました。
試合の方はずっと勝ちに恵まれなかったが、やってきたことがしっかりゲームに出ていたし80分間ハードワークし続けた選手を誇りに思います。まだシーズンは続くので、ここを基点に来週以降頑張っていきたいと思います」
──どんな準備をされたのか、今日のテーマはどんなところにおかれていたのか。
「ゲームキャプテンからも話があったが、自分たちにフォーカスを当てて、自分たちがどういうラグビーをしたいのかそのとおり原点に戻ってしっかりエナジーをもって戦えたというのが大きかったと思います」
──今シーズン初のスタメンになった村田選手、東郷選手、それぞれ今日のパフォーマンスはいかがだったでしょうか。
「今日は村田、李両FLがチームにエナジーを与えてくれましたし、東郷も先週の活躍という部分を含めて抜擢しましたが今日もキックが良かったですし80分安定したプレーをしていたと思います」
──レギュラーシーズン残り3試合。どういった戦いをしたいと考えていますか。
「残り3試合、まずは一戦一戦、来週の三菱重工相模原ダイナボアーズ戦に向けてしっかり準備をしていきたいと思います」
──震災から11年目、どんな思いがありますでしょうか。
「釜石の地で自然の驚異というか、同時にたくさんの方のサポートがあってここまで復興されたということが印象的でした。我々も勝ちに恵まれない中、最後までしっかりあきらめずにプレーできたことは非常に大きいと思います」
日野レッドドルフィンズ
橋本法史ゲームキャプテン
「今日この日に釜石で試合ができたことを嬉しく思います。外にベクトルが向きがちなところを自分たちにフォーカスして戦うということで、それが80分間できたことが良かったと思います」
──勝利おめでとうございます。キャプテンにお願いします。昨日チームからも釜石に対してできることのメッセージが出されていました。釜石ではリーグワン初開催ということについてチームで話し合われたことがあればお願いします。
「昨日3月11日で東日本大震災の式典に出させていただいて、釜石でのリーグワン初試合ということで、プレッシャーに負けないように立ち向かっていくという姿勢でプレーしようと話していました」
──この一週間準備できたこと、テーマ、フォーカスしてきたことは。
「FWは接点の部分で戦う、BKはしっかりボールをまわして自分たちのラグビーをしようと一週間取り組んできた。それができたと思います」
──オーガスティン・プル選手について、同じポジションでライバルだと思いますが、帰ってきたこと(復帰)についてどうお感じになりますか?
「オギーが帰ってきたのは嬉しく思います。今日、僕がゲームキャプテンという立場だったのですが、助けてくれますしそれが今日の自分の支えになっていました。これからお互い切磋琢磨してゲームを重ねていくと思いますが、次はチームのキャプテンとしてのオギーを支えていき、お互いレベルアップしていければと思います」
──同じ年の入団だったと思いますが、彼から学ぶことなどこれまで何かあったでしょうか。
「学ぶことが多くて、彼のプレーを見て僕も勉強していますし、その中で一番、チームに対する思いというかラグビーに対する思いをオギーから学べて、それを試合でどう表現するかというのを、プレースタイルは違いますが同じエナジー同じハートをもって戦いたいと思っているので、ライバルですが良いお手本でレベルアップできていると思います」
日野レッドドルフィンズ
千布亮輔選手(元・釜石シーウェイブスRFC)
「個人としては6年ぶりに釜石に帰ってこれて釜石と試合できたことに感謝しています。ファンの方の前で試合できたことを嬉しく思います」
──久しぶりの釜石、震災後の光景を見て思ったこと、釜石市民に試合を通して伝えたかったことをお願いします。
「試合会場に来て、釜石の大漁旗を見て、やっぱり釜石はファンに愛されているチームだなと思い出しました。ファンの皆様に応える試合ができたかなと思います」
釜石シーウェイブスRFC
須田康夫ヘッドコーチ
「今季初の釜石でのゲームということで楽しみにしていたのですが、ゲームの入りの部分であまり良くなくて、自分たちのペースでゲームを進めるという意味では、できていなかったのかなと感じています。そのまま修正できず、ゲームが終わってしまったという印象です」
──震災11年の翌日ということで特別な想いがあったと思うのですが、このゲームを通して、岩手県民・釜石市民に伝えたかったことは。
「震災から11年ということで、我々も震災の勉強会というものをやって震災からの教訓を生かそうと学びました。それをもって元気と勇気を我々から発信しようとゲームに挑みました」
──今日も後半にトライを奪われて点差を拡げられて、負けた試合は防御がうまく機能していないかと思うのですが。
「失点を拡げられている理由としても我慢の部分だと思いますし、練習でやっていることはできている部分はあるので、試合のいろんなプレッシャーの中でも我慢だと思います。特にディフェンス、ブレイクダウンの見極めが大きいかなと思います」
釜石シーウェイブスRFC
小野航大キャプテン
「震災11年、翌日ということでチームとしても特別な思いをもって臨んだゲームだったのですがミスも多かったですし、ヘッドコーチからもあったように自分たちのやりたいこと自分たちのペースでゲームを進められなかったというのがすべてかなと思います。ただ相手のプレッシャーによってできなかったものではないと思っていますし、自分達を信じてやるための準備をまた一週間しっかりやりたいと思います」
──震災11年の翌日ということで特別な想いがあったと思うのですが、このゲームを通して、岩手県民・釜石市民に伝えたかったことは。
「震災から11年経ちましてだいぶ復興もしてきたと思いますが、僕たちの復興というのはラグビーをする姿というか戦う姿というのを皆様に見せるということが一番だと思うので、今日のゲームではそうした姿を見せて勝利することができれば良かったのですが、戦う姿勢というのは見せることができたと思いますし、チームのあるべき姿というかチームとしてどうあるべきかというのはもう少しチームとして考えていきたいなと思います」
──リーグ戦久しぶりの出場になりました。どのようなケガだったのでしょうか。
「開幕戦で目(眼下底)を骨折して手術したのでその影響でやっと今週復帰という感じです。ゲームを外から見るという機会は今までなかったので、ゲームに出ることの特別さだったりゲームに対する思いだったり、特別な想いをもって臨んだゲームだったので、こういう結果になってすごく残念だなと思います」
──残り3試合、昇格はなかなか厳しい部分はあるかもしれませんが、シーウェイブスとしてどう戦っていきたいか教えてください。
「まずは自分たちにフォーカスして、やってきたことは間違っていないと思いますし、自分たちがやっているプレーも今日もたくさんあったと思います。何より自分たちがやってきたことを信じて仲間を信じて、その中でチームは成長していけるのかなと思っているので、残り3試合、順位決定戦と入替戦につながりますけど、次のゲームからまた切り替えて生まれ変わったチームを見せられるように一週間良い準備をしたいと思います」
──震災復興は半ばだと思いますが、ラグビーを通して復興に貢献できることはどんなことでしょうか。
「釜石と言えばラグビーのイメージがあると思いますし、震災(後)の象徴であったワールドカップもそうですけれど、僕たちがラグビーで地域を盛り上げるということが、地域の活性化であったりワールドカップのレガシーの伝承だったり、そういうことにつながると思うので、まず何よりも強くなることが震災復興への第一歩かなと思っています」
釜石シーウェイブスRFC
村上陽平選手
「須田ヘッドコーチ、小野キャプテンの自分たちのペースできなかったというのはそうだと思いますし、アタック、ディフェスとも我慢できなかった、我慢できる時間が短ったと感じました」
──震災11年の翌日ということで特別な想いがあったと思うのですが、このゲームを通して、岩手県民・釜石市民に伝えたかったことは。
「シンプルに、勝利することで県民の方々に元気を届けれたらなと考えていたのですが、それが叶わなくて残念な結果になってしまったなと思っています」
──村上選手、最後にパスを受けた氏家選手をフォローして今季2つ目のトライ。パスをもらった瞬間、広大なスペース、どうしてやろうと考えていましたか。
「相手のチェイスが間に合っていないと思ったのでトライが獲れるなと感じていました」
──今季司令塔として出場機会が多いと思いますが、ゲームメイク、どんなことを考えてプレーしていますか。
「個人的にはアタックのリズムを出すところが強みだと思うのでそこをコミュニケーションをとりながら、今日は非常に苦しい部分があったのですがその強みを全面的に出してプレーできていなかったと思います」
──加入初年度、地元(東北)に帰ってきて釜石に加入して、ここまでシーズン過ごして、いかがですか。
「出場機会を多く与えられているのは嬉しいのですが、もっと強くなって勝利を積み重ねたいという思いだけです」
──加入のきっかけは。
「大学4年生の4月5月あたりでチームを探している時に、シーウェイブスから声をかけていただき、会話を重ねていって入団という形です。シーウェイブスで活躍することで釜石市だけではなく地元にも伝わって、今日も地元のラグビースクールの子たちが応援に来てくれて、そういうのが力になると感じます」