2022.04.06NTTリーグワン 2022 D3 第9節レポート(宗像B 40-38 江東BS)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン3(リーグ戦) 第9節
2022年4月3日(日) 14:30 グローバルアリーナ (福岡県)
 宗像サニックスブルース 40-38 清水建設江東ブルーシャークス

清水建設江東ブルーシャークスの大隈隆明監督(右)、髙橋広大キャプテン

清水建設江東ブルーシャークス
大隈隆明監督

「本日は関係者の皆様、レフリー・アシスタントレフリーの皆様、宗像サニックスブルースの皆様ありがとうございました。宗像サニックスブルースさんには前回勝利させていただいているので、今日は宗像さんとの『本気の戦い』というテーマを掲げ、我々としても絶対に勝つつもりで福岡にやって来ました。しかし、宗像さんの激しいプレッシャーとアグレッシブなタックルにより、こういう結果になってしまい本当に悔しいです。ただ自分たちとしてもまだシーズンは続きますので、次に繋がる良い修正ができる試合になりました。
宗像サニックスブルースさんの残念なニュースがある中、今日はすごく良い試合をしていただきましたし、このような施設で素晴らしいファンもいますし素晴らしいチームであることは間違いないので、我々としても残念で惜しいです。
今日の経験を活かし、次戦に向けてまた修正したいと思います。本日はどうもありがとうございました」

──チームの改編もあり、今日の宗像サニックスブルースは勝ちにこだわった試合だったという印象だがどのように感じたか?

「前回我々が勝たせていただいたこともあり、宗像さんも今日は気持ちが入ってプレーしてくるだろうと予測はしていました。あのようなニュースの中で決して下を向くチームではないですし、それをプラスの方向に切り替え、いいエネルギーでぶつかってくるだろうと考えていた中、我々はそれ以上の気持ちで上回ろうと言っていたのですが、やはり最後は気持ちの部分で負けてしまったかなと思います」

──サニックスのホストスタジアムの雰囲気をどのように感じたか?

「宗像サニックスブルースさんは、本当に地域に密着したチームなので多くのファンが駆けつけていましたし、グラウンドも良いので楽しみに試合に臨みました」

清水建設江東ブルーシャークス
髙橋広大キャプテン

「関係者の皆様、本日は試合を開催させていただきありがとうございました。試合の前半は我々がリードしていたので、ハーフタイムに『後半は宗像サニックスブルースが賭けてくるだろう、プレッシャーに対して清水としても気持ちを入れてプレーしよう』と話はしていました。
宗像さんは気持ちのこもったプレーで激しくプレッシャーをかけ続け、僕たちは流れをなかなか変えることができずスコアを重ねられ、最終的に負けてしまいました。プレーをしていて宗像さんは本当に良いチームだなと感じましたし、今日の試合の結果は悔しく思います。
ただ試合は今後も続いていくので、最終戦の豊田自動識機シャトルズ愛知戦、その後順当に行けば続く順位決定戦でやり返せるよう、僕たちが昇格できるように、今日の試合で明確になった反省点や課題を解消してこれからのシーズンに繋げていければと思います。今日はありがとうございました」

──後半、反則が多く運動量が落ちているように見受けられたがグラウンドで戦っている選手達はどうだったのか?

「ペナルティも続き、レフリーからも注意があったので、チームとしてはペナルティをなくそうと話をして意識していました。でも宗像さんのプレッシャーを受け、故意ではないですがペナルティに繋がってしまったというシーンが多く、なかなか断ち切ることができなかった印象です」

──サニックスのホストスタジアムの雰囲気をどのように感じたか?

「特に後半、相手の良い流れの中で観客席から宗像のファンの方々の歓声も多少は気になったりしました。グラウンドも素晴らしく宗像の温かいファンもいて、いいチームだなと感じながら、その雰囲気になんとなく左右されてしまう自分たちのチームもまだまだだなと。これからのアウェイ戦に向けては試合をイメージしながら練習ができればと思います」

──試合が終わった直後、悔しい思いもあった中すぐに宗像の選手に全員が寄り添っていったような印象だったが、終わった瞬間の気持ちは?

「負けてしまったことは本当に悔しいですけど、僕たちは宗像さんをしっかりとリスペクトしていますし、逆に相手からのリスペクトも感じて、すごく良い試合ができました。ノーサイド、相手を讃えるという意味でも全員で握手をしに行きました。今後この悔しさを忘れてはいけないし、次に繋げられるようにここからまた頑張っていきたいと思います」

 

宗像サニックスブルース
松園正隆監督

「まず、まだまだ続くコロナ禍の中、関係者の皆さまのご協力で無事にホストゲームを開催できたことを感謝申し上げます。
本日はグローバルアリーナでの最終開催試合でしたが、選手達は非常につらい精神状態の中、試合での勝利に向けて良い準備をして頑張ってくれました。まだシーズンは続きます。残された一戦一戦の中で、我々の存在を知っていただけるようなラグビーをしていきたいと思います。本日はありがとうございました」

──休部が発表された中、試合に集中するのは難しい状況だったと思うが監督からは?

「選手たちの心の準備はできていたと思います。今週(活動休止の)正式な発表が出てからは、『ラグビーができること、応援してくれるファンの皆さんがいることに感謝して楽しむことに集中しよう』という話をして、この試合に臨みました」

──休部に伴って、チームの譲渡や選手の移籍など難しい問題もあるが監督からは?

「選手の今後については100%のサポートをすると話をしていますが、選手たちは現実的に『今、大好きなラグビーの試合ができること』にフォーカスして頑張ってくれていますので、そこについてのサポートをしてきました」

──試合後にグラウンドを一周してファンの皆さんの温かい拍手や声援を聞いたと思うが改めてファンの皆さんに向けて。

「宗像という場所で30年近くチームとして活動させていただきました。身近なラグビー部、ラグビー選手として地域に根ざした活動をしてきました。昔から応援していただいているファンの皆さんに今日も来ていただいて『ありがとう』と言ってもらえたことに、救われた気持ちになりました。とても感謝しています」

宗像サニックスブルースの松園正隆監督(右)、ダミアン・カラウナ ヘッドコーチ

宗像サニックスブルース
ダミアン・カラウナ ヘッドコーチ

「両チーム共良いプレーをしてくれました。特にレフリーはゲームの流れを止めない素晴らしいレフリングで、ファンの皆さんに喜んでいただける試合内容になったのではないかと思っています」

──前半は劣勢で思うような試合展開ではなかったと思うが、ハーフタイムでの指示などは?

「簡単に勝てる試合などありませんし、私は素晴らしいゲームだったと感じています。強いバックスにハードワークしてもらっての得点や、風上に立っていた前半はそれに対したプレー、後半はボールをキープしていこうというプランを出しました」

宗像サニックスブルースの屋宜ベンジャミンレイ キャプテン

宗像サニックスブルース
屋宜ベンジャミンレイ キャプテン

「私自身、前半に負傷退場してしまったので試合を見れていない部分もあるのですが、後半チームメイトがすごく頑張ってプレーしていました。苦しい中でしたが、チームとファンで掴んだ勝利だったのではないかと思います」

──いつも以上に勝ちにこだわった試合のように見えた。ホスト最終戦に対してどんな心境で臨んだのか?

「特別な思いで挑んだ試合でした。清水建設さんには前回アウェイで負けていますし素晴らしいチームだと分かっていましたので、競った試合展開になっても勝てるように得点にはこだわり、キック等も積極的に狙いました。最後の最後、みんなが勝ちたいという気持ちで勢いを落とさずチーム一丸となって戦っていたのを感じましたし、試合を観てくれていたサポーターの皆さんも今日の試合は楽しんでくれたのではないかと思います」

──試合前、ロッカールームでチームメイトに向けては?

「『僕達に失うものはない、グラウンドに立ったら思い切りプレーして観に来てくれているファンの皆さんのためにも絶対勝とう』というふうに声をかけました」

──リードされてそのままズルズルと負けてしまう展開もあったが、今日は違った?

「(負傷退場後)グラウンドの外から見ていて、焦りはないように感じられました。(10番の)コビー君がしっかりチームをコントロールしてくれていましたし、ボールを持って継続してアタックをすることで相手にプレッシャーをかけること、そして最後の最後は『勝ちたい』という気持ちが最終的な勝ちに繋がったと思います」

──今日はヘスケス選手が2トライを決めて会場も非常に盛り上がった。キャプテンと同じく長年サニックスに在籍している選手だが、キャプテンにとってチームにとってヘスケス選手はどのような存在か?

「観ている人もそうだと思いますが、とりあえず彼にボールを渡せば何かしてくれるような、そんな期待が持てる選手です。今日決めた2つのトライはまさにそんな感じだったのではないでしょうか」

──つらい発表があった中での試合だったが?

「チームにとっても選手としても本当につらい一週間でしたが、まずはファンの皆さんにラグビーを通じて感謝を伝えたいという思いで試合をしました。フォワードのハードワークやバックスの繋いだパスから本当に強い選手にボールを集めるというプレーがチーム全体で噛み合って、ヘスケスのあの2つのトライが生まれたと思います」

──試合後にグラウンドを一周した時、どのような思いだったか?

「一番印象的だったのは、『僕たちは愛されていて、これだけ応援してくれる人が居るのだな』と改めて思ったと同時に、残りの試合、現地に観に来てくれる人たち、そしてTVで観てくれる人たちにとって面白い試合をして、全力で応援してもらえるように頑張っていきます。本当にファンの方々には凄くサポートされているな、ということを感じました」

──グローバルアリーナで特に覚えている試合などは。

「特に印象的だったのは、(トップリーグ時の)東芝戦ですが‥‥。当時の強豪チームにホームで立ち向かって勝利して、その後ファンの前でみんなと一緒に喜びました。これが、一番印象的な試合です」

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