2022.05.26NTTリーグワン 2022 プレーオフトーナメント準決勝レポート(埼玉WK 24-10 S東京ベイ)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 プレーオフトーナメント準決勝
2022年5月22日(日) 14:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
 埼玉パナソニックワイルドナイツ 24-10 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

クボタスピアーズ船橋・東京ベイのフラン・ルディケ ヘッドコーチ(右)、立川理道キャプテン

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
フラン・ルディケ ヘッドコーチ

「コンニチワ。まず、埼玉パナソニックワイルドナイツさんにおめでとうと言いたいです。埼玉パナソニックワイルドナイツのパフォーマンスが良かったです。自分達も最初の1分から80分間通してしっかりやっていかないといけませんでした。準決勝進出は2年連続で、準備の面では良くできていましたし、前回よりは自信は強くあり、クボタウェイを見せることができたと思います。チャンスを多く作ることができましたが、プレーオフではチャンスをものにできないと、マインドゲームでやられ、相手のペースとなり逆にプレッシャーをかけられてしまいました。
細かいことですが、セットピースが機能せず、自分達の強みのモールやクボタウェイを出せず、試合中に何かしら方法を見つけようとしたのですが、見つけられずにミスをし、時間切れになってしまいました。ポジティブなところでは、シーズンを通して良い1年で、いいラグビーができ、トップチームの一員になれたことだと思います。今後も成長し続け、まだもう一試合残っているので、いい形でシーズンを終えたい」

──モールを取り切れなかった理由は?

「何本かペナルティーをもらったときにモールを組みました。しかし、埼玉ワイルドナイツに上手く逃れられ、ペナルティートライを認めてもらいたいと思う場面もありましたが、レフリーの判断のコールもラグビーです。自分達の実際のスキルが十分でなかった、本来我慢すべきところを我慢しきれなかった、コネクションが上手くいかずに相手に押されて押し切れなかった、埼玉ワイルドナイツさんのディフェンスが良かったなどがあり、言い訳はありません」

──試合途中にバックローの青木祐樹選手を、ロックのポジションに据えた理由は?

「怪我明けの選手は3人いて、彼らは皆フィットしていたのですが、青木選手はシーズンを通して良いパフォーマンスをしてくれています。青木選手は、ジャンプもでき6番をカバーでき、ヘル ウヴェ、ルアン・ボタ、トゥパ フィナウの3人のポジションもカバーできるということで彼を入れました」

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
立川理道キャプテン(CTB)

「たくさんの人達・サポーターに来て頂き、素晴らしい環境と天気の下で試合できたことを嬉しく思います。結果は、埼玉パナソニックワイルドナイツさんが素晴らしいラグビーをしました。プレーオフで少ないチャンスをものにできないと今日のようなゲームになってしまうと思っていました。それは相手も同じことですが、相手はしっかりとポイントに換えてプレッシャーをかけてきました。次の試合までもう一週間しかないので、チームに戻ってポジションを取って、3位決定戦を戦いたい」

──前半の入りでラインアウトがなかなか取れず、乗り切れなかったようですが、チームの中ではどのような話をしていたのか?

「いろんなサインプレーがありますが、『一番取れるボールを』ということを話していました。前半はそんなに悪くはなかったと思いますが、特に一番大事なポイントでしっかり取っていくことが大事で、ゲーム中に対応していましたが難しい面がありました」

──埼玉パナソニックワイルドナイツのディフェンスをどう破るかの準備と結果はどうでしたか?

「しっかりジャッカルする味方選手はたくさんいますが、そこでペナルティーが多かったことや、バトルのところで上手くいった部分と、なかなか上手くいかなかった部分という両方が出ました。埼玉パナソニックワイルドナイツさんは上手く対応していました」

──ラインアウトモールで攻めきれなかった中での前半最後の相手の(WTB竹山選手のインターセプトからの)のトライについては?

「モールからなかなかトライにつながらず、テンポはあまり良くなかったです。結果論なのでなかなかわかりませんが、我々はアタックをしにいって味方でつながっていればトライですし、相手はギャンブルとはいえ、あのようなプレーは得意だということはわかっていました。大事な局面でのプレーでしたので、チームにとっても痛い失点でした」

──最終戦の相手は今シーズン1勝している東芝ですが、そのイメージは? どのような戦いになるでしょうか?

「昨日の試合やリーグで戦った印象では、東芝はアタックのスタッツが良く、アタックできる選手がたくさんいるので、しっかりディフェンスをしていかないといけないと思っています。チーム全員の力を如何に一週間準備して、週末にピークを持っていくかが大事です。良い準備をした方が勝つと思うので、東芝をあまり見すぎずに自分達にフォーカスして一週間準備していきたい」

埼玉パナソニックワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督(右)、坂手淳史キャプテン

埼玉パナソニックワイルドナイツ
ロビー・ディーンズ監督

「まず、このような素晴らしい試合をできたことに心から感謝いたします。シーズン序盤、不戦敗をしてしまい、相手チームにボーナスポイントを与えてしまいました。その後我々のチームはそれを乗り越えて、ここまで来ることができ、今日、素晴らしい機会を与えていただいたことに感謝いたします」

──今日のモールディフェンスについてはどう思いますか?

「モールディフェンスについて、フォワードの選手達は非常にプライドを持って取り組んでいます。モールでトライを取られるということはフォワードしてもチームとしてもとても嫌なことです。今日のモールディフェンスについてはロックのエセイ(・ハアンガナ)選手にとても感謝します。エセイはゲームの入りから素晴らしいパフォーマンスをしてくれました。エセイにはこれまで課題がありましたが、それを試合でしっかりこなしていました。ヒーナン ダニエル選手については、ここでは細かなところには言及しませんが、以前はいろいろなところで足りない点がある選手でした。しかしそれを乗り越えて素晴らしい選手になってくれました。ヒーナン選手の家族は母国に残っていますが、家族との生活を考えると、もしかすると来週がヒーナン選手にとって最後の試合になるかも知れません」

──スクラムではプレッシャーを受けたところ、行けたところ、両方があったと思いますが? また、スクラムでペナルティーを取られた場面がありましたが?

「プレーオフというのは大変プレッシャーのかかる試合です。それは、選手は勿論、スタッフなど関係者も皆、同じです。試合でレフリーに反則をとられても、いつもそれに納得するわけではありませんが、それも含めて理解してレフリングの基準に対して対応することが大事です。今日の試合ではペナルティーが多かったかも知れませんが、我々はペナルティーに対しての意識の高さにはプライドを持っていますし、次の試合に向けて修正していきたいと思います」

──昨日の東京SG対BL東京の準決勝の試合はテレビで見ましたか?

「見ました。とてもディフェンスのいい試合でしたね。両チームとも持ち味を出したいい試合でした。来週の東京サントリーサンゴリアスとの試合は歴史に残るような試合になると思います。一週間しっかり準備していきたいと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
坂手淳史キャプテン

「15,000人のファンの方々の前でラグビーをすることができて本当に楽しかったです。天気にも恵まれて、いいラグビーができたと思います。今日はいいディフェンスができたと思います。ここから先に繋がることが多かったので、我々埼玉パナソニックワイルドナイツのラグビーとしてリードしていけることが多かったと思います。次の一週間でもう一つ成長して、次もいい試合ができるように頑張っていきたいと思います」

──相手のモールに対してのディフェンスの準備はできていましたか?

「はい、相手のモールサイドのディフェンスではしっかりと準備ができていました。前回、第16節でのスピアーズとの対戦ではモールで取られて、特にモールはスピアーズさんの強力な得点源だと思っていましたので、そこへの対応としても、しっかりと対応の準備をしてきました。プレーをしての感触としては、だいたいモールへの対応はできていたと思います。少し取られてしまったところはありましたが、そこは反省点として次に繋げたいと思います。全体としてはモールへの対応はできていたと思います」

──今シーズン、反則が少し多いのではないかと感じます。決勝戦では反則が試合を左右することにもなりかねないと思いますが、どうお考えですか?

「ペナルティーに関しては少ないに越したことはありませんし、ワイルドナイツとして反則の少なさ、規律の良さについては日頃から気をつけて練習からやっています。特に一発勝負のプレーオフの試合では、それがさらに大事になってくると思います。ご指摘の通り今日は少し反則が多かったと思います。無駄な反則のところもあったと思いますが、チャレンジしての結果だったところもあったと思います。この点も考えながら、これから一週間、しっかり準備していきたいと思います」

──スクラムではプレッシャーを受けたところ、行けたところ、両方があったと思いますが? また、スクラムでペナルティーを取られた場面もありましたが?

「スクラムに関しては第16節での対戦の時と、クボタスピアーズ船橋・東京ベイさんの組み方が変わっていました。そこへの対応・攻防に少し時間が掛かったかと思います。レフリーの判断については、ヒットでどちらが勝っているかというところで優劣がついているかと思いますが、それに対してアプローチすることによって改善できたと思います。また、自陣でのペナルティーは、即、3点になってしまうので、特に自陣での反則はやめようと選手間で話していました。どこのエリアで多くの反則を取られたかなど、未だ分析できていませんが、今日はペナルティーが少し多かったという印象はありますので、あらためて振り返ってそれにフォローしたいと思います」

──昨日の東京SG対BL東京の準決勝の試合はテレビで見ましたか?

「見ていました。僕自身はザッとしか見ていませんが、東芝のフィジカルが強かったですし、両チームとも持ち味を出したいい試合だと思いました」

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