クリタウォーターガッシュ昭島(D3)
強敵相手に怯まず立ち向かえ!
林田拓朗、江本洸志、中尾光男。期待される3人
前節の中国電力レッドレグリオンズとのビジターゲームでは、押し込んだモールの勢いでゴールポストが壊れる異例のアクシデントが発生。これにより試合が一時中断し、クリタウォーターガッシュ昭島は流れをつかみ切れず逆転勝利を逃した。
今節は、ディビジョン3で現在負けなし(3勝0敗)と好調のNTTドコモレッドハリケーンズ大阪をAGFフィールドにて迎え撃つ。AGFフィールドでの試合はリーグワンになってから現在3連勝中と縁起の良いスタジアムだけに、なんとか連敗は阻止したい。
その大事な一戦のスタンドオフ、ゲームコントロールを任されたのは、「80分間フル出場できるようにプレーシーズンマッチから走り込んできた」と意気込む林田拓朗バイスキャプテン。「NTTドコモレッドハリケーンズ大阪はフィジカリティを出してくるチームだと思うので、自分たちはボールを動かして、スペースにアタックしていきたい」(林田)。自分たちが思い描くランニングラグビーを遂行するためにも、80分間動き続けるフィットネスが重要なカギとなってくるはずだ。
開幕戦以来の出場となる江本洸志にも注目したい。「この試合を目標に練習を続けてきた。NTTドコモレッドハリケーンズ大阪はディフェンスがそこまで強くない。自分が入ることでいい流れを作りたい」と話す。石井洋介キャプテン、林田バイスキャプテンともに、「洸志には思い切ったランで流れを作ってほしい」と期待を寄せる。
そしてもう一人、ディフェンス面で役割を果たしてくれそうなのが、ベテランの中尾光男。週中の練習でもスクラム、ラインアウトと気迫のこもったプレーを見せていた。「エネルギッシュに、ひたすら相手がイヤがるプレーをすること。リザーブに良い選手が多いので、あとのことは考えず、いつ倒れてもいいという覚悟でプレーしたい」と、気合いも十分だ。
下馬評を覆す結果をもたらすことができるか。強敵相手に怯まずに立ち向かう3人のプレーから目を離すな!
(匂坂俊之/Rugby Cafe)
NTTドコモレッドハリケーンズ大阪(D3)
1試合のみの出場から今季は全試合先発。チームを支える指田宗孝に懸かる期待
前節、開幕から3戦連続の勝利を収め、勝点5を積み上げたNTTドコモレッドハリケーンズ大阪が2週間ぶりの試合に臨む。
対戦相手のクリタウォーターガッシュ昭島について、キャプテンの杉下暢は「スクラムの強いチーム」だと話し、今節は「自分たちのセットプレーがどれだけ通用し、圧倒できるか」がキーポイントのうちの一つだとした。
そのスクラムの最前線、フロントローの3番には、指田宗孝が4戦連続でスタートから起用される。
昨季は1キャップにとどまったが、今季を迎える前に「同じポジションで試合に出ていた2選手が移籍したということもあって」(指田)出場機会が巡ってきた。「自分が入ったことで、チームのスクラムが弱くなったとは言わせたくない。昨季よりも周囲とよりコミュニケーションを取り、横と後ろのコネクションと8人で押す意識を強くした」という指田。プレシーズンから積み重ねてきたその努力が、いま、チームを支えている。
自身がスターティングメンバーに名を連ねることで最もうれしかったのは、「これまで出場していなくてもチームの応援をしに来てくれていた家族に、自分がグラウンドに立っている姿を見せることができた」こと。いまは遠方にも駆けつけてくれている家族の存在が、さらに指田の背中を押す。スクラムの強いクリタウォーターガッシュ昭島にも、怯むことなく「プレッシャーを掛けていきたい」。
また前節、加入後初めてスタートから起用されたジョシュ・フェナーは、今回もスタートから出場する。彼の力強いボールキャリーについては、杉下も以前から「チームに勢いをもたらしてくれる」と話していた。今節も、「ボールキャリーとアグレッシブなディフェンスをする。3連勝しているので、チームとして自信を持って」(ジョシュ・フェナー)試合に臨む。
前節から2週間空いているが、「いつもどおり良い準備はできている」とマット・コベイン ヘッドコーチ。あとは、AGFフィールドでそれぞれの役割を高いレベルで遂行するのみ。今節も勝点を獲り、応援してくれる人たちが待つ大阪に帰る。
(前田カオリ)