NTTドコモレッドハリケーンズ大阪(D3)
今季初黒星からチームは変われたか。たくましくなった姿をファンに見せる
NTTドコモレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)は、2月12日(日)、ヨドコウ桜スタジアムで1カ月ぶりのホストゲームを戦う。
今回のホストゲームにも、RH大阪公式アンバサダーを務めるNMB48のチームMキャプテン・原かれんが来場。また、スタジアム内では12:15からRH大阪アカデミーと奈良北ジュニアラグビークラブの試合が行なわれ、13:35からはDJ ALESSAのDJタイムで試合前の会場を盛り上げる。RH大阪の試合は14:30キックオフだが、毎回盛況の場外イベントも含め、試合時間より早くスタジアムを訪れても楽しめる内容が盛りだくさんだ。来場者プレゼントとして、ネックウォーマーやバレンタイン特別企画としてオリジナルチョコも準備されている。
NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23ディビジョン3では、全5チームが3度ずつ対戦するレギュレーションになっており、RH大阪は今節より2巡目に入る。ヨドコウ桜スタジアムに迎える中国電力レッドレグリオンズとは、第2節に対戦して34対10で勝利しているが、マット・コベイン ヘッドコーチは気を緩めることなく「こちらが規律面を守れずチャンスを与えてしまえば、そのチャンスをつかんでくるチームだと捉えている。相手に勢いづかせないよう注意したい」と話している。
開幕から3連勝だったRH大阪は、第5節のビジターゲームで今季初めて黒星をつけられた。スコアは5点差。手ぶらではなく勝点1を持ち帰ったものの、相手に勢いづかせて逆転を喫したことは、チームにとって手痛かった。
しかし、その試合直後にマット・コベイン ヘッドコーチが「この結果を無駄にしない」と語っていたとおり、その試合からフィードバックし、課題は修正済みだ。杉下暢キャプテンも、「ディフェンス面も改善されているので、前回のように相手に攻略されることはないだろう」と感じている。
前回のホストゲームでは後半に2トライを決めて勝利に貢献した鶴田諒は、今節を「自分たちが前回の試合から変わったことを示す大事なゲーム」だと捉え、試合に臨む。その試合で大切にしたいことは、「チームみんなが同じ方向を向いて戦うこと」。
スタジアムを訪れてくれる観客にさらにたくましくなったチームの姿を見せ、試合後には喜びを分かち合いたい。
(前田カオリ)
中国電力レッドレグリオンズ(D3)
ラグビーを始めたころへの回帰。「楽しむ」ことでチームを勢いづける
今季の始動前の昨春、河口駿は懸命にメールを作成していた。宛先は岩戸博和ヘッドコーチ。これまでフォワードでプレーしてきたが、今季からバックスでの挑戦を直談判するためだ。メリットとデメリットを自らまとめ、何度もメールやLINEでしつこいぐらいの熱意を伝えた。
「音声付きのスタンプを送ったときは、職場で鳴ったらしくて怒られましたね(笑)。ヘッドコーチとやり取りを何回かして、やっと『いいよ』って言ってくれました。無理やり言っていた感じもあったんですけど(笑)」
もともと、ラグビーを始めた中学から高校まではバックスの歴が長く、大学から本格的にフォワードでプレーしてきた。本人としては「バックスに戻るイメージ」。もちろん、やれる自信もあった。
「バックスのスキルは身に付いているし、いま在籍しているバックスの選手より僕のほうができる部分もあると思う。僕自身、できるプレーには自信をもっているし、ハンドリングは誰にも負けてないって思ってやっている」
今年31歳になる河口がバックス挑戦を求めたのは、昨季の課題だったバックスのパフォーマンス向上と選手層が厚くないチームの台所事情を考えてのこと。そして、何よりの原動力は「ラグビーをもっと楽しみたい」という純粋な気持ちだった。
「楽しいからラグビーを始めて、しんどいに変わっていくのは嫌だし、仕事のあとにしんどいことをしていると思いたくなかった。バックスをやらせてもらって、自分も成長できるし、楽しくラグビーができている。自分が楽しくプレーして、みんなも楽しかったら、必然と勝利につながるんじゃないかなと思う。今季は楽しむことを心に決めています」
今季は負傷者続出により開幕からバックスでのプレーが続いたが、前節はエドワード・カークの負傷欠場により、急きょフォワードのナンバーエイトで出場した。
「ヘッドコーチにうまくフォワードかバックスで使ってもらって、チームのために穴埋めできればいいかなと思ってやっています」
今節は2月12日のNTTドコモレッドハリケーンズ大阪戦。地元・大阪での試合で引き続きナンバーエイトで先発出場する。
「僕は爪あとを残したいタイプなんで面白いプレーをしたい。もちろん勝ち負けも大事ですけど、やっぱり観に来てくれた人が楽しいと思ってくれるようなプレーをしたい」
まずはラグビーを楽しむ。河口駿のその精神がチームを勢いづける。
(湊昂大)