2025.02.14[中国RR]1番も3番もできたから巡ってきた好機。“両利きプロップ”がぶつける全力

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン3 第6節
2025年2月15日(土)13:00 Balcom BMW Stadium (広島県)
マツダスカイアクティブズ広島 vs 中国電力レッドレグリオンズ

中国電力レッドレグリオンズ(D3)

宮田悠暉選手(写真中央)は左プロップも右プロップもできる貴重な存在だ

1番と3番。同じプロップでも右と左でスクラムの組み方は違うが、どちらでも宮田悠暉が全力を尽くすのは変わらない。昨年4月に加入した大卒新人は左プロップ(1番)が主戦場だが、直近2試合は右プロップ(3番)でもプレー。3番も学生時代に経験があり、“両利き”の持ち味を生かして奮闘している。

「1番は左側に人がいないのでバランスをとるのが難しいけど、自由が利くので攻めやすく、3番は両サイドに相手がいるので、どちらかというと組みやすい。高校時代にがっつり3番でやっていて、大学でも少しやっていたのでスクラムを組めないことはなかったです」

広島出身の23歳がプロップになったのは高校のとき。部活動でポジションを決める際にフォワードを選んだのがきっかけだった。

「なんとなく選んだけど、自分が想像していたラグビーがスクラムとかラインアウトだったのでそれをやりたいとは思っていました。そこから練習のときに自分のスクラムの姿勢が良かったらしく、フロントになりました」

もともと高校ではサッカーをやるつもりだったが、風習だった丸刈りにするのがイヤであきらめて、代わりに先輩の勧誘を受けたラグビー部に入った。当初は軽い気持ちだったため、「ラグビーがあまり好きではなかった」。それでも、持つ力をすべて注げる戦いが宮田悠暉を夢中にさせていった。

「最初のころにラグビーを続けられたのは、やっぱり負けたくなかったから。あとはトレーニングが好きで、ラグビーはその成果を全力でぶつけられる。持てるものを力いっぱいに出せる種目はほかにあまりないし、全身、全力で戦えるのが好きなので続けられたと思います」

リーグワンの舞台では、中国RR加入後すぐの昨季最終節に途中出場でデビューを飾った。今季はこれまで全5試合に出場。開幕から3試合は途中出場だったが、負傷離脱した主力プロップの宮田賢斗に代わって、直近2試合は3番で先発出場している。

「最初はどれくらい自分が通用するか分からなかったけど、徐々に慣れてきてできるようになっていると思う。特にスクラムでペナルティを取れたときに少しは通用していると感じます。でも、フィールドプレーが“ダメダメ”なので、そこは頑張らないといけない」

今節の相手は開幕戦で完敗したライバルのマツダスカイアクティブズ広島。無傷の5連勝で首位を猛進する強敵との“広島ダービー”だ。「ペナルティを取ることができたら思いっ切りアタックができるし、勢い付くので、セットピースがかなり大事になる。やるしかないですね」。引き続き3番を背負う宮田悠暉がグラウンドで全力をぶつける。

(湊昂大)

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