NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
プレーオフトーナメント準々決勝
2025年5月18日(日)14:30 東大阪市花園ラグビー場 (大阪府)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs 東京サントリーサンゴリアス
東京サントリーサンゴリアス

6位からの下剋上へ。5月18日のプレーオフトーナメント準々決勝、東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)は、東大阪市花園ラグビー場でレギュラーシーズン3位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下、S東京ベイ)と激突する。
リーグワン創設以来、4季連続でプレーオフトーナメントの舞台にたどり着いた東京SG。だが、過去もっとも険しい道のりだったのは間違いない。開幕4戦勝ち星なしから始まり、プレーオフトーナメント出場圏の6位にもなかなかたどり着けない日々が続いた。ただ、その苦しい序盤戦を乗り越えてきたからこそ、チーム力はより高まってきた自負がある。出場メンバー23人で同じ絵を見るため、これまで以上にコミュニケーションに意識を向けてきた。
誰よりも仲間に檄を飛ばすため、練習後は喉が枯れていることもあるキャプテンの堀越康介は、チームのコミュニケーションのあり方をこう語る。
「シンプルで分かりやすい声をリーダーとしては意識しています。ここからの戦いはプレッシャーの掛かる場面ばかり。試合中にあれこれ言っても仕方ないので、その場、その場に合ったシンプルで分かりやすい、力強い言葉を選ぶ。『この場面になったらこのワード』という形で同じ絵を見ることができるように。そのコミュニケーションレベルは1試合ずつ上がってきたと思っています」
チームの精神的支柱の一人、松島幸太朗も「シンプルな言葉」の大切さを掲げる。
「まずはチームの雰囲気作り、自分たちがしっかり勝てるようなストーリーを作っていきたい。そのためにも大事なのは、シンプルなコミュニケーション。練習でもどんどん声が出るようになってきましたが、ただ声を出せばいい、ということではなく、少ない時間の中で、より明確なコミュニケーションを心がける。そこからモメンタムを作っていきたい」
小野晃征ヘッドコーチも、特にリーダー陣の声がけに期待する。
「チームの背骨の選手、2・4・8・9・10・15番という経験に裏打ちされたポジションの選手はしっかりリードしてほしい。言葉にすることで自分の行動にもつながり、そのキーの選手が自分のプレーだけではなく、周りを動かせるようなコミュニケーションが取れたら、チーム全体のパフォーマンスアップにもつながります」
今季のS東京ベイとの対戦成績は1分1敗。ただ、1カ月前の前回対戦では10対30のスコアで完敗を喫した。あの敗戦も踏まえ、何を上積みして臨むのか。ファンが欲しいのは、試合後の選手たちから歓喜の言葉があふれることだ。
(オグマナオト)