NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
プレーオフトーナメント準決勝
2025年5月24日(土)14:05 秩父宮ラグビー場 (東京都)
東芝ブレイブルーパス東京 vs コベルコ神戸スティーラーズ
東芝ブレイブルーパス東京
東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は5月24日、プレーオフトーナメント準決勝でコベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)と、秩父宮ラグビー場で対戦する。
BL東京は4月6日の神戸S戦で73対28と快勝を収めたが、すでにそのイメージを手放している。12番で先発するロブ・トンプソンは「(神戸Sは)以前、戦ったときとはまったく違うチームだと考えています」と警戒を強め、新たな気持ちで強敵との戦いに臨む。
33歳のトンプソンは今季16試合に出場。ゲインラインバトルでしぶとく前に出ることで、チームに勢いをもたらしてきた。
特に光るのが、ボールをもらう際に走る角度を変えるプレーだ。相手ディフェンスラインに接近し、パスキャッチの瞬間にステップを切ることでその守備網を切り裂いてきた。
かつての日本ラグビーの名手たちが得意としてきたようなこのプレーは、日本に来てから手に入れたものだった。
「日本に来たときに(2020年にトヨタ自動車ヴェルブリッツ・現トヨタヴェルブリッツに加入)、日本人選手はチョップタックル(低いタックル)がうまいので、最初のころは対応に苦労しました。そこで、相手をかわすために角度を変えるなどの工夫をしてきました。こうしたプレーが日本で必要になると思ったからです」
“ラグビー王国”ニュージーランドで『マオリ・オールブラックス』にも選ばれた経験を持つトンプソンは、日本でプレーの幅を広げ、ベテランとなったいまも、自身の成長を感じている。
「プロになって10年間、常に学びながら新しいことを取り入れてきました。今までのキャリアの中でも、今季は良いパフォーマンスができています」
熱さと冷静さ、激しさと繊細さが求められるセンターのポジションで、確かな存在感を示してきたトンプソン。学び続ける男にとっては、いまこそまさに“全盛期”。シーズンを最高の形で締めくくるために、準決勝でも体を張り、工夫をこらし、勝利を目指す。
(安実剛士)