ジャパンラグビー リーグワン ライジング2026
2026年10月4日(日) 重兵衛スポーツフィールド中台
丸和MOMOTARO'S成田 32-12 川越狭山セコムラガッツ
リーグワンライジング プレーヤーエピソード[M成田]
練習生から上がってきた。丸和MOMOTARO‘S成田の谷田親春選手「チャレンジのほうが燃える」。「原石」がつかんだチャンス
谷田親春は2026-27シーズンから丸和MOMOTARO'S成田(以下、M成田)に加入したルーキーだ。M成田の細谷直GM兼監督は今でも“あの日”を鮮明に覚えているという。
「われわれのようなチームは全チームから注目されているような選手は取れない。どこの選手もリーグワン上位のチームに行きたいじゃないですか。だからわれわれは原石をどうやって探すかが大事。そのなかで谷田を見た瞬間に『彼は原石だよな』と思いました」
昨年7月6日に行われた秋田ノーザンブレッツとの招待試合に練習生として参加した谷田は存在感を発揮。「相手の外国人選手をはじき飛ばした」強烈なタックルなどでインパクトを残した。
細谷監督は谷田の才能にほれ込み、「即決でした」とその場で獲得を決めた。この試合がなければ、原石は埋まったままだったかもしれない。
23歳の谷田は経験者だった父の影響で小学校低学年時にラグビーを始めた。すぐさま楽しさに目覚めてのめり込んでいくと、奈良県の名門・天理高等学校に入学。「システム理解度を高めてくれた」(谷田)と順調に成長し、そのまま天理大学に進んだ。
大学2年次には左ひざ前十字じん帯を負傷し、約半年間のリハビリを余儀なくされた。しかし、この経験が谷田をM成田に導いた。
大学卒業後の進路に悩んでいた中で、「けがでプレーできないときに、あらためてラグビーを続けたいと思った。みんながやっているのを見て、自分ももっとやりたいという気持ちになった」と、卒業後も高いレベルでラグビーを続けることを決意した。
当時の谷田は、ほぼ無名の選手。さらに上級生の存在もあって出場時間は限られていた中での離脱だったため、リーグワンのチームに対して思うようにアピールできなかった。一時は「ラグビーをしない道も考えた」が、大学の監督がM成田のトライアルを勧め、“あの日”のチャンスを見事につかみ取った。
「めちゃくちゃうれしかったです。トライアルに行ったときからすごく温かいチームで、家族のような温もりを感じた。プレーしやすい環境をみんなが作ってくれるので、すごくやりやすいです」
この日はディビジョン2の川越狭山セコムラガッツとの対戦。インサイドセンターで出場した谷田は、相手に攻め込まれる時間帯にも12番として冷静に対処した。175cm、85kgと決して恵まれた体格ではないが、「横の選手とコミュニケーションを取って、相手よりも体を張ることを意識した」。“ここぞ”のタックルで相手の攻撃を食い止め、勝利に貢献した。
「めちゃくちゃ緊張しましたけど、お客さんの声も届いていたので、すごくうれしかったです」
今季よりM成田と谷田のリーグワンでの戦いが始まる。谷田は「ルーキーとして舐められないように、全体的にバランスのいいプレーヤーになりたい」と力を込める。
発掘された「原石」は、「チャレンジのほうが得意というか、燃えます」と言う。自らつかんだリーグワンへの道で、これからさらに輝きを増していくだろう。
▼周辺の証言
WTB 山田章仁、細谷直GM兼監督
谷田親春について、チームメートで元日本代表の山田章仁は「順調に成長すれば日本代表も狙える」と期待した。細谷直GM兼監督は『慢心するなよ』と言わんばかりに「まだまだ先ですよ」と釘を刺したが、「彼はプロではない社員だけど、プロを押しのけて試合に出ている。ベクトルを自分に向けられるし、良くなかったところにも耳を傾けられる。体を惜しみなく張ってくれる頼もしい選手です」とポテンシャルを高く評価している。
(浅野凜太郎)





























