ジャパンラグビー リーグワン ライジング2026
2026年10月17日(土) ヤクルト戸田総合グランド
ヤクルトレビンズ戸田 7-103 豊田自動織機シャトルズ愛知
リーグワンライジング プレーヤーエピソード[L戸田]
二度の骨折を乗り越えて。岡大翔、勝負の3年目
「正直、また骨折するんじゃないかといまも怖いです。でも、その恐怖に打ち勝っていかないと。勝負の3年目に懸ける気持ちは強いです」
そう打ち明けたのは、ヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)の大型ロック・岡大翔、24歳。10月17日のリーグワンライジング、豊田自動織機シャトルズ愛知戦で、待望の出場を果たした。
試合は昨季のディビジョン2優勝チームを相手に7対103と大差をつけられる厳しい結果に。それでも、80分間フル出場できたことは、岡にとって大きな一歩だった。
大学ラグビー界の雄・帝京大学から、2024年にL戸田に加入した岡。身長190cm、体重110kgという恵まれた体格を生かし、チームの主軸になることを期待された。しかし、加入後2試合目のトレーニングマッチで左足を負傷。第5中足骨を疲労骨折する、いわゆる『ジョーンズ骨折』だった。
「すぐに手術をして、2年目のリーグワン開幕には間に合わせようと思っていました。ところが、開幕を控えた練習試合のウォーミングアップ中に同じ箇所をまた骨折。コンタクトプレーで折れたわけでもないのがまたショックでしたね……。2年目はリーグ戦の残り数試合の段階でプレーできる状態にはなっていましたが、試合経験のない人間がリーグ終盤の大事な局面で出番なんてもらえませんから」
大器として期待されながら、一度もリーグワンで出番のない日々。それでもチームの役に立ちたいと、岡は率先して対戦相手のラインアウト分析を買って出た。
「もともと自分はこの大きな体を生かして、ラインアウトで勝負してほしいと期待されていました。他チームの分析は復帰した際に役立つはずですし、練習では分析結果を分かりやすくまとめてホワイトボードに書き出し、試合メンバーの相手役としても体を張りました」
L戸田では、試合メンバー以外でチームを支える選手たちを「タフマンズ」と呼ぶ。2年目の終盤、岡はその分析力と練習姿勢を評価され、チームが選ぶ「ベストタフマンズ」にも選出された。
こうした雌伏の時期を経て迎えた3年目。プレシーズンマッチでは2試合連続でフル出場し、今回のリーグワンライジングでも80分間プレーした。ようやく試合経験を重ねられるようになったが、本人はまだ満足していない。
「とにかく、まずはけがをせず試合に出続けること。でも、まだまだ課題は多いです。チームからは『そのデカい体を生かしてバチバチ当たってほしい』と言われています。徐々にできているとは思いますが、まだまだタックル一撃で仕留められない。一発で仕留める力と、次の動き出しのスピード。そこをもっと磨いていきたいです」
タックルとラインアウトで、いかに存在感を放てるか。岡がその体格を生かしたプレーを存分に発揮できれば、昨季ディビジョン3で最下位に沈んだL戸田にとって、巻き返しの大きな力になるはずだ。
▼周辺の証言
LO臼田湧人
「岡は入団以来、ずっとけがが続いて出場機会に恵まれませんでした。でも、岡自身の努力もあって、いまチャンスをつかんでいるんだと思います。自分も同じロックとして、下からの突き上げがあることは刺激になっていいですね。ディビジョン3の日本人選手では頭抜けた体格であり、コンタクトエリアやセットプレーで、その大きな体は武器になります。今季、ディビジョン優勝を目標に掲げる自分たちにとって、岡が成長し、存在感を放ってくれることが重要で、大いに期待しています」
河野嵩史ヘッドコーチ
「岡にはもっともっと成長してもらうために、いまはできるだけ長いプレータイムを与えています。課題はタックルのあと、いかに速く起き上がって次のプレーに移れるか。だいぶ改善してきたと思います。あとは当然、ラインアウトでボールを支配してくれることも期待しています。今日の試合では、ディフェンスではほぼ100%コンテストできていました。マイボールでも岡よりもさらに大きい外国籍選手とのマッチアップに負けず、高いキャッチ成功率を出せていました。そこは評価できると思います」
(オグマナオト)





























