2025.01.30[S東京ベイ]自らの努力でつかんだチャンス。その献身でさらなる挑戦と歓喜を生む

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第6節(交流戦)
2025年2月1日(土)14:30 相模原ギオンスタジアム (神奈川県)
三菱重工相模原ダイナボアーズ vs クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(D1 カンファレンスB)

オーストラリアから拓殖大学を経てクボタスピアーズ船橋・東京ベイに加入したデーヴィッド・ヴァンジーランド選手

チャンスとは、扉をノックするものではなく、自ら開けていくものである。扉を開けたその先で、無垢な挑戦心を胸に、戦える喜びをかみしめながら泥臭く闘志を燃やす者がいる。

「試合に出られることをとてもうれしく思いますが、まだ満足はしていません。常に一貫性をもってプレーし、チームの勝利に貢献したいです」

デーヴィッド・ヴァンジーランド。オーストラリア出身の24歳で愛称は「Vanzy(ヴァンジー)」。地元のクラブチームでプレー後、拓殖大学へ。23年にアーリーエントリーでクボタスピアーズ船橋・東京ベイに入団。しかし、そこにはリーグワンの高い壁が立ちはだかっていた。

「大学時代と比べるとみんな体が大きく、フィジカルレベルの差を痛感しました。フィジカルとフィットネスを強化する必要性を感じました」

また、いかなるスポーツにおいても、競技力は日常生活の延長線上に存在する。パフォーマンス向上のためには、オンフィールドだけでなく、オフフィールドでも奮起していく必要がある。ルーキーイヤーの2023-24シーズンの公式戦出場数はゼロ。ヴァンジーはあらためて自身を見つめ直した。

「ただ待っているだけではダメだと思いました。チャンスをつかむためには、自分からハードワークをしなければいけません。もっと一生懸命に取り組まなければならないと、あらためて認識しました」

自身の課題を明確にして克服することで、「練習試合でのコンタクトプレー、タックルやボールキャリーなどで、相手に勝てるようになってきた」。グラウンドでは、端正な顔立ちとは裏腹に、泥臭いプレーもいとわない。献身的なその姿勢は、来日前から変わらない。

「いまでもそうですが、私は子どものころからスーパースターのような選手ではありませんでした。フィールドでは目立たないかもしれないですが、チームのためにやるべきことをやる。そんな意識でプレーをしていました」

チャンスは、努力した者にしか微笑まない。扉を開けた先に待つのは、さらなる挑戦と歓喜。今季は4試合連続で先発出場を果たす。ヴァンジーは今節の三菱重工相模原ダイナボアーズ戦でも4番を背負う。

(藤本かずまさ)

2025.01.30[相模原DB]ペナルティの多さが喫緊の課題。安昌豪が語る勝負のポイントは

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第6節(交流戦)
2025年2月1日(土)14:30 相模原ギオンスタジアム (神奈川県)
三菱重工相模原ダイナボアーズ vs クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

三菱重工相模原ダイナボアーズ(D1 カンファレンスA)

「ペナルティを減らすために、われわれの明確なピクチャーを見せることがすごく大事」だと語る安昌豪選手

開幕5試合を2勝3敗で終えた三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)にとっての交流戦初戦は、相模原ギオンスタジアムにクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下、S東京ベイ)を迎え撃つゲームとなる。

相模原DBは、2022-23シーズン覇者に金星をあげた昨季の再現を狙う。岩村昂太キャプテンが勝因に挙げていた「ボールと人がグラウンド内で動き続ける“インプレーの時間”を長くする」ことが今回もカギになるだろう。

相模原DBはハードトレーニングで、心肺機能を高めて疲労状態でもプレーの一貫性を維持することに焦点を当ててきた。フィジカルに自信をもつ相手に運動強度で挑むためには、リーグワーストのペナルティ数を減らし、相手ボールのスクラムやラインアウトの機会を与えないことがポイントになりそうだ。流れをつかむことができれば、速いテンポで攻撃のフェーズを重ね、S東京ベイの強固なディフェンスを削っていけるはずだ。

先発のハーフ団は、今季初めてジェームス・グレイソンとジャック・ストラトンが組む。昨季の対戦で活躍したベン・ポルトリッジの復帰も心強い。フォワードのリザーブにはレスター・タイガースから加わったルイス・チェッサムが名を連ねる。イングランド代表のオリー・チェッサムを兄にもつ新鋭の日本デビューにも期待したい。

フロントローの左には前節がチームデビュー戦となった安昌豪が入った。スクラムにこだわりをもつ、高いワークレートが強みの安は、古巣の横浜キヤノンイーグルスとの試合を振り返りつつ、「ここ5試合のペナルティの多さは、レフリーの頭に入っていると思います。ペナルティを減らすために、われわれの明確なピクチャーを見せることがすごく大事だと考えています。スクラムでは、とくにファーストスクラムを意識していきます」と口にする。

S東京ベイ戦に向けて、「大きいフォワードがいて、強いボールキャリアーがどんどんアタックしてくると思うので、1対1の勝負に負けない気持ちで戦います」と力をこめる。

今節と次節は相模原ギオンスタジアムでのホストゲーム2連戦。地元でイノシシ軍団の勇姿を目に焼き付けよう。

(宮本隆介)

※相模原DB安昌豪選手は2月1日の試合登録メンバー外となりました

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