NECグリーンロケッツ東葛より、元契約選手の事件を受けて策定した再発防止策について発表がありましたので、ご紹介します。
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当社が運営するラグビーチーム『NECグリーンロケッツ東葛』の元契約選手が重大な法令違反により逮捕・起訴(判決確定)され、関係の皆様に多大なるご迷惑とご心配をお掛けしましたことを改めて心よりお詫び申し上げます。
今回の事態を受け、本年1月に外部の有識者を含む調査委員会を設置し、事実確認や原因分析、再発防止策の検討を進めてまいりました。今般、調査委員会からの提言を踏まえ、チームとしての再発防止策を策定し、日本ラグビーフットボール協会及びジャパンラグビーリーグワンへの報告・説明も行いましたので、以下のとおりご報告いたします。
<調査委員会の調査結果>
1.調査委員会について
(1)委員会の構成
委員長 杉山 真一(原後綜合法律事務所 弁護士)
委員 北崎 潤(当社コンプライアンス推進部長)
委員 島田 顕治(当社人事総務部HRコンプライアンス上席主幹)
委員 結城 大輔(のぞみ総合法律事務所 弁護士・ニューヨーク州弁護士・公認不正検査士)
(2)調査期間2022年1月6日~2022年2月18日
2.調査結果の概要
- 本件は元契約選手の個人的な刑事事件である。しかし、元契約選手がチームに合流してからわずか2か月後に発生したものであること等を踏まえて検討すると、元契約選手の獲得プロセスでの適切な検討や、獲得プロセス等で得られたリスク情報を踏まえた獲得後のコンプライアンスに関する教育・管理等がなされていれば、本件事件の発生防止につながった可能性も完全に否定することはできない。
- 元契約選手を獲得したこと自体を誤りだと断定するものではないが、選手の獲得の判断プロセスを明確化し、獲得する場合のリスク対策を徹底する必要あり。再発を防止するために、調査委員会の提言を踏まえ、当社及びチームが自身の検討・判断により、きれいごとではなく実効的に機能する具体的方策を構築・実践することが必須。
<再発防止策>
1.チームのガバナンス体制の強化
- チームマネジメント体制の見直し
現在兼務するチーム代表とGM職を分離し、責務・責任を明確化 - チームインテグリティオフィサーと本社管理機能(法務部、コンプライアンス推進部)との連携強化、及び内部監査部門による継続的状況確認(年1回)によるPDCAの確立・推進
2.コンプライアンスの取り組み強化
- 日本ラグビーフットボール協会及びジャパンラグビーリーグワンと連携したコンプライアンス教育の実施強化~「ジャパンラグビーリーグワンインテグリティ委員会」と連携した取り組み
- チームインテグリティオフィサーの職責・就任者の明確化
- 違法薬物禁止の徹底や飲酒トラブル防止を含めた行動規範の再設定及び明確化
- 定期的な薬物検査及びインテグリティ研修(年4回以上)の実施強化
3.選手獲得プロセスの見直し
- GMをトップに各担当の責務の明確化、及びリスク情報審査手続の明確化によるプロセスの見直し
- 契約時(入国時)の薬物検査を含む身辺調査の徹底
- 獲得する人材像要件の明確化
- エージェントの見極めとエージェント契約の内容の明確化
4.その他
- 外国人選手に対するチームとしてのケアの強化
- 一定期間後(半年後を予定)の調査委員会による状況確認の実施
<関係者の処分>
管理責任の明確化のため、以下の処分を行う。
- 担当役員(2名):役員報酬の一部返上
- チーム幹部(3名):減給又は、厳重注意
チームとして今後は二度とこのような事態を引き起こすことのないよう、不退転の決意で再発防止に全力で取り組み、チーム理念である「スポーツを通じて、より良い社会づくりに貢献し、NECグリーンロケッツ東葛に関わるすべての皆さまに愛され、必要とされる存在になる。」を目指してまいります。