東芝ブレイブルーパス東京(D1 カンファレンスA)

中尾隼太、3カ月ぶりの復帰へ。「より進化した自分を見せる」

東芝ブレイブルーパス東京の中尾隼太選手は、3カ月ぶりのリーグワン出場。「自分らしいプレーをしていきたい。自分が自信を持って思い切りプレーする姿を見てもらいたいと思います」

東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は4月14日19時から、秩父宮ラグビー場で三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)と対戦する。

レギュラーシーズンは残り2節となり、プレーオフ出場権争いも大詰めを迎えている。リーグ戦4位の横浜キヤノンイーグルスを勝ち点5の差で追うBL東京は、この相模原DB戦でボーナスポイントを含めた勝ち点5を獲得したい。

負けられない戦いが続くBL東京に、頼もしい男が戻ってくる。スタンドオフで先発する中尾隼太だ。第4節の相模原DB戦(19対23で敗戦)以来、3カ月ぶりの復帰となる。

「コンディション的にうまくいかない時期が続いたんですが、その中でたくさんの気づきや学ぶことがあって、たくさんの人にサポートしてもらって戻ってくることができました。自分の長所や、どういうプレーをすれば自分の良さを出せるのかが明確になって、マインドセットも良くなってきたので、今までよりも進化した自分を見せられるのではないかと思っています」

前回の対戦で敗れた相模原DBについては「すごく勢いがあって、接点も激しく戦ってくるチーム」と印象を語った中尾。コーチ陣や選手たちと話し合ったことでゲームプランは明確になっており、「あとはチームに対して自信を持って方向性を示すこと。それができればチームに良い影響を与えられますし、チームのみんなもプレーしやすくなると思っています」と意欲を示した。

昨年11月のフランス代表戦で日本代表初キャップを獲得した中尾。アタックでは的確な判断と強気な仕掛けで前に出て、ディフェンスでは激しいタックルで相手を押し戻す。冷静さと熱さを併せ持つ司令塔は、正念場の一戦に向けて力を込めた。

「自分らしいプレーをしていきたい。自分が自信を持って思い切りプレーする姿を見てもらいたいと思います」

(安実剛士)


三菱重工相模原ダイナボアーズ(D1 カンファレンスA)

残り2試合の“総緑戦”。それぞれが抱く思い

早稲田大学から今季、アーリーエントリーで加入した小泉怜史選手は地元の相模原ラグビースクール出身

三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)の今季初のフライデーナイトゲーム。秩父宮ラグビー場で東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)と対戦する。

前回対戦は、相模原DBが粘り強い守備からの反撃で二度の逆転をしての勝利。序盤戦の勢いを象徴する今季のベストゲームとなった。後半戦はここまで未勝利。1戦目で勝利したトヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)には前節、今季最多の得点差で敗れた。

3番で出場する石井智亮は「1戦目は自分たちのやりたいラグビーができましたが、2戦目になると相手に対策されてうまくいかない場面が増えました」と前節を振り返る。

「それでも、自分たちのストロングポイントを発揮して、相手の分析結果を遂行できたときは、トヨタV戦でもうまくいきました。BL東京戦でもっと出していきたいです」と前向きだ。

石井は「チームが少しでも上の順位にいられるように自分の役割を遂行します。個人としては、スクラムがディビジョン1でどこまで通用するかにフォーカスしてやってきました。プレーの質を一つひとつ上げていってチームの勝利に貢献したいです」と力を込めた。

エピネリ・ウルイヴァイティは前節に続きナンバーエイトで先発。本職はロックだが、今季はナンバーエイトでの出場機会が増えている。「新しいポジションの役割を遂行することが楽しいです」と笑顔を見せる。

加入5シーズン目のフィジー出身。「ラグビーの知識が増えて、新しいことにチャンジしながら、みんなのためにシーズン最初から終盤まで頑張れていることに、自分自身の成長を感じます」。

初のメンバー入りは、地元・相模原市出身の小泉怜史。「発表当日までメンバーに入ることを知らなかったので、驚いて心臓がバクバクでした」と告白する。

5歳から相模原DBのグラウンドで練習。早稲田大学から今季、アーリーエントリーで加入した。「このチームでプレーすると決めていました」という相模原ラグビースクール出身第1号選手だ。

大学同期では、槙瑛人(静岡ブルーレヴズ)、吉村紘(NECグリーンロケッツ東葛)、小西泰聖(浦安D-Rocks)といった選手が先に“リーグワンデビュー”を果たしている。「彼らのプレーを見て、自分も今までやってきたことを出せれば通用する部分はあると感じました」。

「3カ月ぶりの試合がディビジョン1というのはけっこう怖いですし不安もありますが、楽しみの部分が多いです。ルーキーらしくアグレッシブに戦ってチームに勢いをもたらし、オフ・ザ・ボールの動きでも貢献したいと思います」と意気込んでいる。

残り2試合の“総緑(総力)戦”。いい形で戦い抜き、ホストエリア・相模原でのリーグ最終戦につなげたい。

(宮本隆介)

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