2024.03.15NTTリーグワン2023-24 第10節 BL東京 vs 相模原DB-見どころ

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン1(交流戦)第10節
2024年3月17日(日)14:30 秩父宮ラグビー場 (東京都)
東芝ブレイブルーパス東京 vs 三菱重工相模原ダイナボアーズ

東芝ブレイブルーパス東京(D1カンファレンスA)

1番でも3番でも──。
最前線の支柱・眞壁照男

東芝ブレイブルーパス東京の眞壁照男選手。7節からは左プロップとしてスクラムを支えている

東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は3月17日、秩父宮ラグビー場で三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)と対戦する。前節で埼玉パナソニックワイルドナイツとの全勝対決に敗れたBL東京にとっては、再スタートの一戦となる。

今季のBL東京において、躍進した選手の一人として名前が挙がるのがプロップの眞壁照男だ。身長172cm、体重110kgの27歳は、昨季の出番はいずれも途中出場の3試合だったが、今季は7試合に出場し、6試合に先発。シーズン序盤は右プロップの3番、第7節からは左プロップの1番を背負い、チームに貢献している。

シーズン中に左右のポジションが変わるという状況にも、眞壁は慌てず、自分のすべきことに集中している。

「(1番と3番では)スクラムは少し違うのですが、それ以外はほぼ変わらないですし、自分のやることは明確になっているので、不安に思うようなことはありません。スクラムでも、過去に1番もやっていたので、自分の中で切り替えて、コーチ陣と話してクリアになっています」

2月の『男子15人制トレーニングスコッド福岡合宿』に参加した眞壁。エディー・ジョーンズ ヘッドコーチが率いる日本代表入りを考えても、左右のプロップをカバーできるという特性はプラスになるかもしれない。

「合宿ではエディーさんから『3番で呼んだ』という話をされました。僕としてはプレーの幅が広がるので、ジャパンだけでなく、選手のキャリアとしてプラスになると思っています」

今節の相手となる相模原DBとは昨季は1勝1敗。タフな相手だということは十分に分かっている。眞壁は「フォワードが勢いに乗ってどんどんフィジカルでくるので、受けてしまうと危ない」と警戒しつつ、充実の表情で力強く語った。

「相手より速く動いて、自分たちの仕事をやり続けて、前に出ます。僕らが最初から圧倒する勢いでいきます」

上位4チームが出場するプレーオフトーナメントに向けて、再び勢いをつけるために大切な一戦。“支柱”という意味を持つプロップで、たくましさを増す眞壁に迷いはない。背番号が何番であっても、変わらず最前線でチームを支える。

(安実剛士)

三菱重工相模原ダイナボアーズ(D1 カンファレンスB)

“昨季の再現”なるか。
問われる大敗直後の切り替えと立て直し

三菱重工相模原ダイナボアーズの鶴谷昌隆バイスキャプテン。「ブレイクダウンでしっかりとボールを出していくことに集中します」

三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)は3月17日(日)に、秩父宮ラグビー場で東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)と対戦する。昨季は同スタジアムで、相模原DBがBL東京に歴史的な初勝利を挙げており、2位につけるBL東京はプライドを懸けて向かってくるはずだ。

相模原DBは前節、コベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)に14対43で敗戦。気持ちの切り替えが重要な試合となる。今季は埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)に大敗した次の試合で強豪の東京サントリーサンゴリアスをあと一歩まで追い詰めた実績がある。そのときと同様の好ゲームを展開したい。

昨季のBL東京戦で同点トライを奪った相模原DBの鶴谷昌隆はこう口にする。

「埼玉WK戦も神戸S戦もそうですが、試合後、しっかりとマインドをセットして自分をうまくコントロールできないと次の試合に影響します。それは各々の選手が感じていると思います」

筑波大学出身33歳のベテランは、吉田杏や坂本侑翼、佐藤弘樹といった特徴的なフランカーをそろえる相模原DBの中で、6番(ブラインドサイドフランカー)と7番(オープンサイドフランカー)の両方をこなすことができるユーティリティープレーヤー。「週の初めから(6番と7番の)役割を頭に入れて、グラウンドで体に染み込ませています。役割の違いはありますが、体の使い方や戦い方に大きな変化はありません」と事もなげに話す。

続けて鶴谷は「ブレイクダウンでしっかりとボールを出していくことに集中します」と話し、「フォワードが局面で勝負できるかどうかで結果が変わってくると思います。BL東京もフィジカルを生かして戦ってくるはずなので、そこで劣勢になるとリッチー・モウンガやセタ・タマニバルが自由に走ってくるでしょう」とBL東京戦の展望を語った。

“敗戦から学び、さらに強くなる”というプロセスを重ねている相模原DB。昨季のBL東京戦勝利は、大敗直後の試合だった。

(宮本隆介)

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