NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン2 第12節
2025年4月18日(金)19:00 東大阪市花園ラグビー場 (大阪府)
花園近鉄ライナーズ vs 九州電力キューデンヴォルテクス
九州電力キューデンヴォルテクス(D2)

2試合続けて、ラストプレーでの逆転負けで2連敗となってしまった九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)。今節は花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)とのビジターゲームに臨む。九州KVにとっては2週連続のフライデーナイトマッチで3試合ぶりの白星を狙う。
「古巣との試合は楽しみです」
今節を前に王鏡聞は高揚感を抱いている。王にとって花園L(当時は近鉄ライナーズ)は大阪体育大学を卒業後、4シーズン過ごした古巣だ。
「当時は金哲元という選手がいて、韓国人のラグビー選手で一番成功した選手だと言われていました。その人に憧れて自分も朝明高校、大阪体育大学、花園Lとまったく同じ道を歩みました」
憧れの人と同じルートを辿り、同じチームでプレーする。王にとって花園Lは特別なチームだった。だからこそ、今回の試合を「楽しみだし、心待ちにしている」と顔も自然とほころぶ。
「一緒にやった選手は本当に少なくなりました。(松岡)勇さん、野口(大輔)と田中健太の3人だけだと思います。僕の同期だった選手たちももう辞めてしまっているので、知り合いはだいぶ少なくなっています。再会できるのはうれしいですし、みんながまだラグビーをやっているのもうれしい。顔を見られるだけでもうれしいし、対戦できたらもっとうれしい。良いライバルとして楽しみにしています」
自分自身も長く現役を続けられているからこそ、当時の仲間たちとの再会は格別なものがある。そして、長く現役を続けられている理由を与えてくれたのも花園Lだった。
「最初は大卒でがむしゃらにやって、けがをするという繰り返しでなかなか試合に出ることができなかったんですけど、花園Lには有名な選手もいて、一番上にはトンプソン ルークがいました。時には厳しい言葉も掛けられましたし、本当にたくさんのことを学ばせてもらいました。本当に成長できたと思いますし、当時の自分があるからいまもこうやってラグビーを続けていられるんじゃないかなと思います」
自分の原点とも言うべき、場所、チームとの対戦を前に王はこう言い切った。
「古巣戦なので、勝ちたいです」
(杉山文宣)