NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン3 第15節
2025年5月10日(土)12:00 厚木市荻野運動公園競技場 (神奈川県)
クリタウォーターガッシュ昭島 vs 狭山セコムラガッツ
クリタウォーターガッシュ昭島(D3)
クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)は、狭山セコムラガッツ(以下、狭山RG)とのディビジョン3最終戦を、神奈川県の厚木市荻野運動公園競技場で迎える。WG昭島にとって今季最後の一戦となるこの試合で勝利を収め、来季への確かな足掛かりとしたい。
「このメンバーでやれる最後の試合になるかもしれない。だったら全部出し切って、思いっ切り楽しもう」
これは、D2/D3入替戦進出の可能性が消え、チーム全体のモチベーション維持が難しかった時期に、キャプテンの中尾泰星が繰り返し仲間に伝えてきた言葉だ。今季からキャプテンを務める中尾は、責任を背負うだけでなく、プレーでもチームをけん引してきた。ここまで9トライを挙げ、自らの持ち味を存分に発揮しているが、開幕から3連敗を喫した序盤戦は、苦しかったと胸の内を明かす。
「プレシーズンで積み上げてきたものが本当に正しかったのか、自信を失いかけていました。でも、第4戦以降はシンプルに、原点に立ち返って戦うことで、少しずつ自分たちらしいラグビーを取り戻せました」
自信を取り戻したチームはその後連勝を重ね、前節でファーストキャップを飾り2トライを挙げた山本快をはじめ、若手選手たちがプレッシャーに屈することなく堂々とプレーする姿は、今季の大きな収穫だと中尾は言う。
「与えられたチャンスを、若手が萎縮せずに思い切りプレーしてくれたことは、心から良かったと感じています」
そして、最終戦を前に、中尾は「全員で勝って、笑って終わろう」と仲間に再び言葉を掛ける。その言葉には、今季をともに戦ってきた仲間への信頼と、最後まで戦い抜くという強い意志が込められている。
「D2/D3入替戦に進むことができず、本当に悔しいシーズンでした。でも最後は、本気でぶつかって、来季はWG昭島と戦うのはイヤだと思わせるような、僕たちらしいラグビーをしっかりと見せたい」
このメンバーで同じピッチに立てるのは、残り1試合。チームを束ねる中尾キャプテンが、かけがえのない仲間と挑む今季のラストゲーム。その最後の戦いを、目に焼き付けてほしい。
(匂坂俊之)