NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第9節
2026年3月7日(土)13:00 久留米総合スポーツセンター陸上競技場 (福岡県)
ルリーロ福岡 26-24 ヤクルトレビンズ戸田
仲間と楕円球こそ我が人生。目標への覚悟を最前列で示す
ルリーロ福岡(以下、LR福岡)は接戦を制し、今季3勝目を挙げて再び3位に浮上した。今季初先発したフッカーの中村篤郎は、強靭なフィジカルでスクラムを安定させ、セットピースの軸として存在感を示した。
「スクラムは滑りやすいグラウンドに対応できて良かったですが、ラインアウトで自分のスローインミスが3本ありました。結果として勝ちましたが、自分のプレーを反省しなければいけません」。後半はヤクルトレビンズ戸田から3トライを奪われ、反省の言葉が口をついた。
熊本県出身。小学3年のとき、体格に恵まれていたことから、親に勧められて楕円球を追い始めた。高校時代はセンターやフランカーを経験し、流通経済大学入学後にフッカーが専門職だった監督の影響を受け、「フロントローを勉強しよう」とフッカーに転向した。卒業後はコカ・コーラレッドスパークスに加入したが、活動終了という憂き目に遭った。
「このままでは終われない」。当時、けがで手術をし、動き出せるまで1年半ほどかかる状態だった。活動終了をきっかけに競技に一区切りをつける先輩たちも多かった。でも、引退するという選択肢は頭からなかった。まだできる。まだやりたい──。退社後、三菱重工相模原ダイナボアーズを経て、LR福岡へ加入した。
楕円球に魅せられてやまないのは競技そのものだけでなく、人とのつながりだ。「ラグビーを辞めたら、すごくつまらない人生になりそう」と競技をとおして知り合った仲間たちとの縁を大切にする。LR福岡は決して恵まれた環境ではないが、「みんなチャンスをつかみにきている。同じ目標に向かうチームメートと一緒に食事をしたり、酒を飲んだり、ラグビーをする。人生が楽しくなる」という確信がある。
今季はいずれも後半から投入され、試合を締める役割を担った。ベンチから客観的に見て分かる緩い部分をグラウンドに入った瞬間、仲間に伝えながら修正することを心掛けた。日中は果樹園で働き、イチジクを収穫する喜びも感じながら、先発のチャンスをつかんだ。
「自分が勝てばスクラムで勝つ。1番と3番を左右するのは真ん中」と言い切る。ひたすらに競技と仲間たちを愛するフッカーが最前列で対峙し、ディビジョン2昇格という目標の実現に向けてライバルへ圧力を掛け続ける。
(坂本陽子)
ルリーロ福岡
ルリーロ福岡
豊田将万ヘッドコーチ
「本日は多くのボランティアスタッフの皆さま、ヤクルトレビンズ戸田の皆さま、ありがとうございました。試合に関してはウチのチームの良いところも悪いところもすべて出てしまったと思います。前節までの試合で出た反省をリカバリーできた部分がある一方で、チームとしてうまく機能していないところが浮き彫りになりました。1週間を挟んで試合が続きますので、修正して上に行けるように選手と戦っていきたいと思います」
──良いところと悪いところが出たというのは、具体的にはどういったところでしょうか。
「良いところはアタックです。自分たちが準備してきたこと、やりたかったことが試合の中で良い形でつくれたのかなと思います。マナセ・ハビリや、それ以外の選手も含めて、ウチのチームがゲームの中でやりたいことができました。課題はゲームのタイトな時間、大事にしなければいけない時間帯に、自分たちのミスで相手に流れを渡してしまったことです。そこを改善しなければ、相手のペースになってしまいます」
ルリーロ福岡
三股久典キャプテン
「本日はありがとうございました。この試合に向けて、前節からのショートウィークということで準備期間がいつもより短かったのですが、ホームゲームで勝ち切れたということはすごく収穫になると思います。ただ自分たちのディシプリン(規律)を守れずに自滅してしまったところがまだまだありますので、そこをしっかり自分たちでコントロールして、次節に向けて準備をしていきたいと思います」
──試合に向けた選手間のミーティングではどのようなことを話しましたか。
「先発の10番が(今季10番の位置で初起用の前田土芽に)変わったので、10番を起点にしっかりコントロールするために、周りの声をしっかり聞こうという話をしました。一番大事にしているのは敵陣でプレーするためのコントロールです。そういう部分で、うまくできたところもありますが、後半の入りはなかなか敵陣に入れずに、相手のプレッシャーにやられたので、そこは修正しなければならないところだと思っています」
ヤクルトレビンズ戸田
ヤクルトレビンズ戸田
河野嵩史ヘッドコーチ
「まずは試合開催にあたりご尽力いただいた関係者の皆さま、ルリーロ福岡の皆さま、ありがとうございます。
試合に関して、前半の入りは自分たちのやりたいことがやれたかなと思うのですが、そこから今までの課題であったペナルティなどのミスが出て、自陣に入られて得点されてしまいました。前半で(点差を)離されてしまい、後半に追い付いてはみたが、最後まで修正し切れないところがあり、こういう結果になりました。ただ悲観することだけでなくて、できたこともあったので、次節につながる一戦になりました。もう一度、細かいところの精度にこだわって、2週間を過ごしていきたいと思います」
──僅差の結果となりましたが、ハーフタイムにどのような指示を出されたのでしょうか。
「自分たちで自滅している部分、ミスが多かったので、そこを修正しようということで話をしました」
ヤクルトレビンズ戸田
土井將聖 共同キャプテン
「まずグラウンドを作ってくださった皆さま、ありがとうございました。素晴らしいグラウンドでプレーできて本当にうれしく思います。総括としてはヘッドコーチが言われたとおり、前半の入りは良かったのですが、その後はペナルティで自滅してしまい、前半は得点を離されて折り返しました。前半、スコアしたあとに連続得点できれば、こうはならなかったと感じています。後半は連続得点をして追い上げましたが、最後に勝ち切れないところに課題があります。次節に向けて2週間、良い準備をしていきます」
──次節のクリタウォーターガッシュ昭島戦に向けて、具体的にどんな準備をしますか。
「まずは自分たちでなくせるペナルティをなくすことです。スコアしたあとに、さらに連続得点できるようにするために、細かいアタックの部分のミスを修正したいと思います」



























