2026.09.18ジャパンラグビーリーグワン 規律委員会による懲罰の決定について(9月18日①)

一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン(以下「リーグワン」)の規律委員会は、リーグワンの会員チームであったNECグリーンロケッツ東葛(以下「チーム」という。2026年7月1日より・JR東日本グリーンウォリアーズ東葛)並びにチームの所属選手及びコーチ(いずれも当時)の違反行為に対し、以下のとおり懲罰を決定いたしましたので、リーグワン懲罰規程第20条第1項に基づき公表いたします。

チームに対する懲罰

  1. 懲罰の内容
    けん責
  2. 懲罰の根拠条項
    リーグワン懲罰規程第8条第1項第2号、第3条第2項
    リーグワン規約第23条第4項、第3条第3項
  3. 違反行為の内容
    (1)所属選手の違反行為
    フェツアニ・ラウタイミ選手(以下「ラウタイミ選手」という。)は、2025年10月4日の19時から翌5日深夜0時頃まで、ラウタイミ選手の自宅で、ラウタイミ選手、選手A、選手B、選手C、選手Dの5人で試合観戦をしながら、飲酒をしていた。
    選手Cと選手Dは、10月4日22時頃にタクシーで帰宅した。一方、選手Aと選手Bは、翌5日深夜0時頃、ラウタイミ選手の運転する車に乗って移動した。選手Aは同選手の自宅付近で降車し、ラウタイミ選手と選手Bは他の所属選手の駐車場に、当該選手の許可なく、車を停めて、選手Eの自宅にタクシーで向かった。
    同月5日深夜1時頃から、選手E、コーチA、ラウタイミ選手、選手Bの4人で選手Eの自宅で飲酒をした。
    その後、選手Bは、選手Eの自宅からタクシーで帰宅し、コーチAは選手Bの帰宅後に徒歩で帰宅した。
    同日深夜1時20分から2時頃に、ラウタイミ選手は、車を停めてある上記駐車場にタクシーで向かい、その後、駐車していた車で自宅に帰宅しようとした。その後、ラウタイミ選手は、我孫子市内で道路交通法違反(無免許・酒気帯び運転)により逮捕された。
    チームは、翌6日付けでラウタイミ選手との契約を解除した。
    所属選手による上記の行為は、道路交通法に違反する、又は違反する可能性のある行為であり、選手は、「法律、命令、条例等を遵守し、社会的規範を尊重して行動しなければならない」と定めるリーグワン規約第3条第3項に違反するものと認められる。

    (2)チームによる違反行為
    チームは、新加入選手と選手契約を締結する際には、チーム規約を説明し、選手からサインをもらっており、外国人選手には、エージェントを通して日本の交通ルールなどを伝えていた。また、インテグリティに関する研修を実施しており、交通ルールに関する周知・啓蒙も行っていた。
    しかし、選手Bは、チームに加入したばかりであったため、チームの研修には参加したことがなく、少量の飲酒であれば、車を運転しても違法ではないと思っていたと述べており、また、ヒアリング対象となった他の外国人選手は、チームによる交通ルールに関する研修は受けていないと述べている。さらに、チームは、ジャパンラグビーリーグワンの「インテグリティ行動ガイドライン」を遵守しておらず、ラウタイミ選手と新規契約を締結する際には、ラウタイミ選手の自動車運転免許の有無等の確認を行っていなかった。そのため、チーム内に規範意識・遵法意識を浸透させるための対策が不十分だったといわざるを得ない。
    したがって、チームの監督責任を否定することはできず、正会員は、選手をして「本規約を遵守させなければならない」と定めるリーグワン規約第23条第4項に違反するものと認められる。
  4. 懲罰の理由
    飲酒運転は、重大事故を引き起こしかねない危険な行為であり、かつ、社会全体で問題視されている行為である。また、チームは、所属選手に対して、インテグリティに関する研修を実施し、交通ルールに関する周知・啓蒙を行っていたものの、外国人選手は、当該研修の存在及び内容を認識しておらず、少量の飲酒であれば、車を運転しても違法ではないと思っていたと述べる選手がいることからも明らかなとおり、チームによる研修の効果は認められず、管理監督が不十分であったといわざるを得ない。
    他方で、所属選手の違反行為による事故は発生していないこと、所属選手による違反行為がチームの活動外で発生していること、チームは、新加入選手と選手契約を締結する際に、バックグラウンド調査を行っており、ラウタイミ選手に対しても当該調査を行い、前科(交通事犯を含む。)やSNS等での問題はないとの報告を受けていたこと、新加入選手と選手契約を締結する際には、チーム規約を説明し、選手からサインをもらっていたこと、外国人選手には、エージェントを通して日本の交通ルールなどを伝えていたこと、(上記のとおり不十分ではあるものの)インテグリティに関する研修自体は実施しており、交通ルールに関する周知・啓蒙も行っていたこと、本件発生後、外国人選手に対し日本の交通ルールを再度説明し、飲酒後は運転をしてはいけないことを再確認させたことなどの酌むべき事情も認められ、これらを総合的に考慮すると、けん責とすることが相当である。

選手に対する懲罰

ラウタイミ選手に対する懲罰

  1. 懲罰の内容
    けん責
  2. 懲罰の根拠条項
    リーグワン懲罰規程第8条第2項第2号、第3条第2項、第3条第4項
    リーグワン規約第3条第3項
  3. 違反行為の内容
    ラウタイミ選手による上記「チームに対する懲罰」の3記載の行為は、道路交通法に違反する行為であり、リーグワン規約第3条第3項に違反するものと認められる。
  4. 懲罰の理由
    飲酒運転は、重大事故を引き起こしかねない危険な行為であり、かつ、社会全体で問題視されている行為であり、厳しい非難は免れない。
    他方で、本違反行為による事故は発生していないこと、チームからは契約解除の処分がなされたこと、実名報道がなされるなどの一定の社会的制裁を受けていること、反省の態度も顕著と認められることなどの酌むべき事情も認められ、これらを総合的に考慮すると、けん責とすることが相当である。

選手Aに対する懲罰

  1. 懲罰の内容
    けん責
  2. 懲罰の根拠条項
    リーグワン懲罰規程第8条第2項第2号、第3条第2項
    リーグワン規約第3条第3項
  3. 違反行為の内容
    選手Aの上記「チームに対する懲罰」の3記載の行為(ラウタイミ選手の運転する自動車に同乗した行為)は、道路交通法に違反する可能性のある行為であり、リーグワン規約第3条第3項に違反するものと認められる。
  4. 懲罰の理由
    飲酒運転は、重大事故を引き起こしかねない危険な行為であり、かつ、社会全体で問題視されている行為である。
    そして、ある者が飲酒していたことを知りながら、当該飲酒している者に依頼し、その者が運転する車に同乗する行為は禁止されているところ、選手Aは、ラウタイミ選手が飲酒をしていたことを認識した上で、ラウタイミ選手が運転する車に乗っていたと認められる。
    他方で、本違反行為による事故は発生していないこと、選手Aからラウタイミ選手に車に乗せるよう依頼したわけではないこと、チームから既に処分を受けていることなどの酌むべき事情も認められ、これらを総合的に考慮すると、けん責とすることが相当である。

選手Bに対する懲罰

  1. 懲罰の内容
    けん責
  2. 懲罰の根拠条項
    リーグワン懲罰規程第8条第2項第2号、第3条第2項
    リーグワン規約第3条第3項
  3. 違反行為の内容
    選手Bによる上記「チームに対する懲罰」の3記載の行為(ラウタイミ選手の運転する自動車に同乗した行為)は、道路交通法に違反する可能性のある行為であり、リーグワン規約第3条第3項に違反するものと認められる。
  4. 懲罰の理由
    飲酒運転は、重大事故を引き起こしかねない危険な行為であり、かつ、社会全体で問題視されている行為である。また、ある者が飲酒していたことを知りながら、当該飲酒している者に依頼し、その者が運転する車に同乗する行為も禁止されており、厳しい非難は免れない。
    他方で、本違反行為による事故は発生していないこと、選手Bからラウタイミ選手に車に乗せるよう依頼したわけではないこと、チームから既に処分を受けていること、反省の態度も顕著と認められることなどの酌むべき事情も認められ、これらを総合的に考慮すると、けん責とすることが相当である。

選手Eに対する懲罰

  1. 懲罰の内容
    戒告
  2. 懲罰の根拠条項
    リーグワン懲罰規程第8条第2項第1号、第3条第2項
    リーグワン規約第3条第3項、第42条第10号
  3. 違反行為の内容
    選手Eは、上記「チームに対する懲罰」の3記載の行為の後、チームのヒアリングにおいて、ラウタイミ選手による飲酒運転に関わる重要な事実について真実に反する供述をした。
    選手Eによる上記の行為は、リーグワン規約第3条第3項に違反するとともに、「所属会員…およびJRLOにとって不利益となる行為」に当たり、リーグワン規約第42条第10号にも違反するものと認められる。
  4. 懲罰の理由
    チームのヒアリングにおいて、チームメートの飲酒運転に関する重要な事実について真実に反する供述をした行為は、チームひいては正会員の正確な事実把握を妨げ、適時適切な調査、是正及び再発防止措置の実施を困難にし、チーム運営に支障を生じさせるおそれがある。また、当該行為によって、飲酒運転等の重大な不祥事に対する対応が遅延し、又は不十分となった場合、正会員及びジャパンラグビーリーグワンの社会的信用を低下させるおそれがあり、当該行為は看過できないものである。
    他方で、捜査機関による捜査の過程においても、被疑者ではなく参考人として任意での取調べを受けたに留まること、所属企業及びチームから既に処分を受けていること、反省の態度も顕著と認められるなどの酌むべき事情も認められ、これらを総合的に考慮すると、戒告とすることが相当である。

コーチに対する懲罰

コーチAに対する懲罰

  1. 懲罰の内容
    けん責
  2. 懲罰の根拠条項
    リーグワン懲罰規程第8条第2項第2号、第3条第2項
    リーグワン規約第3条第3項
  3. 違反行為の内容
    コーチAは、上記「チームに対する懲罰」の3記載の行為の後、チームのヒアリングにおいて、ラウタイミ選手による飲酒運転に関わる重要な事実について真実に反する供述をした。さらに、コーチAは、選手Bに対し、チームのヒアリングでは、選手Eの自宅においてラウタイミ選手と飲酒した事実は報告しないよう伝えた。
    コーチAの上記一連の行為は、リーグワン規約第3条第3項に違反するものと認められる。
  4. 懲罰の理由
    チームのヒアリングにおいて、チームメートの飲酒運転に関する重要な事実について真実に反する供述をした行為は、チームひいては正会員の正確な事実把握を妨げ、適時適切な調査、是正及び再発防止措置の実施を困難にし、チーム運営に支障を生じさせるおそれがある。また、当該行為によって、飲酒運転等の重大な不祥事に対する対応が遅延し、又は不十分となった場合、正会員及びジャパンラグビーリーグワンの社会的信用を低下させるおそれがある。さらに、自己だけでなく、他の関係者に真実を報告しないように働きかける行為は、より一層事実関係の解明を困難にさせるものであり、当該行為は看過できないものである。
    他方で、捜査機関による捜査の過程においても、被疑者ではなく参考人として任意での取調べを受けたに留まること、所属企業及びチームから既に処分を受けていること、反省の態度も顕著と認められるなどの酌むべき事情も認められ、これらを総合的に考慮すると、けん責とすることが相当である。

リーグワン懲罰規程
https://league-one.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/file/menu/7193_655fd63a8dec2.pdf

リーグワン規約
https://league-one.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/file/menu/8460_65b9df2ddbe15.pdf


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