2022.01.28NTTリーグワン 2022 D1 第3節レポート(埼玉WK 27-3 横浜E)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第3節 カンファレンスA
2022年1月23日(日) 14:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場(埼玉県)
 埼玉パナソニックワイルドナイツ 27-3 横浜キヤノンイーグルス


横浜キヤノンイーグルス。左から永富健太郎選手・小倉順平選手・沢木敬介監督・アマナキ・レレイ・マフィ選手


横浜キャノンイーグルス
沢木敬介監督

「まずワイルドナイツさんがコロナからのリカバリーを行い今日の戦いができたことに感謝しております。試合は生き物なので、特に前半は流れを掴むチャンスがあったのですが、そこはワイルドナイツの選手の経験がある選手、また上手さだったり、なかなか自分達が勢いに乗ることができなくて、今日もまた良い勉強をさせて頂きました」

──田村選手が欠場だったが次節はどのように考えていますか?

「今週は無理すれば行けたと思います」

横浜キヤノンイーグルス
小倉順平選手

「結果は受け止めて、やるべきこと、できたこともあるのでそこはしっかり反省して、まだ3試合目で、この後の試合にどう活かして行くかが大事だと思うので、この後チームとして頑張っていきたいと思います」

──もっとテンポアップしてボールを出したかったのでは?

「そうですね。横浜キヤノンイーグルスのやろうとしているラグビーは球が動くようなラグビー、ブレイクダウンだったりスペースがあるうちに出したいという気持ちはあったが、いいタイミングで出る時もあったが、ちょっと消極的な部分もあったので、理想としては速いテンポで出したかった」

──パナソニックのブレイクダウンの絡みと自陣の22mに入った時に早く感じられたが実際は?

「敵陣に入れば入るほどDFが堅くなるということはチームとして事前に分かっていたことだったので、その中で崩しきれなかったということが、今日の試合に出てしまった。ブレイクダウンの強い相手だったり、タックル後のリロードの早いチームに対してどうやって崩すかが課題で次から何ができるかを話していきたいと思います」

横浜キヤノンイーグルス
永富健太郎選手

「チャンスの所で得点できなかった部分があったので、そこが流れに乗れなかった。この経験を活かしてまたチャンスが来た時に努めるように頑張っていきます」

横浜キヤノンイーグルス
アマナキ・レレイ・マフィ 選手

「コロナの状況からこの試合に向けて準備をなさったワイルドナイツさんにリスペクトの気持ちをお伝えします。前半チャンスをたくさん作れたと思いますが、そのチャンスをしっかり物にできなかった。チャンピオンシップチームにふさわしいプレーを見せてもらった。良い勉強になりました」

──トンガのご家族とは連絡は取れたのでしょうか? どんな気持ちで一週間過ごされたのか? 試合前に黙とうがあったがどんな気持ちで試合に臨みましたか?

「昨日やっと連絡が取れました。私の家族は大丈夫です。ただトンガの皆さんは大変な状況です。私の家族のいる島に色々な島の人が避難して来ている。グラウンドではトンガの国旗を掲げてくれたファンの方達が居たので本当にリスペクトして感謝したいと思います。今日のスタジアムのファンの皆様と日本の皆様にサポートに対して感謝したいと思います」


横浜キヤノンイーグルス。左から永富健太郎選手・小倉順平選手・沢木敬介監督・アマナキ・レレイ・マフィ選手


埼玉パナソニックワイルドナイツ
ロビー・ディーンズ 監督

「こういう形で久しぶりにラグビーをできることに感謝しております。コロナの状況で私達はとても苦しい時間を過ごしましたが、恐らく日本だけではなく全世界で流行しているので気を付けてお過ごしください。コーチの視点としましては、本日の選手のパフォーマンスは非常に満足しております。特に選手の頑張りや努力が見えたのはディフェンス(DF)の部分です。ディフェンスでしっかり前に出て体を張って相手を止めたことは今日一番の収穫だと思ってます」

──組織だった練習ができなかったと思いますがDFに関しては完成度は高かった。が、アタックの方に関してはもう少し時間が必要では?

「今日のパフォーマンスは我々が今まで辿って来た状況を考えると、ある程度避けられなかったのではないかと思う。スキルの部分は仰って頂いた通り、2週間もロックダウンを経験してしまうとどうしても、このような状況になってしまう。もちろんロックダウンの中で最高の準備ができたかというとそうではない。またロックダウン中にボールも触れない人が我々の中にいた。ただ今週の日曜日の試合に対して月曜日から準備ができたことに対してはチームとしても良い準備ができたと思う。またその1日が無かったらもっと悲惨になっていた。ただ選手が今日は頑張ってくれたことに関しては変わりはないし、横浜キヤノンイーグルスさんも非常にフィジカルで非常に素晴らしいチームでした。我々は本当に苦しい試合になりましたが、この経験が必ず次につながると思います。
なのでいちコーチの意見としましては、選手たちのパフォーマンスに対してまったく文句の付けようがありません。また来週良い準備をして対戦相手に臨みたいと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
坂手淳史キャプテン

「まず今日という日が迎えられて、1節、2節できなかったので僕達の開幕戦を迎えられたことが嬉しかったです。また、ファンの方がホームゲームでたくさん青い服を着てグラウンドで応援してくれたことは、凄く力になりましたし、それが熊谷の良さ、ホームの良さなのかなと改めて思いました。
ゲームに関しては、久しぶりなのでたくさんありますが、ロビーさんが言っていたDFに関しては僕達のプライドを持ってできたのかなと思ってます。特にアタックに関しては継続できたのですが、前に出たり、サポートに関してはこれからコミュニケーションをとって良くなると思う。皆のコミュニケーションも良かったのでこれから強くなるかと思います」

──(コロナによる帰責で)リーグワンでは勝ち点0ということですがどのように受け止めて、また選手たちをどのように導いていますか。

「ルールなのでしょうがない部分もあります。良いスタートは切れませんでしたが、僕たちは上がって行くだけ。自分達が2週間のロックダウン中にやることを明確にしたし、コミュニケーションもいっぱい行った。そういった意味では、ルールはしょうがないし、ここから上がって行くには必要な時間だった」

──今日のテーマは相手の笑顔を奪うということですがどのくらい奪えましたか?

「相手の笑顔を奪うということをテーマにしたのですが、その意味は相手にフォーカスするという意味ではなく、自分達のラグビーのディテール、自分達のラグビーに対するメンタリティーなどにフォーカスする、というテーマになっていました。その点は凄く満足しています。自分たちのプライドがDFに出たと思うし、アタックに関しては少しミスはありましたが、ミスの後の反応も凄く早かったし、全員で戻ってDF、全員でアタックを続けられたので、そこは今僕達ができる準備とラグビーに関しては凄く満足してます。ここからもっと上がっていくと思いますので楽しみです」

──横浜キヤノンイーグルスに対してギリギリの所で耐えきるのは久しぶりでしんどかったと思いますが、それができた理由は?

「あの時間は皆コミュニケーションを取れていました。しんどい時間帯だったが、僕達はベンチで見ていたが凄く安心して見れた。一人タックルミスをしても全員でカバーをして、大きくならないようにそこから、更に大きくならないようにDFができていた。その辺は僕達の強みが出ていたのは安心して見れました。ゲームが進んで行くにつれて、ミスだったり、ペナルティーだったりとかあったが、皆のDFが良かった。


埼玉パナソニックワイルドナイツの左からハドレー・パークス選手・ディラン・ライリー選手・マリカ・コロインベテ選手



埼玉パナソニックワイルドナイツ
マリカ・コロインベテ選手

「まず今日試合ができたことを嬉しく思う。また私のデビュー戦を勝利で飾れて嬉しく思います。このチームは長い歴史があることは聞いているのでこのチームで初戦を勝てたことを嬉しく思います」

──他のチームより開幕が遅れたが、試合に臨むマインドセットは?

「2週間練習ができなくてチームメンバーと練習ができたのは今週しかなかった。一人一人の準備が今日の活動の結果だと思うので嬉しく思っています」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
ディラン・ライリー選手

「まず本日勝てたことを嬉しく思います。また2週間チームとして厳しい時間を過ごした中で今日このように勝てたことを心から嬉しく思います。2週間プレーできなかったことはチームとしてもがっかりした時間であったが、このように帰って来れたこと、そして本日デビューを飾った選手達と共にプレーができたことをとても嬉しく思っています」

──チームのファーストトライがゲームの流れを変えたと思いますが、トライした時のインプレッションを聞かせてください。

「ゲームの序盤の立ち上がりとしては、まずしっかり試合に入っていくということをイメージして入りました。もちろんしんどい時間帯や苦しい時間帯もありましたが、ゲームに自分自身しっかり入って行こうというイメージを持って戦ってました。トライを取ったシーンに関しては、オフロードやラッキーなバウンドで自分の所に入って来たので、そういったチャンスをしっかり取り切るという所を意識してトライまで持っていきました。もちろんトライを取れたことは個人として嬉しかったですが、チームとして良いスタートを切れた結果、最終的に私のトライにつながった。これに満足をせずに毎週毎週成長をして、チームとして成熟していきたいと思います」

──ハーフタイムの間際のタックルについて振り返ってお聞かせください。

「おっしゃって頂いたタックルに限らず、自分がチームの役に立つ、助けになることであれば常にどんな場面でも体を張るということは大切にしています。結果としてタックルにつながったのですが、そのようなタックルの背景にはチームに対して自分が影響を与えられる、そして他の選手達も相手のトライチャンスを仕留めるようなタックルをしていたのでチーム全体のDFもできていました」

──他のチームより開幕が遅れたが、試合に臨むマインドセットは?

「2週間練習ができなかったことでチームとしてもう一度つながり直すことが必要と感じました。DFとしての頑張りが今日の結果として出たと思います。今週を通してチームの中で全員が非常に良いマインドセットを持っていたので良い結果が出たと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
ハドレー・パークス選手

「このように試合ができたことを嬉しく思います。また、ホーム熊谷で試合ができたことや特にホームの熊谷のファンは特別でここで試合をすることができることはチームとしても個人としても嬉しいです。また、対戦相手のイーグルスさんは非常に良いチームでここまで2連勝と好調なチームに対して、こうして苦しみながらも勝てたことは嬉しく思います。今日の試合に満足せずにここから引き続き向上していきたいと思います」

──アタックに関してとてもフィットして来ていると思うのですが、ご自身の感想を聞かせてください。

「昨年1年目を過ごして今年2年目という所で、間違いなく1年目の経験というのが今年の私のプレーで活きていると思います。今日のゲームで、我々のアタックは少し上手く行かない部分もあったが、初戦ということで今シーズンの始まりとしてはできたと思う。もちろんスコアを取るチャンスがあったが、取り切れなかった部分もある。ここからチームとして成長して、一戦一戦強くなって良いチームになるようにしていきたい」

──他のチームより開幕が遅れたが、試合に臨むマインドセットは。

「コントロールできることはコントロールするという意識で試合に臨みました。上手く行かないところもあったが、イーグルスという連勝している勢いのあるチームに対して、自分達ができること、自分達から仕掛けることを意識して臨みました。もちろん時間帯によっては苦しくて上手く行かない時間帯もありましたが、しっかりアタックをしたり、ボールをしっかり取るということを継続してやったことが勝利につながったと思います。


埼玉パナソニックワイルドナイツの堀江翔太選手(左)、布巻俊介選手



埼玉パナソニックワイルドナイツ
布巻峻介選手

「チームとしては今日が初戦ということだったので少し入りが悪かったという所がありましたが、自分たちの強みのDFが機能したので良い形でゲームを進められました」

──DFで課題が出たときに、どうコミュニケーションで修正していったのか?

「誰に何をということではないが、チームとしてしっかりつながるように、コミュニケーションを取るために、言うだけではなく、聞くことも大切にしています。練習ではある程度予想したことの準備はしますが、いつも言っているのは、相手が何をしてくるのか分からないので、それに対してしっかりコミュニケーションを取って対応していくということを毎回伝えています。それが試合で今日できたことが良かった」

──ブレイクダウンのコンタクトに対して満足しているか?

「もう少しクオリティー高くできたと思うが80点くらい」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
堀江翔太選手

「試合を通してトライを許さなかったのが良かった。前半は初めての試合ということでアタックでボールをポロポロしたりミスが多かったが、何とかチームで我慢して後半につなげられました」

──ラインアウトや他のDFなどどのような感覚を持っていたのか?

「試合に向けて自分たちの役割をしてDFをやろうと決めている。色々ぐちゃぐちゃになっている中でもコミュニケーションを取りながら自分たちの役割をやっている。まだまだ100%ではないが試合をやりながら成長してきた部分が見つけられた。練習から声を出してコミュニケーションを取っていたので試合でも声をかけていくことを意識していました」

──DFで課題が出たときに、どうコミュニケーションで修正していったのか?

「布巻選手からもあったように各自ポジショニングした時に自分の仕事をやり切ろうということ。まさしくそれを試合で行った。誰が止めるのかを明確にしてそれを実践した」

──活動中止を経て、初戦に向けチームとして気持ちを切り替えてどのように臨みましたか?

「僕達は試合ができなかったが、目の前の試合にどれだけよい準備をして良い試合をするかという所だけしか意識していない。練習からコミュニケーションを取って横浜キヤノンイーグルスを倒して、どれだけ良いチームを作るかだけを意識していました」

──ピック&ゴーに対しての対策は?

「意識していることは、ブレイクダウンの時に入るのが無理なら、ボールに手をかけている選手をどんどん掴んで行くことを意識している。手をかければ大丈夫。ブレイクダウンの選手がジャッカルが無理と判断した時に次に行かずそのまま人を掴む。この辺を意識してプレーを行った。自分がジャッカルできたのは判断が良かった。しっかり自分の中で判断しジャッカルを成功させた」


埼玉パナソニックワイルドナイツの松田力也選手(左)、竹山晃暉選手



埼玉パナソニックワイルドナイツ
松田力也選手

「やっと開幕できるということで皆楽しみにしていた。調子の良い横浜キヤノンイーグルスさんに対して皆でできることをやろうと言っていたし、その中でも細かいミスが出てしまい苦しい展開になったが、最終的に勝つことができて次につながる良いスタートを切ることができた」

──2週間の時間をどう過ごしたのか。

「2週間何もしないわけにはいかないので、できる範囲の中でコンディションを上げてきたものを落とさないよう、皆に伝えたし、そこは皆、見ていない中、1人でどれだけコンデションをキープできるか、そういう意味で本日の試合はタフな試合でしたが、2週間の時間をしっかり使えたということができたから勝ち切ることができたと思います」

──今日の試合、ノートライに抑えることができた要因は。

「DFの部分はワイルドナイツとして築いたものもありますし、自分たちのDFを信じたことがノートライに抑えることができた。また練習で積み重ねて来た自信というものを失わずにできた結果」

──練習ができない2週間のあいだ他のチームの試合をどのような心境で見ていたのか? その中で年間タイトルに対しての焦りや不安は?

「自分達が開幕戦をできないのは残念な気持ちや悔しい気持ちがありました。ラグビーができない時間があった中で、ラグビーができていることが本当に幸せだと感じました。当たり前にできていたことができないことがストレスだった。過去を振り返ってもしょうがないので、開幕に向けて自分達ができることをやろうと思いました。先を見て皆タイトルを取りに行きますし、まずは一戦一戦しっかり勝ち点を積み上げて行かないとその先がないので、まずはコントロールできることをしっかりやって、最後笑って終えるようにしたいです」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
竹山晃暉選手

「今日はベースボールシャツを着てたくさんの方が来てくれて、次に向けて良い開幕戦ができたと思います」

──松田選手からのキックパスに備えて構えている側の気持ちを。

「大学から一緒にプレーをしているので蹴るタイミングは阿吽の呼吸で、トークをしなくてもそこに蹴って来るのが松田選手の強みですし、今年も蹴ってもらったボールをトライまで持っていくというのは、凄くチームとしても必要と感じてますので、良い所にいつも落としてくれるので、それをスコアにつなげることでウイングとして役割を果たしていきたいと思います。他の選手も僕と同じように、ベストな位置にボールを落としてくれるのでスコアにつなげていきたいと思っていると思います」

──2週間の時間をどう過ごしたのか。

「選手として開幕戦でプレーできなかったことは残念だったが、いつまでもズルズル引きずっていても仕方がないですし、選手として質を下げないよう、モチベーションが下がらないように、そしてクオリティーが下がらないように2週間使えた結果が今日に出たと思います」

──今日の試合、ノートライに抑えることができた要因は。

「選手全員が最後まで戻ってタックルするシーンがあったのがスコアにつながった。また自分たちのDFが崩れたシチュエーションでも最後までスコアに持っていかせないという選手一人一人の意識が今日の試合に出せた。またスタートということでスコアをさせなかったというのはこれからのゲームに活かしていきたいと思う。ウイングとしてDFをコントロールすることは大切になって来るので、今日出た反省と良かった所を伸ばしながら修正して、更に強いDFができるように役目を果たして行きたいと思います」

──タックルが決まってましたがウイングとしてどのような気持ちでタックルを?

「特にウイングとしてあまり意識していない。後半のキックオフは良い所に蹴ってくれたのでそこに関してはさらって行こうと決めていたので、それが達成できたことはこれからの自分の強みにして行きたいし、あまり体をあてることができなかった自分にとっては、これを機に体をあててDFで、タックルでチームに貢献できればチームとして必要なプレーになると思いプレーしています」

──練習ができない2週間のあいだ他のチームの試合をどのような心境で見ていたのか? その中で年間タイトルに対しての焦りや不安は?

「他のチームが開幕している試合をテレビで見ていた。不安とかネガティブになることはなかったなと個人としては思います。次に向けて準備をして行こうという前向きな気持ちを維持して2週間の隔離を過ごしましたし、横浜キヤノンイーグルス戦に向けて皆意思の疎通ができた。先のことを見据えてゲームを組み立てて行くのも大事ですが、まずは目の前の一戦一戦を勝ち切って行くのが大切だと思いますので、しっかりと次の神戸スティーラーズ戦に向けて明日から準備していきたいと思います」

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