2022.02.02NTTリーグワン 2022 D1 第4節レポート(BR東京 33-36 東京SG)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第4節 カンファレンスB
2022年1月30日(日) 12:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
リコーブラックラムズ東京 33-36 東京サントリーサンゴリアス


東京サントリーサンゴリアスのミルトン・ヘイグ監督(左)、齋藤直人ゲームキャプテン


東京サントリーサンゴリアス
ミルトン・ヘイグ監督

「今日は、私も興奮しているので、英語で進めさせていただきます。自分自身のコーチングキャリアの中、2つのワールドカップも経験しましたし、ヨーロッパでの経験もあるのですが、その中でも一番と言って良いくらい良い勝利を得ることができたと思います。コーチングキャリアの中でも良い経験ができたなと思います。やはり、14人で非常に厳しい戦いとなったのですが、本当に選手たちは最後まで諦めずに、しっかり勝利をつかんでくれたのは嬉しく思っています。(日本語で)満足しています」

──今まで出ていない選手を多く使ったのは、どんな意図があったのか?

「新しいプレーヤーが多く出たということで、しっかり試合に勝つことは、いつもどおりフォーカスは変わらずに、80分間最後まで諦めずに戦おうということを意識して戦いました」

──齋藤選手にキャプテンを託した意図は?

「早稲田でもキャプテンをしていますし、日本代表でも凄く活躍している選手で、能力的にもキャプテンとして全く申し分ないので、自然とリーダーグループの中でキャプテンにしようという話になりました」

東京サントリーサンゴリアス
齋藤直人ゲームキャプテン

──14人でのゲーム運びは難しかったのでは?

「システムの所では、バックローの選手がいないということで、変更を話したところで、14人なので、いつも通りのプレーでなく、一つの仕事を意識しようと。自分でなく、他のリーダーから話が出ました」

──ゴールキッカーが齋藤選手に代わった訳は?

「自分もキッカーの準備はしていたので、(田村)ヒカルさんの膝の調子良くなさそうだったので」

──後半、勝ち越されたあと、ハドルでどんな話を?

「まずは、時間もなかったので、キックオフからボールを取りに行くことと、ボールを持てば自分たちのアタックにフォーカスしようと。しっかり堅いプレーを、オフロードせずに強いプレーをしようということを言いました」

──キャプテンに指名された、この一週間は?

「もちろん、緊張していたのですが、まずは自分のパフォーマンスにフォーカスすることにしました。いろんなリーダーがいるので、自分だけでやろうとはせずに。お陰で、なんとかやり切れました」


東京サントリーサンゴリアスの祝原涼介選手(17PR)


東京サントリーサンゴリアス
祝原涼介選手(PR17)

「前節から、メンバーの入れ替わりがあったのですが、しっかりと勝ち切ることができたので、良いチームだと思います」

──ポジションを左右変えるのは大変だったのでは?

「大学の時も、2年生の時1番をやって、1年生の時も1番3番やったことがあったので、1番にチャレンジするということはネガティブなことはなくて、むしろ、森川由紀乙さんと石原慎太郎さんと競争できるので、ポジティブな意味で3番から1番のポジションにチェンジしました」

──途中出場の気持ちとトライを振り返って?

「リコーさんとの試合はいつもこういう試合になるので、今日は特に後半、フィニッシャーがチームに良い影響を与えると話していたので、そういう意味ではフィニッシャーが良いエナジーをチームに与えると思って出ました。トライの場面はキックチャージのところ、たまたま手に当たって、ボールを見てなかったのですが、当たった時にボールを見たら、たまたま手の中に入っていたので、まあ、チェイスして良かったなと。チャージは行こうと思っていたので。あそこは僕しか行ってなかったので、あそこは狙っていました」

──リコーの最後のプレーの場面は?

「その前の10分ぐらい、ラインアウトモールでペナルティを結構取られてトライを取られていたので、そこはしっかり全員FWでボールを止めて同じ方向に向かってモール、スクラムが組めたと思います」

──ラインアウトモールをなんとか凌げたのは?

「一人一人が、自分たちの前と後ろのプレッシャーを掛ける役割を果たすことができたのかと」

── 一人少ない、ああいう場面で粘れたのは?

「練習から一人少なくしてやっている訳ではありませんが、今日は試合の中で一人いないのは誰も意識せずに、一人一人が全力で止めようと思って、もう、人数関係なく入ったからだと思います」

──スクラムも耐えたが?

「僕が1番で入った時には、フランカーもついていましたし、垣永さんの試合の経験値というところで、一人バックローがいなくても、良いエナジーで7人でも良いスクラムが組めたと思います」


リコーブラックラムズ東京のピーター・ヒューワット ヘッドコーチ(左)、武井日向キャプテン


リコーブラックラムズ東京
ピーター・ヒューワット ヘッドコーチ

「サントリーにも出場できない選手がいるという話は出ていたとおもいますが、どこでも同じでうちも出場できない選手が17名以上いるので今日は本当にそういう状態のなかでしっかりやってくれた。試合開始から78分間は自分たちがやろうとしたことをしっかりやってくれたと思いますし、選手たちを誇りに思います。ただ2分間足りなかったなと。(その2分間は)仕事をやりきれなったことがあるので、そこはまだ来週に向けて修正が必要なのかと思います」

──いろいろな場面で細かいミスがあったがそれについては?

「ハーフタイム後の2トライはキックオフキャッチとかセットプレーのスクラムは自分たちでコントロールできることなのですが、トレーニング時間が足りないということはどのチームも同じシチュエーションだと思っています。でも、うちのチームは間違いなくそれを言い訳にはしません。今日の試合を勝つには十分な準備時間があったと思います」

──以前にサンゴリアスでもプレーされていたと思いますが、サンゴリアスのチームカルチャーを感じるような場面が今日の試合の中でありましたか?

「8年間が経っていたので少し不思議な感じでしたけど、彼らはリーグの中でトップチームなのでうちもそこを目指しています。自分たちも前進して自分たちのカルチャーを築けたのではないかなと思います。彼らは80分間プレーするチームですよね。笛が鳴るまで、ホーンが鳴るまで試合は終わらない。最初に78分までと言いましたがやはりそこでゲームオーバーにはならなかった。そういうところにサントリーのDNAは感じました。もちろん予想はしていましたが、最初にいったようにあと2分がちょっと足りなかったと思いました」

リコーブラックラムズ東京
武井日向主将

──単純に試合の間隔があいて、前節のゲームがあいて、今日のゲームに臨んだわけだが、その間どのようなメンタリティで過ごしていたのか。

「僕らもなかなか厳しい状況が続いたのですが、本当にこの一週間サントリーに勝つために準備してきましたし、コロナなどいろいろとあったのですが、絶対そこを言い訳しないように、それを言い続けて一週間準備してきました」

──後半に勝ち越しする前、ラインアウトであったりとかスクラムであったりとか、相手の反則で選ぶプレーを変えていたと思うのですが、それぞれどういう意図でそれらのプレーを選んだのか?

「フォワードで話し合って、サントリーさん側がフォワード7人だったので、モールで行きたい、スクラムで行きたいと僕らの自信のあるプレーを選択していった。フォワード8人で話し合って決めました」

──スクラムの後にモールを選んだのは何か理由があったのか?

「相手のスクラムのプレッシャーもあったし、前3人フロントローで話をして、確実にスコアを狙えるのがモールだと判断してあそこはスクラムからモールに切り替えました」

──後半の最後にペナルティからラインアウトを選択したが、ペナルティキックで同点にするという選択肢はなかったのか?

「チームとしてあくまでサントリーに勝つためにやってきていたのであそこで同点を狙うという選択肢はなくて、フォワードの人数的な優位というもあったし、相手がペナルティを犯していたのも見えていたので僕らがしっかり組んで押していけばペナルティももらえるし、スコアも狙えるとあの場面ではフォワードの8人全員がそう思っていました。しっかりできるだけの日々きついトレーニングを積んできたし、自信もあったのであそこではモールを選択しました」

──試合開始早々ラインアウトからクイックスローをするなど飛ばしていく印象があったが、どういう感じでゲームを進めていこうと思っていたか?

「相手はアタックに自信を持っているチームだったので、自分たちは相手のアタックする時間を減らしたいというのと、相手がアタックしてきたら自分たちはしっかり我慢してディフェンスするというのをテーマに今日はやってきました」


リコーブラックラムズ東京のアイザック・ルーカス選手(10SO)(左)、メイン平選手(12CTB)


リコーブラックラムズ東京
メイン平選手

「今日の試合を勝ち切れなかったことがすごく悔しいです。ただ自分たちがやってきたことが相手に通用して、次につながる試合だったのではないかと思います」

──もともとはフルバックでプレーすることも多かったと思いますが、ここのところインサイドセンターでの出場が続いているが、手ごたえなどは?

「センターは僕の好きなポジションの一つなので、自分としてはセンターを今までどおりずっとやっていきたいという気持ちです。横にいるアイザックとか、池田選手とかがとても気をつかってくれるので、ずっとやっていきたいという気持ちです」

──相手が14人になった後に、パスをした後に外に回り込んでボールを受けてビッグゲインをしたプレーなどはどういうイメージでプレーしたのか?

「今週ずっとあの練習をしていて、キックオフから展開するところからやっていたことがしっかり試合で発揮できて、ゲーム中は裏にキックを蹴れって言われたのですけど、自分を信じて蹴らずに行けたんで良かったかなと思います」

──ブラックラムズはとても良いゲームをしたと思うのですが、その一方で相手チームの凄さを感じた瞬間があれば?

「まず相手が14人になってからのチームのファイト。一人の穴をみんなでカバーしようとするファイトが凄いなと。ただ、そこ以外では自分たちも負けてないのかなと思いました」

リコーブラックラムズ東京
アイザック・ルーカス選手

「ああいう形で試合が終わってしまったのは本当に悔しいです。けれども、80分間ずっとファイトをしてチームもずっと成長しているので、すごく残念ではありますが、次に向けてしっかりやっていきたいと思います」

──前半は飛ばしパスでトライをあげていましたが、アンストラクチャーから攻めていくなかで、どういうふうに相手を攻略したのかそのイメージは?

「今日は先ほど言われたように、ボールを動かしていきたいという戦い方をして相手のディフェンスをストレッチ(拡げ)させたいというのがありました。こちらの選手がいい動き、良い走りをしていたのでそれに合わせてボールを動かしただけでした」

──最後のキックでちょっと躊躇した部分というのはどうしてか? あと、サム・ケレビ選手はレッズの偉大な先輩でもあると思うのですが、彼とマッチアップするということはどういう気持ちだったか?

「キックの方はああやって終わって、最後のプレーになってしまいました。ああいうかたちで終わってしまったのはすごく残念で、悔しいです。ケレビ選手はレッズでのチームメートでこうやって一緒にプレーできたことはすごく良かったです。ただ、彼にタックルすること自体はそんなに楽しいことではないのですが。今日はお互いに楽しめた、いいチャレンジだったと思います」

──ブラックラムズはとても良いゲームをしたと思うのですが、その一方で相手チームの凄さを感じた瞬間があれば?

「試合のほとんどの場面を14人で戦っていても素晴らしいディフェンスを見せてくれたと、毎年トップクラスの成績を上げているチームなのでどんな試合であってもバラバラにならずにまとまってファイトを見せるというのが凄いと思いました」

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