2022.03.03NTTリーグワン 2022 D1 第7節レポート(埼玉WK 34-17 東京SG)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第7節 交流戦
2022年2月26日(土) 13:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場 (埼玉県)
 埼玉パナソニックワイルドナイツ 34-17 東京サントリーサンゴリアス

東京サントリーサンゴリアスのミルトン・ヘイグ監督(左)、中村亮土キャプテン

東京サントリーサンゴリアス
ミルトン・ヘイグ監督

「試合開始から20分間は内容が良かったと思います。ラックスピードや、ボールの使い方もプラン通りにできトライも獲れました。前半残り20分間は規律が守れなくなり、ペナルティを与えてしまったところが反省点です。後半も前半の悪かった部分が修正できませんでした。トヨタ戦以来4週間ぶりの試合出場になった選手達もいました。前半20分間はうまくいった時間帯もあったので試合のレビューをしっかりとして次の神戸戦に向けて準備をしたいと思います」

──流選手の怪我の状況は?

「最新の状況はメディカルチームに確認している最中だが、多分打撲と思われます。今のところ来週以降のセレクションに関しては問題ないと考えていますが、経過を見てみないと何とも言えません」

──ここ1ヶ月くらい試合間隔が空いてしまった選手も何人かいたとコメントされましたが、メンバーを替えながら戦っている意図を教えてください。また、昨日発表したニューカマーは4月頃には試合に出場するプランがあるのか?

「先週NEC戦でしっかりプレーした上で今日の試合に臨むというプランがありましたが、プラン通りに進みませんでした。今、おかれている状況の中でベストの選択をしています。ルーキーに関しましては、練習の中で良いパフォーマンスを発揮しアピールしてくれれば、チャンスはあるかもしれません」

──練習には全員合流しているのですか?

「はい、そうです」

東京サントリーサンゴリアス
中村亮土キャプテン

「今日に関しては埼玉パナソニックワイルドナイツが素晴らしいラグビーをしたということが結果につながったと思います。自分たちも最初の20分間だけでなく80分間を通してコントロールできるようなチームになっていきたいと思います。今日の試合で良い課題が見つかったので、ひとつ一つ見つめて強くなっていきたいと思います」

──前半途中から反則が増えた要因を教えてください。

「ブレイクダウンの基準がレフリーと自チーム、埼玉パナソニックワイルドナイツの間でズレがあり、コントロールできていなかった。レフリーとコミュニケーションがうまくとれなかった背景には自分の力量も影響しておりコントロールできなかった点は自分の一番の反省点です」

──後半パナソニックのディフェンスの人数が揃うスピードが上がったと感じましたが、そのディフェンスを崩すにはどのようなことが必要と感じていますか?

「前半の最初の20分間は早い球出しでアタックできましたが、それ以降はパナソニックの素晴らしいジャッカルをするプレーヤーに、プレーを遅らされ、いい球出しができない状況でのアタックが続きましたので、ブレイクダウンでの課題が多くあるのだと思います」

──スクラムハーフの流選手が早い時間帯で交代した後のアタックへの影響は?

「流選手が前半の早い時間帯で替わってしまったのは、経験豊富で試合をコントロールできる選手なので痛い状況でしたが、斎藤選手がしっかりゲームに入ってくれたので、さほど大きな影響は感じませんでした。しかし、途中でプラン通りでないことが発生すると流れが悪くなったりしますね」

東京サントリーサンゴリアスの左から、ダミアン・マッケンジー選手、田村 煕選手、下川甲嗣選手

東京サントリーサンゴリアス
下川甲嗣選手

「80分間の中の、最初の20分間に拘って自分達の形をぶつけようと臨みました。最初の20分間は自分たちの形を出せて良い流れを作れましたが、それ以降規律の部分で自分達が乱れてしまい相手に流れを与えてしまいました。課題も残りましたが収穫も多い試合でしたので、次の試合につなげていけたらと思います」

──埼玉パナソニックワイルドナイツのディフェンスラインの印象を教えてください。

「非常にプレッシャーを感じる時間帯もありましたし、規律の高いディフェンスをするなという印象を受けました」

──トヨタ戦以来の試合に臨む気持ちと、前半のトライの振り返りをお願いします。

「トヨタ戦以来の出場になりましたが、良い準備ができていたので良い形で試合を迎えることができました。
前半のトライに関しては、自分がいつも意識している集散の早さという部分で、ボールキャリーに対してしっかり素早くフォローに行った結果、最後にボールをもらえてトライがとれました。今までやってきたことが結果に繋がったと思います」

東京サントリーサンゴリアス
田村 煕選手

「埼玉パナソニックワイルドナイツがベストパフォーマンスを出したと思いますし、自分達にもポジティブな部分はたくさんあるのでしっかりレビューして次の試合に向けてやっていきたいと思います」

──埼玉パナソニックワイルドナイツのディフェンスラインの印象を教えてください。

「規律の高いディフェンスが強みのチームで素晴らしかったと思います。自分たちがコントロールできる部分に目を向ければもっと違う展開になったと思いますが、今日に関しては難しい場面もありました」

──田村選手から「自分たちのコントロールできる部分に目を向ければ問題ない」というコメントがありましたが、どのようなことが必要と感じていますか?

「良いアタックをしている時も相手選手にボールに絡まれペナルティになったところもありましたので、うまくいっている時そこ規律良く自分たちの生命線であるブレイクダウンからボールを出すことが大切かなと思います。

──後半は自陣でのプレーが多くなりましたが、エリアを挽回する、またはエリアを獲得する上で難しかったところはどのような点ですか?

「ラインアウトでのボール獲得など、キックに至る組み立ての部分でボールが出せなかった点がありますし、ラックの中でも相手にスローダウンさせられたこともありましたので、ビデオを見直し同じ展開の時にどうするのか次の試合に向けてしっかりとレビューしたいと思います」

東京サントリーサンゴリアス
ダミアン・マッケンジー選手

「最初の20分間は非常に良いプレーができたが、80分間継続することができず、特に規律の部分でペナルティを多く与えてしまいました。埼玉パナソニックワイルドナイツも素晴らしいプレーをしていたので自分たちのゲームプラン通りに最初の20分間以降は進みませんでした」

──埼玉パナソニックワイルドナイツのディフェンスラインの印象を教えてください。

「非常に良いディフェンスをするチームで、フェーズの中でプレッシャーをかけられ自分たちの思ったようなアタックができずに、規律の部分でも忍耐強くプレーできず相手にペナルティを与え得点を重ねられてしまいました。最初の20分間は強いディフェンスに対しても非常に良いプレーができたので、それを80分間継続することが必要だと感じました」

──後半は自陣でのプレーが多くなりましたが、エリアを挽回する、またはエリアを獲得する上で難しかったところはどのような点ですか?

「田村選手が言ったことがすべてだと思います。ラックにプレッシャーをかけられラインアウトもプラン通りにボールを獲得できなかったことが大きかったと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督(右)、坂手淳史キャプテン

埼玉パナソニックワイルドナイツ
ロビー・ディーンズ監督

「本日の結果に大変満足しています。それ以上に一人一人の選手のパフォーマンスに心から満足しています。試合が進むにつれて、徐々に相手にかけるプレッシャーも増えていき、後半のプレー迄相手にプレッシャーをかけ続けたことが結果に出たと思います。そして何よりも本日熊谷は素晴らしい天候に恵まれて、ファンの皆さんもラグビーを心から楽しめた1日になったのではないでしょうか。サントリーさんみたいな素晴らしいチームと対戦する時は、すべてのプレーが自分達の味方になることはないですし、苦しい時間帯もありましたけど、本当にゲームを通じてチームとして良いラグビーができたと思います。本日行われた試合は世界のどの大会と比較しても、本当にそのレベルに匹敵する素晴らしい試合をお見せすることができたと思います」

──リーグワンでレベルの高い試合ができたことについての感想とチーム状況について。

「本当に質の高い試合をお届けできたと思います。どのチームにもワールドクラスの選手がいて、ワールドクラスの選手がハードワークをしなくてはいけない試合だった。それこそが我々のラグビーの現在地を示していると思います。簡単に乗り切れる試合ではなかったと思います。チームのコンディションとしましては、今日も23名全員を起用してこの様な結果が得られた通り、この質の高い選手達が揃っていることが、我々チームとして本当に今は充実した状況を示せていると思います。後半から質の高い選手達を送り出すことができるのは、チームとして相手に差をつけられることだと思います。そして本日普段の10番のポジションから新たなポジション(15番)にチャレンジした山沢選手に関しては、本当に彼のプレーに助けられた部分が多かったので、ここで改めて彼の頑張りに感謝したいです」

──本日FBで起用した山沢選手についてお聞かせください。

「山沢選手は本当にチームに素晴らしい貢献をしてくれる選手で、彼のような選手は10番も15番もこなせる選手だと我々も信じています。良い15番の選手とは、ゲームに絡んで来ることが良い特徴だと考えていて、山沢選手はそれができることは我々も信じていますし、特に自分からボールを貰いに来れる選手だと思っています。なおかつ、山沢選手はスピードもありますので、彼がボールを貰うことで相手を脅威に陥れることができたのかなと思います。練習で15番に入っている場面では、10番より息が上がっている場面も見られたのですけど、彼自身もこのような役割に慣れていくことで、野口選手と競争しながら戦っていきたいと思います。ディフェンスにおける10番と15番の役割としましては、違う所もありますが、今日の山沢選手に関しては後ろから声を出していましたし、ハードワークでもって自らチームのピンチを救ってくれていたと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
坂手淳史キャプテン

「ロビーさんが言ったことが殆どです。僕達が求めていた結果を試合が終わって、結果として出せたことは凄く嬉しいことです。また、今日の試合で長谷川選手と布巻選手の2人がワイルドナイツで50capという記念すべきゲームだったので、そのゲームを勝利で飾ることができたので、凄くチームとして嬉しく思います。ゲームの内容としても、難しいしんどい時間が前半の最初にありましたけど、その中でも自分達がやるプレーというのを常に考えて、コミュニケーションを取りながらずっとつながることができたので、そこには凄く自信を持っていますし、良かったのかなと満足しています。ここからさらにレベルを上げるには、どうするかをチームで共有できているので、もっとワンランク、ツーランクレベルを上げたいと思います」

──前半の苦しい場面では皆とどのようなことを話していましたか?

「ペナルティーで下げられるということが前半の最初難しい場面だったので、陣地を2つのペナルティーで戻されてそこからトライを取られたりとか、プレーするエリアを確認しようということを話しました。敵陣に行けば自分達のラグビーがやりやすいし、そういう所でコミュニケーションをとりました。しっかり自分達から一歩動いて行こうと、僕達の方から先に足を前に出そうということを話していました。相手より良いリアクションや動きが前半の途中からできてきたと思っています」

──素晴らしいタックルが出ていましたがご自身振り返っていかがか。

「良いディフェンスもできたし、良くない反省点もたくさんあるので一概には言えませんが、システムの中で自分のプレーを出していかないといけないと思うので、その中でも多くできたことがあったと思います。また、ビデオを見て振り返ってレベルを上げて行きたいと思います」

──前半苦しんだ要因と、それをどのように修正したか教えてください。

「レフリーの木村さんの解釈の違いが前半にあったのですが、その中でよくレフリーの木村さんと話して、チーム内でどのようなペナルティーがあるか、どのように修正をすればよいかをリクエストをたくさんもらったので、それをチームの中で話すことができました。また多くのペナルティーを得られたというのは、僕達の強みであるディフェンスの面でたくさんあったと思うので、良いディフェンスをして、ジャッカルのプレイヤーも基本のディフェンスという所が良かった。そこが僕達のペナルティーを多く取れたところかなと思っています」

──前回の試合はナイターで、本日はデイゲームでしたが、今後の試合に向けてのコンディションの調整や、ホームでの試合のメリットは。

「前回のナイターも凄く良い雰囲気で素晴らしくて、会場としても素晴らしかったです。今日のデイゲームもたくさんのお客さんが入ってくれましたし、天気も良かったので試合をしていてもとても気持ちが良かったです。あまり試合時間の対策はないが、ここから遠征が2試合続くので、どう1週間の初めで疲れが取れるか、またゲームの後の48時間のリカバリーが凄く大事だと思うので、そのリカバリーを皆でやっていきたいと思います。ここからまたどの試合も落とせない試合が4試合続くので、良いコンディショニングをチーム全体でやっていきたいと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツの左から、堀江翔太選手、ベン・ガンター選手、マリカ・コロインベテ選手

埼玉パナソニックワイルドナイツ
マリカ・コロインベテ選手

「序盤20分程度苦しい場面もありました、その中でチームとしてファイトをし続けて、その中で1週間準備してきたことをやり続けることをテーマに戦いました。その結果試合の流れをこっちに味方になって来て、そして後半ベンチから飛び出して来た選手達が試合に本当に良いインパクトを与えてくれてこのような結果になったことを心から嬉しく思っています」

──毎回トライを取っていますがその嗅覚を教えてください。

「毎試合結果としてはトライを取ることができていますが、フォーカスがトライにあるわけではなく、自分の仕事・役割をやり切るということに徹底していて、それが結果としてトライにつながっているのではと思います。自分の仕事をやり切ることがチームの為になるということを信じていますし、それをやり続けること、そしてチャンスが来た時に、最終的に結果として自分の所にボールがまわってきてトライにつながっている。ただ、自分のトライというのは自分だけのトライというのではなく、チームのトライだと思っています。FWがハードワークをしてくれた結果、外にスペースがあいて、結果的に自分にボールがまわってきて日々トライが取れています」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
ベン・ガンター選手

「今日の試合っていうのは、今週準備したゲームプランが機能したゲームだったと思います。試合の中でも上手くいかない場面ももちろんあったのですが、チームとして徐々に適応してきたことが結果につながったのかと思います。そして間違いなくベンチから出てきた選手達が、ゲームに対してインパクトを与えてくれたことが勝因だと思います。フィールドの中では、リーダーが率先してチームの方向性を示してくれたのですけど、その辺は堀江選手が詳しく話してくれると思います」

──サントリーに対してブレイクダウンなど素晴らしかったですが、自分なりに意識していたことはありましたか?

「私自身でのブレイクダウン周りの仕事というのは、チームとしてやっているディフェンスのおかげで、その賜物だと思っています。自分の仕事をやり切ることの結果としてチャンスが来たり、ボールに絡める機会があれば絡みますし、チームとしてディフェンスありきのブレイクダウンワークだと思っています」

──前半折り返して3点のビハインドは余裕があったか? それともプレッシャーを感じていましたか?

「どの試合にも流れがありまして、チームとして今回良かったのは得点に関わらずナーバスにならずに落ち着いてゲーム展開を読んで、それをプレーにつなげられたのが良かったのかと思います。ゲームの中で調整をしたことで最終的にポイントで相手を上回ることができたのは、本日勝てた要因だと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
堀江翔太選手

「全部それです。言うことないです。2人があっています」

──ディフェンスリーダーとして意識していることは。

「チーム全体がディフェンスをしやすいように、自分達の一人一人の役割が解りやすいように声を出し続けるということしか意識していません」

──前半20分以降ノートライでしたがどのように感じたか。チームの状況は以前より上がっているか?

「前半アドバイスをしました。それが後半上手いこといったのかなというところと、チームは上がっていっています。始め2試合できなかった時と比べると、どんどん上がっていっていて、チーム的に毎回毎回良くなろうという話は常に話している。長いシーズンなので1試合1試合大切にしようということは常に話しています。
ディフェンスに関しては、そうなるなということで想定内だったので、その時にはこのように対処した方がいいよと、僕なりに持っていたので上手くはまったのかと思います。そのようなことがチームとして準備していたことが試合に出ました」

──ディフェンスに関して前半ベンチから指示をしていたが?

「コミュニケーションを取れということは言った。僕達のディフェンスってシンプルなので。相手からしたら何で止められているの、ですけど、僕達からしたらシンプルなことをやっているだけです。それができる・できないだけで大きく変わる。あとは企業秘密です。ディフェンスでの動き方はチームには独特なものがありますけどシンプルです」

──アップの最中に日本ではあまり賑やかではないが、賑わっての中のアップはどう感じていますか。

「スーパーラグビーを経験しているこの3人はあのような会場でアップをするのは慣れているので問題はないが、初めて経験する選手達は、聞こえにくいので、アップする時にもう少し声を大きく出してと言いました。げど、やっぱりファンの方達が楽しんでもらえるのが一番良いと思うので、うるさいと言うのはない。ナショナルゲームやトップゲームになるとあのような雰囲気でやるのは当たり前なので、本来ならコロナがなければもっと楽しんでくれればいいと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツの左から、稲垣啓太選手、山沢拓也選手、松田力也選手

埼玉パナソニックワイルドナイツ
稲垣啓太選手

「前半はやはり堅い試合になりました。相手チームも元気がありましたし、我々もそれに対して勢いをつけさせないようにゲームに入っていこうと思ったのですが、最初はトライを取られてしまいましたが、その後、後半は0点に抑えることができたので、我々のディフェンスは機能していたと思います」

──サントリーに対して意識していたことの出来栄えを教えてください。

「意識した点は大きく分けて2つ。1つ目は相手の勢いを付けさせないということ。これは先ほどもいいましたが、サンゴリアスさんは勢いを作ることを前提としているチームなので、まずセットプレーからの1フェーズ・2フェーズ・3フェーズという所で勢いを作らせないということにフォーカスしました。
2つ目はブレイクダウンでのボールの争奪戦で、サンゴリアスさんは意図的にブレイクダウンに対して7番を浮かしてプレッシャーをかけてきたので、そこに対してしっかりとテイクオーバーをして行くこと。テイクオーバーをしきれないと帰って来てまたブレイクダウンで、ボールに絡まれてしまうということは今日の試合で何回かあったので、80分間通してみるとブレイクダウンの良いシーンが目立ったと思うのですけど、それでもいくつかは課題が残ったのでそこをしっかり修正していきたいと思います」

──折り返しは少しビハインドでしたけどこのくらいならひっくり返せると思っていましたか? 危機感は?

「危機感はありません。自分達のやるべきことがはっきりしていましたし、その精度もそこまで悪くなかったと思うので、また後半の入り方がしっかりつめて行ければ最終的には自分達がスコアを重ねて勝てるという自信はありました」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
山沢拓也選手

「何度か相手のペースになってしまったが、特に前半ですが、試合全般を通して自分達のペースの方が割合として多くなった結果試合に勝つことができました。特に後半は相手に良いプレッシャーを与えることができたので、ディフェンスとして良い収穫があったと思います」

──何度かキックをしてクイックスローがありましたが意図的でしょうか? これは考え過ぎでしょうか?

「考え過ぎです。そこまでは細かく考えていませんが、キックに対して全員がコネクトしてディフェンスができていれば、相手がどんなカウンターをして来ても自信を持って止められるということがあったので、自分が蹴ったシーンでも、しっかりディフェンスラインとして良いコネクトをしながらディフェンスができたので、結果的にボールを奪うことができた。前半自分が、中々コネクトしづらい部分でキックを蹴ったりとかした部分もあったので後半のキックに関しては、チームとしてつながりながらやれた結果ボールを奪い返すことができたと思います」

──トライを取った後にベンチからディフェンスのような指示を受けていたがその内容とその後の修正は?

「それはアタックのことでアドバイスを頂きました。どういった所を狙って行くかなど、フルバックで試合に出たので、相手の弱い所にどうやってボールを持って行くかなどをアドバイスで頂きました」

──ハーフタイム直前に皆で守り切り、山沢選手もディフェンスしてしっかり止めていましたが振り返っていかがでしょうか?

「なかなか勢いを持たれると一気にトライまで取られるところではあったのですけど、チームとして皆がチームの役割をやれた結果、最後のペナルティーまで取ることができましたし、あの時間帯は凄く攻められていましたけど、パナソニックとしての強みであるディフェンスというのがしっかり表現できた部分だと思います」

──ホーンが鳴った後にペナルティーをもらってすぐにクイックスタートでプレイをスタートさせたと思いますが、あの時ご自身でどの様な姿を描いていたか。

「理想はトライまで行こうと思っていました。自分達もそうですけど相手も凄く疲れていて、流れ的に前半を終わらせるだろうという流れがあったなかで、裏に帰っている選手も居なかったし、10mバックしている選手もいなかったので、そこを狙って行ってトライまで行けたらよかったかなと思いました」

──今シーズン初のフルバックとしての出場でしたが、感想を。

「できたところと、できなかったところが結構いろいろあったので、なかなかスタートからフルバックで出ることが今までの経験でもほぼ無かったので、特に前半はあたふたした部分もあったので、その辺は課題としてありますが、それ以外は楽しみながらプレーができたと思います」

埼玉パナソニックワイルドナイツ
松田力也選手

「前半相手の流れの所で、自分達が我慢できなかったことで相手に失点をされましたけど、そこから切り替えができて、自分達がゲームにアジェストした結果、前半持って行けた。後半は終始ゲームをコントロールできていたと思いますし、自分達のやりたいラグビーができていたと思います」

──前半の途中からディフェンスが良くなったと思いますが何を修正したのでしょうか。

「チームとして誰が誰を見ているのかノミネートをしっかりしなくてはいけないとトライを取られた後から話しました。相手の勢いを出させると、僕達の自信があるディフェンスでもきつい場面だったので、もう一度ノミネートの部分からしっかりディフェンスをして、基礎の所の話をしました。ゲームのテンポの所で前半は追いついてなかった部分があったのですけど、そこを修正しようと話しました」

──キックが100%ではなかったと言っていましたが? それと相手の選手でキックをする際の笑顔は気になりますか?

「相手の選手が笑ってキックをしているのは全然気にならないですし、それぞれのルーティンがあるので、それを自分が良いキックを蹴る為に行っていることですし、特に意識はしていないです。ただ、精度に関していえば、チームがペナルティーを取ってくれて自分が狙うわけなので、そういう所ではしっかり点を重ねて勝利に貢献したいと思っているので、自分自身も良いキックの形を毎回毎回できていると思いますし、神戸戦からしっかり見直すことができたのでそこは自信を持って続けていきたいと思います」

──山沢選手と出て10番・15番としてそれはどのような感覚で声をかけたり、上手く行くことや行かないことなどがあれば教えてください。

「山沢選手が一緒にいてくれるので、セットプレーからどうやってアタックをするのかも、僕の考えもありますし、山沢選手の考えもあるので、それを話しながらできていましたし、スペースを見る所でも、僕が構えている方にディフェンスが動いたら山沢選手がキックを蹴ったりするので、凄く一緒にいて助かるし頼もしいと思います。前半僕もタッチに出そうとしたところ、相手も出すと思っていましたし、ワイルドナイツも切るのだと思っていた所、自分で持って行けるという判断をしてくれるのは山沢選手の判断の強みだと思いますし。そういう所が今までなかったので、良いアクセントが加わって来ているので、アジャストしてもっと良い形にしたいなと思いがあります。またディフェンスの所も10番と15番が後ろになることも多いので、どっちがカバーしているとかを常に喋って本当に良いコミュニケーションが試合中にできていたと思います」

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