2023.03.11第10節 RH大阪 vs WG昭島-見どころ

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪(D3)

前回対戦のリベンジへ。基準を高く持ち、80分を戦い抜く

ビジターゲームが2週続いたNTTドコモレッドハリケーンズ大阪は、今節、1カ月ぶりのホストゲームを行う。試合会場は、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場。今季初めて大阪市を離れてのホストゲームとなるが、これまでと変わらずハリーズデリでスタジアムグルメも楽しめ、公式アンバサダーであるNMB48の原かれんと貞野遥香も来場する。

4チームと3度ずつ対戦するリーグ戦も、今節で二巡目を終える。杉下暢キャプテンは、「チームとしてかみ合う部分も増えてきたので、得点力にもつながってきた」と手ごたえを感じている。

今節は、第5節で今季唯一の黒星をつけられたクリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)との対戦。「前回は、相手にズルズルと押し込まれ、その流れを断ち切ることができなかったが、今回はそのような流れを作らせない。作られてしまったとしても、断ち切る準備はできている」(杉下)。今回は、両翼に小林正旗と前節で途中出場ながらプレーヤー・オブ・ザ・マッチを獲得した山本貫太が立ち、外からのブレイクを阻む。

小林は13番のセンターが本職だが、今季はウイングで起用されている。コンタクト回数が多いセンターが本職であることは、ウイングでの守備にも生きているようだ。

「スピードも大事だが、もっと大事なのは、ポジショニングとタイミング。相手がどう攻めてくるかを予測して、自分からアクションを起こすことを意識している」と話し、守備範囲が広いウイングで、今季これまでタックル成功率100%を維持し続けている。

本人は「チームのほかの選手が頑張ってくれているおかげで、外側をあまり攻められていないし、自分がタックルに行かなければならないシーンも多くはないので」と謙遜したが、WG昭島との対戦に向けては、「相手の外側からの攻撃を完全に断ち切りたい」と意気込んでいる。

前節はショートウィークだったため、強度を高めることは難しかったが、「今週は、コンタクトレベルをもう一段上げてトレーニングを行った」と話したマット・コベイン ヘッドコーチ。「前節では大きな点差が開いたあと、少し気の緩みがあったかもしれない。基準は常に高く持たなければいけない」。

高い基準、高い意識をもって、80分のホストゲームを戦い抜きたい。

(前田カオリ)

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪の小林正旗選手。「スピードも大事だが、もっと大事なのは、ポジショニングとタイミング」


クリタウォーターガッシュ昭島(D3)

リベンジに燃える相手を返り討ちに。3年ぶりの敵地勝利へ“最高の二人”の活躍がカギ

NTTジャパンラグビーリーグワン2022-23ディビジョン3第10節、クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)はNTTドコモレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)とのビジターゲームに臨む。前回の試合から3週間空いての試合で、3年ぶりのビジターゲーム勝利を目指す。

両チームの対戦は第5節でWG昭島が逆転勝利して以来となる。注目は、前回の試合で2トライを挙げたトム・イングリッシュ(愛称:インゴ)と控えからの出場ながらキックで勝利に貢献したアンドリュー・ディーガン(愛称:ディーグス)。スーパーラグビーでも同じチームでプレーした経験もあるだけに、コンビネーションは抜群だ。今節も、WG昭島では数少ないプロ契約選手でもある二人の活躍に期待が高まる。

そのトム・イングリッシュは、今月8日に誕生日を迎えて32歳となったが「もうオジサンです」と笑う。「RH大阪はリベンジとして、この試合をターゲットにしてきているはず。特にビジターなので、RH大阪がどんどんアタックしてくると思う。マインドセットとしては、ディフェンスからチャンスを作っていきたい。特にボールキャリー、オフロードでチームにエナジーを与えたい」と意気込む。

一方のアンドリュー・ディーガンは、プレースキック成功率90%(9節終了時点)と、ここまでNTTジャパンラグビー リーグワン ディビジョン3のトップ。今季もキックの安定感は抜群だ。「けがなくプレーできているので、すごく調子がいい。毎週チームが成長しているのを実感している」と、和やかな表情でここまでの戦いを振り返る。この試合も控えからの出場となるが、「アタックにフォカーカスしてプレーしたい。ベンチにいるということは、いざピッチに入ったらどう攻めていくのかを考える時間があるということ」と前向きに捉えるあたり、プロ意識の高さを感じずにはいられない。

インゴとディーグス、二人の強みを生かして得たチャンスを、確実に得点に結び付けることができるか。ビジターゲームでの勝利をなんとしても手繰り寄せたい。

(匂坂俊之/Rugby Cafe)

クリタウォーターガッシュ昭島のトム・イングリッシュ選手(左)とアンドリュー・ディーガン選手(右)


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