2024.01.06NTTリーグワン2023-24 第4節 相模原DB vs 横浜E-見どころ

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン1(リーグ戦)第4節 カンファレンスB
2024年1月7日(日)14:10 秩父宮ラグビー場 (東京都)
三菱重工相模原ダイナボアーズ vs 横浜キヤノンイーグルス

三菱重工相模原ダイナボアーズ(D1 カンファレンスB)

“総緑戦”の神奈川ダービー。相模原DBは先輩としての威厳を示すことができるか

三菱重工相模原ダイナボアーズのマット・トゥームア選手は開幕直前に第一子を授かり「父親になってすごく幸せですし、人生で何が大切なのかを分かった気がします」

“神奈川ダービー”第1戦、三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)と横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)の神奈川県をホストエリアとする両チームが秩父宮ラグビー場で相まみえる。

3節を終えて2勝1敗の相模原DBは、前節から先発メンバーを4人変更。ハーフ団は、ともに初先発のマット・トゥームアとジャック・ストラトンが組む。

昨季の交流戦では、ホストチームの相模原DBが前半でリードするも、後半、風上で優位に立った横浜Eに逆転負けを喫している。この試合でスタンドオフを務めたマット・トゥームアは「リードすることに慣れていないと、そこで崩れてしまうことがあります。勝ち切るために自分たちのチームを信じるメンタリティーが重要だと学んだことが大きかったです」と振り返る。

開幕直前に第一子を授かったマット・トゥームアは笑顔でこうも口にした。

「娘が1カ月も早産で大慌てでしたが、父親になってすごく幸せですし、人生で何が大切なのかを分かった気がします。私は、子どものころからなりたかったラグビー選手になることができました。ラグビーが本当に好きだということをプレーで見せていきたいです。みんなの前でプレーできることが幸せです。勝てるように頑張ります」

横浜E戦は、3試合消化後のオフを経て「チームとして100%集中した状態で臨むタフな戦いになる」(マット・トゥームア)。長い時間一緒に練習してきたというジャック・ストラトン、昨季もいいコンビネーションを見せていたヘンリー ブラッキン、カーティス・ロナとともに豊富な攻撃のバリエーションを見せてくれるだろう。

3試合連続トライを挙げている好調のカーティス・ロナは来日2年目。家族との生活やチームメートとの交流など、公私ともに充実しているという。

「心身ともにいい状態でシーズンに入れました。チームもいいスタートを切り、調整しながら、さらにいい方向に向かっていると思います。神奈川ダービーに来てくれるファンのためにも、いいパフォーマンスを見せます」と意気込んでいる。

また、昨季加入したもののプレシーズンの大けがで療養していた知念雄がついに登場。順天堂大学時代にはハンマー投げ学生王者に輝き、そこからラグビー選手へ転向。すぐに頭角を現した日本代表6キャップのプロップがさらなる活力をチームに与えるはずだ。

50年以上、神奈川県に根を張ってきた相模原DBが先輩としての威厳を示せるか。ファミリーも加わる“総緑戦”だ。

(宮本隆介)

横浜キヤノンイーグルス(D1 カンファレンスE)

自らに課したタスクは多くとも。南アフリカの英雄たちの助言を胸に成長を

横浜キヤノンイーグルスのレキマ・ナサミラ選手。「2024年の初戦に出られる機会があることはとてもうれしいし、記念すべき試合になる」

開幕から3節を消化し、2勝1敗と勝ち越している横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)は、三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)とのビジターゲームを戦う。会場は東のラグビーの“聖地”秩父宮ラグビー場。キックオフは1月7日(日)14時10分だ。

年明けの1月2日から相模原DB戦に向けた準備期間がスタートしている横浜Eは、試合2日前を迎える中でもチームの雰囲気は上々だ。アタック陣とディフェンス陣に分かれたパート別練習のあと、ハドルを組んだチームは「スリー、ツー、ワン、イーグルス!」の掛け声とともに全体練習がスタート。沢木敬介監督が陣頭指揮を執る中、横浜Eの選手たちは時間帯を想定したトレーニングなどに取り組んだ。「2024年の初戦に出られる機会があることはとてもうれしいし、記念すべき試合になる」とはレキマ・ナサミラ。前節の花園近鉄ライナーズ戦の途中出場でリーグワンデビューを飾ったフィジー人プレーヤーはそう言って目を輝かせた。

東海大学から加入したレキマ・ナサミラは、先のラグビーワールドカップ2023フランス大会で連覇を果たした南アフリカ代表のジェシー・クリエルやファフ・デクラークのチーム合流を楽しみにしていた。世界を二度も制した名選手たちとの日々。レキマ・ナサミラは南アフリカの英雄たちと同じチームで切磋琢磨できることにありがたみを感じているという。

「二人の知識を駆使してアドバイスをしてくれるので、自分の成長につながっている。例えば、ラインアウトから自分がボールキャリーをする立場になったとき、ジェシー(・クリエル)選手は『思い切って突っ走っていけ』と勇気をくれます。ラグビーワールドカップで連覇を経験しているのに、二人は自分のことを特別だとは思っていませんし、チームメートを平等に扱ってくれるのはとてもありがたいです」

世界的名プレーヤーからのアドバイスを胸に臨む初のリーグワンでのシーズン。相模原DB戦に向けた決意を問われたレキマ・ナサミラはこう言った。

「ハードにプレーをして、トライも取ってファンを喜ばせたいし、タックルやスクラム、モールでも貢献したいと思っています」

自らに課したタスクは多岐にわたる。それでもレキマ・ナサミラは「確かに多いけど、それが自分の仕事」と胸を張った。

(郡司聡)


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