NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン3 第7節
2024年2月24日(土)13:00 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場 (東京都)
清水建設江東ブルーシャークス vs クリタウォーターガッシュ昭島
清水建設江東ブルーシャークス(D3)
セットピース改善の江東BS。その要を欠く今節、
どのようにチャンスを生み出していくのか
改修工事前の“夢の島最終戦”として行われた第4節では、リーグ戦では2シーズンぶりに(※2022年3月5日以来) ファンも待ちわびたホストスタジアムでの念願の勝利を飾った。試合間は約1か月空いたが、この勝利を弾みにしたい清水建設江東ブルーシャークスの今節は、駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場でクリタウォーターガッシュ昭島との一戦に挑む。
前節は、ラインアウトからのモールで3トライを獲得した。開幕当初の課題であったセットピースは試合ごとに改善。今節もそのセットピースに注目したい。
ラインアウトの要は、元バスケットボール選手で、ニュージーランド代表入りも有望視されていた長身2mのトム・ロウ。ずば抜けた高さとサインプレーの判断力でチームに貢献する。個人のスタッツとしては、ここまで4試合でのタックル成功率は95%。ハードワークも光るプレーヤーだ。
トム・ロウに、セットピースが試合ごとに良くなっている要因を聞くと、「ラインアウトは試合の中で重要な要素なので、チームで分析に力を入れていて、時間を掛けて取り組んでいます。その結果が出てきていると感じています」と教えてくれた。練習では夜遅くまで残り、選手間で確認する姿があった。
今節もチームとして磨き上げてきたセットピースに注目が集まる。ただ、ラインアウトの要トム・ロウはメンバーから外れた。どのような戦術でセットピースからチャンスを生み出すか。
ホストスタジアムである江東区夢の島競技場は現在改修工事が行われており、会場は駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場でのホストゲームとなる。2月の寒さが予想される今節だが、マッチデースポンサー「株式会社321」より来場者先着1,000名に「321×ブルーシャークス コラボホッカイロ」をプレゼントする企画で、温かくファンを迎える予定だ。
再びファンに歓喜を届けられるか。2022年3月以来の連勝を懸けて駒沢決戦に挑む。
(山村耀)
クリタウォーターガッシュ昭島(D3)
リベンジに燃えるロック一筋の男
4番へのこだわりで勝利に導く
クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)は2月24日、駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で清水建設江東ブルーシャークス(以下、江東BS)とのビジターゲームに臨む。前回の対戦ではラインアウトからのモールで江東BSに3トライを献上し、20対38で敗れているだけに、相手ボールのラインアウトから、どれだけディフェンスで粘れるかが勝敗を分けそうだ。
そのラインアウトを含めた「セットピース」で中心的な役割を担うのが、「ロック」と呼ばれるポジション。今月21日に26歳の誕生日を迎えたばかりの中村匡汰も、中学生のころからロック一筋のラグビー人生だ。中村匡汰は言う。「ロックは派手なプレーはないけれど、セットピースが魅力です」。ラインアウトはもちろん、スクラムでも活躍するロックだが、中村匡汰のこだわりは「4番(左ロック)の動き」だという。
「5番(右ロック)は3番(右プロップ=タイトヘッド)を押せばいいのですが、4番は2番(フッカー)と1番(左プロップ=ルースヘッド)をバランスよく押す必要があって、けっこう難しい。逆に、難しいからこそうまく押せたときはうれしいんですよ」
中村匡汰の強みはスクラム、ラインアウトだけではない。80分間走り続けられるスタミナ、そしてプレーに「無駄がないこと」も挙げられるだろう。「後半のチャンスのときに、以前より走れるようになったと思います。学生のときは、がむしゃらにプレーしているだけでしたが、効率よくプレーすることを覚えました」。入部4年目、自身の成長にたしかな手ごたえを感じている。
前回の江東BSとの対戦を振り返って、「ディビジョン3のチームの中で一番フィジカルも強くて、重たかったです。個人的には(対面となるロックの)トム・ロウにやられてしまいました。今回は絶対に勝たないといけない」。同一チームに連敗することだけは避けたい試合を前にして、リベンジに燃える中村匡汰がWG昭島を今季初のビジターゲーム勝利へと導いてくれるはずだ。(※江東BSトム・ロウ選手は2月24日の試合登録メンバー外となりました)
(匂坂俊之/Rugby Cafe)