NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第8節(交流戦)
2025年2月15日(土)14:30 岐阜メモリアルセンター 長良川競技場 (岐阜県)
トヨタヴェルブリッツ vs 静岡ブルーレヴズ
静岡ブルーレヴズ(D1 カンファレンスA)

ここまで5勝2敗(勝ち点21)で4位と好調な静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)。その中でチームの躍進や安定に大きく貢献している198cmのロックがいる。静岡BRに来て5季目、今季からカテゴリAになったマリー・ダグラスだ。
今季のダグラスは、ここまで7試合すべてに先発出場し、途中交代したのは第6節の東京サントリーサンゴリアス戦だけ。ほかの試合ではフル出場を重ねている。昨年10月に35歳になったが、これだけ出場時間が長くなったシーズンは彼にとって初めてのことだ。それでも試合終盤にパフォーマンスが落ちることはなく、ラインアウトの成功数はリーグ3位タイ。第4節横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)戦では長いストライドを生かし、縦に抜け出してトライも取っている。
本人も「今季はラインブレイクできる選手がたくさんいるので、ブレイクしたあとにしっかりサポートに走っていくことを意識していますし、そこは自分の中で良くなっている部分だと思います」と語るが、横浜E戦のトライはまさにその形からだった。前節リコーブラックラムズ東京戦でも、素早いサポートから抜け出してマロ・ツイタマのトライにつなげる走りを見せた。藤井雄一郎監督は「もともとタフな選手で、80分間一貫して良いプレーを続けられる。相手のディフェンスを読むのも得意ですし、技術的なことはすごくリーダーシップを取ってやってくれるし、彼自身も成長を続けていると思います」と、目に見えない部分の貢献にも言及する。
弁護士資格を持っていることで話題になることもあるが、そのクレバーさはラグビーでも存分に生かされている。経歴もかなり異色だ。スコットランドの大学を卒業した際にはプロチームに入ることができず、オーストラリアに渡って法律関係の仕事に就いた。その仕事と並行して地元のアマチュアチームでプレーし、「仕事とラグビーの両立は本当に大変でした」という生活を4年間続けた。
そうした努力の末にトライアウトのチャンスを得てプロ入りし、ニュージーランド、スコットランド、オーストラリアでプレーして、2020年にヤマハ発動機ジュビロ(当時)に加入。すでに20代後半を迎えていたが、「日本に来てからもすごく成長した。特に昨季と今季の伸び方はすごい」とチーム関係者は証言する。
35歳になってもフィジカル面、技術面の進化は止まらず、頭脳の面でもチームを支えている。トヨタヴェルブリッツを倒すためにも、このまま上位に食らいついていくためにも、“マザー”(ダグラスの愛称)の存在は非常に大きな推進力となり続けるだろう。
(前島芳雄)