NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン2 第10節
2025年4月5日(土) 12:00 ウェーブスタジアム刈谷 (愛知県)
豊田自動織機シャトルズ愛知 vs 九州電力キューデンヴォルテクス
九州電力キューデンヴォルテクス(D2)

前節、レッドハリケーンズ大阪に勝利し、連敗を3で止めた九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)。今季2度目の連勝を目指して、今節は首位を走る豊田自動織機シャトルズ愛知とのビジターゲームに臨む。
「知っている顔ばかりだし、試合をするというよりは練習のアタック、ディフェンスをするような感じになるんじゃないかなと自分では思っています(笑)」
そう笑顔で話すのは村川浩喜だ。筑波大学を卒業後、2015年に豊田自動織機シャトルズ(当時)に加入し、昨季までプレーしていた村川にとって今節は初めての古巣戦となる。古巣への思いを聞いた際、冗談めいて前述のように話したことからも分かるように気負いは見られない。
「楽しみな気持ちはあります。思い入れが強くなる試合になるのかなと思っていたけど、いまのところ、そこまで気持ちの昂りはないです」
試合が近づくにつれ、思いは芽生えていくのかもしれない。ただ、長いキャリアを誇る村川にとっても初めての経験となるだけに実感が湧かないのだろう。
「ある意味、自分にとってホストゲームなのかなと思っています」とさらに笑顔を重ねていくのも、そういった思いがあるからかもしれない。
試合では、ともにスクラムを組んできた仲間たちと今度は肩をぶつけ合うことになる。
「スクラムのときに『ああしよう、こうしよう』と意見を言い合ってきた選手たちが今回はライバルになる。こうやってくるだろうなという相手の特長も分かりつつ、こっちがどうやって上回っていくのか。スクラムでどういった結末を呼び込めるのかはすごく楽しみ」
今季から九州KVに加入し、生まれ育った福岡の地でプレーできる喜びを村川は日々、感じている。
「家族、親族が試合を観に来やすい環境になったことがすごくうれしい。チームにも高校から知っている顔もいるし、大学の同期もいます。心機一転じゃないですけど、昔の自分の感覚に戻れるのが新鮮だし、楽しい。このチームは小さいころから知っていて、憧れもありましたし、そのチームでプレーさせてもらうことには感謝しかない」
故郷に戻ってきて、感じられる原点。それも愛知での日々があったからこそ。村川は誰よりも感謝の思いをもってこの一戦に臨む。
(杉山文宣)