2025.05.01[埼玉WK]日本代表の9番から学び、模索した日々。出場機会の増加は「成長につながっている」

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第17節(リーグ戦)カンファレンスB
2025年5月3日(土)14:30 秩父宮ラグビー場 (東京都)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs 埼玉パナソニックワイルドナイツ

埼玉パナソニックワイルドナイツ(D1 カンファレンスB)

加入10年目の節目を迎えている埼玉パナソニックワイルドナイツのスクラムハーフ、高城佑太選手。「同じポジションに代表クラスの選手がいるチームだったので、学ぶ日々だった」

加入10年目を迎える埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)の高城佑太が、今季12試合に出場しチームタスクを黙々と遂行している。第15節の三重ホンダヒート戦では初先発して後半29分までプレー、チームを勝利に導いている。

リーグワンでは16キャップを記録。そのうち12キャップが今季刻んだもので、激闘が続くシーズンにおいて貴重な役割を果たしている。「出場機会が増えたことで、自分の成長につながっている」と手ごたえもつかんでいる様子だ。

“花の2016年入団”。同期には、キャプテンの坂手淳史、平野翔平、長谷川峻太、福岡堅樹、ベン・ガンターら名だたる仲間が並ぶ。高城は身長162センチのスクラムハーフ。スピードあふれるプレーと広い視野から繰り出されるパスが武器だ。盛岡工業高校、関東学院大学で活躍し、埼玉WKに加入したが、田中史朗、内田啓介ら日本代表スクラムハーフが存在した影響もあり我慢の時間が続いた。

「同じポジションに代表クラスの選手がいるチームだったので、学ぶ日々だった。その中で自分に合ったプレースタイルを模索して、ロビー・ディーンズ監督とコミュニケーションを取りながら、どのようにチームに貢献できるかを考えてきた」

同期の坂手は「佑太にとって、日本を代表する9番がいる中での挑戦だった。僕らはこの4月で社会人10年目になったが、どんな状況でも努力を重ねている姿を見てきた。今季はここまで積み上げてきたものを発揮してくれている。僕自身も彼とプレーするのが楽しみ」と信頼を寄せる。

戦いの舞台に身を置く高城にとっての癒しは、家族、そして愛猫と過ごす時間だ。3年前に保護猫2匹を引き取り、家族と一緒に暮らしているという。種類はどちらも、スコティッシュフォールドとマンチカンのミックスという。「家では、猫がキャプテンです(笑)。いつも癒してもらっている」と笑顔を見せる。

白熱のディビジョン1は残り2試合。今節のビジターゲームは、2位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイとの上位対決だ。「どんな状況でも、チームに貢献することだけにフォーカスして役割を果たしていく。最終的な目標はプレーオフトーナメント優勝だが、先を見るのではなく一戦一戦に集中して、全員でタスキをつないでいきたい」。高城は今節も「21」でメンバー入り、野武士軍団の一員として、静かに出番を待つ。

(伊藤寿学)


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