NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第7節
2026年2月21日(土)13:00 足利ガスグラウンド(足利市総合運動場陸上競技場) (栃木県)
狭山セコムラガッツ vs ルリーロ福岡
ルリーロ福岡(D3)
リザーブから出場予定、ルリーロ福岡のルーキー荒井翼選手昨季から着実に歩みを進めるルリーロ福岡(以下、LR福岡)。今季はここまで2勝1分2敗で3位と上位を射程圏内に捉えている。白星先行を懸ける狭山セコムラガッツ(以下、狭山RG)戦で、大卒1年目の荒井翼が初のメンバー入りを果たした。目標とした舞台に立つうれしさをかみ締め、「大好きなタックルでチームのピンチを救いたい」と気概にあふれている。
荒井はラグビーが好きでたまらない。中学時代は野球部で白球を追っていたが、高校入学時に担任でもあったラグビー部監督から誘われた。「お前は絶対にラグビー部に入ったほうがいい」。その一言が人生を変えた。体格や負けん気の強さを見抜かれていたのだろう。背中を押される形でグラウンドに立った初日、楕円球の不規則な弾みと激しい接触に戸惑いながらも、真正面からぶつかり合う感覚に心が震えた。初めて体を当てた瞬間の衝撃と高揚感は、いまも鮮明である。倒されてもすぐに立ち上がる。痛みよりも「もう一度ぶつかりたい」という思いが勝った。怖さより楽しさが上回ったあの日から、荒井の楕円球を追う日々が始まったのである。
恩師の勧めもあって、大学でもラグビーを続けた。ナンバーエイトからプロップへ転向。「出場できるならどのポジションでもやりたい」と前向きに受け止め、スクラムとタックルを磨いた。華やかさよりも土台を支える役割を選び、接点で戦う覚悟を身に付けた。大学卒業後は縁あって、LR福岡に加入。「ただ単にラグビーが好きなだけではダメなんだ」という壁にぶつかりながらも、トレーニングマッチでの粘り強いプレーが評価され、ついに公式戦のジャージーに袖をとおす。「一人ひとりを見てくれている。誰にでもチャンスがあるチーム」。努力は裏切らないことを肌で感じた。
日中は老舗養蜂場で営業を担当する。仕事と競技の両立は容易ではないが、職場の理解に支えられている。弁当の差し入れを受け取るたび、人に応援されている実感が湧く。ラグビーはグラウンドだけのものではない。支え合いの中で続いている。
「ラグビーで人生が変わった」。働きながら挑戦を続ける姿そのものが、一つの選択肢になるはずだ。ニックネームは「エンゼル」。だが、ピッチに立てば天使ではない。狭山RGの強靭なフォワード陣に真っ向からぶつかり、魂のタックルで流れを引き寄せる覚悟だ。
(坂本陽子)



























