2026.03.29NTTリーグワン2025-26 D1 第13節レポート(S東京ベイ 51-7 BL東京)

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第13節(交流戦)
2026年3月28日(土)12:10 スピアーズえどりくフィールド(江戸川区陸上競技場) (東京都)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ 51-7 東芝ブレイブルーパス東京

描いていた勝利への設計図。頂点までの道筋は、もう見えている

クボタスピアーズ船橋・東京ベイのマキシ ファウルア キャプテン

「すごくいい準備ができていて、毎週チームとして成長しているので、あとはそれを出すだけだと思っています。リベンジという気持ちもありますが、それ以上に楽しみな気持ちが強いです」

試合の2日前、取材に応じたマキシ ファウルアはこのように語った。その行間からは、自信にも似た確かな手ごたえがにじんでいた。そしてそれは、フィールドに寸分の狂いもなく描き出された。

スコアは51対7。これまで直接対決5連敗を喫していた東芝ブレイブルーパス東京に、ホストスタジアムのえどりく(スピアーズえどりくフィールド)で完勝。対同チーム最多となるその得点が、この日のクボタスピアーズ船橋・東京ベイの積み上げの結晶を雄弁に物語っていた。キープレーヤーの一人、ショーン・スティーブンソンが証言する。

「今日の試合で、私たちのマインドセットは明らかに前回よりもずっと良かったです。今週の準備も非常にうまくいきました。月曜日から金曜日まで取り組んできたことが、まさに今日の試合のブループリント(設計図)になったと思います」

おそらくその設計図の解像度は高く、そこには過去の敗戦の経験が下敷きとしてある。昨季のプレーオフトーナメント決勝では、前半から相手のテンポに呑み込まれた。本来、自分たちの間合いで仕掛けるはずだったディフェンスは、“対応する側”へと回っていた。

だが、同じ轍は踏まなかった。試合後の末永健雄の言葉を借りれば、それは「こっちから仕掛けていく」ことだった。1対1ではなく2対1で止め、球出しを遅らせることで、相手にモメンタムを生ませない。その積み重ねが、流れそのものを支配した。

クボタスピアーズ船橋・東京ベイのショーン・スティーブンソン選手(左)と、末永健雄選手

さらに、今季第6節で喫したラスト30秒での逆転負け。その教訓は、描いた設計図を80分間崩さないという形で、この日に表れた。前回の借りを返すかのように、残り2分を切った終盤、さらに得点差を広げる容赦のない2トライ。最後まで非情さを貫いた。その起点を作ったスティーブンソンが振り返る。

「それが今日の私たちのDNAでした。80分間ずっと『容赦なく戦う』というマインドセットを持っていました。毎週このような戦いができれば、どのチームも私たちに勝つのは非常に難しくなるでしょう」

偶然ではない。“こうなるはずだった試合”がそのまま現実になった──そう言えるのかもしれない。スティーブンソンが言葉を続けた。

「シーズン序盤から積み上げてきたものの自信があります。フォワードとバックスもしっかり噛み合っています。先ほども言ったように、自分たちがどうプレーしたいかというDNAを全員が理解しています。それを80分間継続できれば、それが私たちの設計図になります。シーズン序盤からやってきたことを最後まで貫きとおすことが、これからの終盤戦で本当に重要になってきます」

この勝利でプレーオフトーナメントへの進出が決定。設計図は、頂点までの道のりをすでに示している。

(藤本かずまさ)

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

クボタスピアーズ船橋・東京ベイのフラン・ルディケ ヘッドコーチ(右)、マキシ ファウルア キャプテン

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
フラン・ルディケ ヘッドコーチ

「私たちにとって、間違いなく素晴らしい結果となりました。今季をとおして、この試合に向けて着実に積み上げてきました。しかし、何よりもまずオレンジアーミー(ファン)のみなさんにお礼を言いたいです。ホストスタジアムでプレーするのはいつも最高です。素晴らしい雰囲気で、それが選手たちの力になったのは間違いありません。良いパフォーマンスを見せることができ、みなさんに喜びと、素晴らしいラグビーのシーンをたくさん届けられたことに感謝しています。

一番うれしかったのは、80分間とおしてのパフォーマンスです。最初の1分から最後の1分まで、東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)さんを相手にするにはこういうパフォーマンスが必要だと事前に分かっていました。相手にスキを一切与えない点において、本当に満足しています」

──前回の対戦では惜しくも逆転負けを喫しましたが、今日これだけスコアが離れました。どういうところが良かったのでしょうか。

「私たちにエネルギーを与えてくれる多くの要素がうまく機能したと思います。スクラムでペナルティを誘い、ディフェンスでターンオーバーを生み出しました。また、仕事量も非常に良かったです。ターンオーバーを奪うたびに、それを有利な陣地取りや得点へのプレッシャーにつなげることができました。それを80分間ずっとやり続けました。まさに今週話し合っていたことであり、(マキシ ファウルア)キャプテンも言っていたように、練習やトレーニングでの大きな焦点でした」

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
マキシ ファウルア キャプテン

「こういう素晴らしいスタジアムで、いつもえどりく(スピアーズえどりくフィールド)で試合ができることにすごく感謝しています。たくさんのオレンジアーミーのみなさんの声援があるからこそ、自分たちの力にもなりますし、そういったところに本当に感謝しています。

試合を振り返ると、(フラン・)ルディケ ヘッドコーチも言ったように、今週はBL東京戦の準備がチームとしてすごく良かったです。前回よりさらに良くするためには、本当に一日一日の準備が大事でした。自分たちのプロセスや、自分たちのシステムをしっかり信じて練習でしっかり取り組んで、最後は結果につながったというところは、本当に良かったと思います」

──これでプレーオフトーナメント進出が決まりました。ここから残り5試合、どのようなマインドで臨んでいきますか。

「進出が決まったことはうれしいです。チームとしてすごくハードワークしてきたものが、一つの結果として出たのかなと思います。(これからも)目の前のこと、1試合1試合をチームとしてしっかり大事にして、先を見ずに目の前のことに集中して準備して、毎週ベストなパフォーマンスを出して、最後はプレーオフトーナメントでいい結果を残せるようにしていきたいと思います」

東芝ブレイブルーパス東京

東芝ブレイブルーパス東京のトッド・ブラックアダー ヘッドコーチ(右)、リーチ マイケル キャプテン

東芝ブレイブルーパス東京
トッド・ブラックアダー ヘッドコーチ

「前半は本当に素晴らしいアームレスリングのような攻防だったと思います。クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下、S東京ベイ)さんのセットピースの強さが際立っていました。序盤、われわれにもチャンスがありましたが、必要な精度を欠いてしまいました。対してS東京ベイはチャンスを確実にモノにしました。

それでもハーフタイムの時点では、まだ勝負は分からないと感じていました。スペースはありましたし、後半に向けてラックのスピードを上げることにフォーカスしました。しかし後半は陣地取りの戦いとなり、われわれは30分近く自陣に釘付けにされてしまいました。S東京ベイはそのスキを逃さず、われわれは追いかける展開になりました。追いかける状況下でミスが重なり、その小さな不正確さを突かれ、今日の結果を招きました。S東京ベイは本当に素晴らしいプレーをしていました」

──シャノン・フリゼル選手が久しぶりに出場しました。フリゼル選手のプレー、評価、またこれからに向けての期待などを聞かせてください。

「シャノン(・フリゼル)が戻ってきてくれたのは素晴らしいことです。彼の試合におけるフィジカルなインパクトは、確かに違いを生み出していました。ただ、試合中に手を痛めた可能性があり、今後の状況についてはまだ何とも言えません」

東芝ブレイブルーパス東京
リーチ マイケル キャプテン

「こういうときこそ言い訳を探すのが当然ですし、一番簡単です。ただ、試合内容については僕らのやりたいことができず、僕らが本当にやらないといけないラグビーをS東京ベイがやりました。ブレイクダウンもしかり、コリジョンもしかり、セットピースもしかりです。そのあたりで圧倒されました。そこで負けると自分たちのラグビーはできません。

選手一人ひとりのエフォート(努力)はもちろんありましたが、スコアがどんどん離れれば離れるほど、焦ったり、まとまってプレーしたりすることができず、80分間、BL東京らしいラグビーができなかったなと感じています。今後、こういう負けのパターンをどう立て直すか、経験としてはもっとも大事かなと思います。こういうときでもどうすべきか、あらためてリーダー陣、キャプテンを含めて、この経験を次のステージに生かすしかないと思っています」

──コリジョン、ブレイクダウンの部分でBL東京の持ち味がなぜ出せなかったのか、その要因をどう分析されていますか。

「練習どうのこうのというよりも、試合当日のメンタリティー、そこしかないと思います。さっき言ったように、負けてしまうと言い訳を探すのがすごく簡単です。ただフィジカル的にもメンタル的にも圧倒されたような気がします」

試合詳細

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