NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第14節
2026年5月2日(土)12:00 厚木市荻野運動公園競技場 (神奈川県)
クリタウォーターガッシュ昭島 vs マツダスカイアクティブズ広島
マツダスカイアクティブズ広島(D3)
今季、ジェイコブ・アベルは最高のスタートを切った。開幕戦の狭山セコムラガッツ戦では後半に勝利を大きく手繰り寄せるトライを決め、第2節のクリタウォーターガッシュ昭島戦は前半に2トライを決めた。
相手はラインブレイクするアベルを止められず、タックルするアベルを越えられていなかった。しかし、後半に悲劇が起こる。足を負傷してプレーが続行できなくなってしまった。
「とても落ち込みました。自分のプレーも良かったし、チームも良かったので、本当に落ち込みました」
それでも、アベルはチームのために自分にできることを探し、とても大事なことを見つけた。
「試合に出られなくても何か貢献したい気持ちがあって試合会場でのイベントを手伝ったりしました。そこでは、グラウンドでプレーしているときには見えなかったチームの裏側を見ることができて、本当に良い経験になりました。
試合会場にはたくさんのお店が出ていて本当に賑やかで、みんなが楽しんでいる。私がこのチームに来たころと比べても、いまはクラブ全体がすごくいい雰囲気を作ろうと努力していると感じたし、ポジティブなエネルギーをもらえました」
アベルがマツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)に加入したのは2023年の2月。2022シーズンはディビジョン2の最下位に終わり、ディビジョン3に降格。2022-23シーズンは昇格を目指すも苦しい戦いが続いていたころだ。だから、当時と現在の違いをアベルは身をもって感じている。
「いろいろな角度から見ても、このクラブは大きく変わったと思います。トレーニング施設が整ったことも素晴らしいけど、特に変わったと思うのは選手たちのマインドセットです。来たばかりのころは“ルーザー”(敗者)のマインドセットだったけど、いまはもう勝つことに慣れて“ウィナー”(勝者)のマインドセットに変わっています」
このチームのメンタリティーが変化していく過程で、アベルが与えてきた影響は大きい。
「私が何かを変えたとは思いません。私のマインドセットは来たときからずっと変わっていません。いつも楽しむことと自分のベストを尽くすこと。それだけを心掛けてきたし、みんなもそうなればいいと思っていましたが、本当に徐々にそうなっていったからいまはプレーしていてすごく楽しい」
いつも明るく、いつも全力なアベルはシーズンの最終局面でも自然体だ。
「プレッシャーの掛かる試合になってくるので、そのプレッシャーをどう扱っていけるかが結果にも関わってきますが、考え過ぎてしまうと体が動かなくなってしまう。だから、自分の役割だけにしっかりと集中していればいいし、ラグビーをプレーすることは本当に楽しいこと。試合が始まれば楽しむだけです」
アベルが体現するマインドセットは、勝利を積み重ねるSA広島の大きな原動力になっている。
(寺田弘幸)



























