2026.05.11NTTリーグワン2025-26 D1 第18節レポート(東京SG 39-22 BR東京)

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第18節(リーグ戦)カンファレンスB
2026年5月10日(日)14:30 秩父宮ラグビー場 (東京都)
東京サントリーサンゴリアス 39-22 リコーブラックラムズ東京

突然の引退発表にも見えた“らしさ”。垣永真之介の最後の願い

サンゴリアス名物、垣永シャウト!

スクラムで押し勝ったとき、スティールが決まったとき、東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)のプロップ・垣永真之介が雄叫びを上げる姿は、これまで何度もチームを盛り上げてきた。

東京サントリーサンゴリアスの垣永真之介選手

5月10日のリーグワン第18節、この日は試合後に“垣永シャウト”が待っていた。今季限りでの引退を表明している流大と中村亮土の引退スピーチが行われた直後、当初は予定のなかった垣永が突然マイクを握ると、今季限りでの引退をサプライズ発表したのだ。

垣永のサプライズはまだ終わらない。挨拶もそこそこに、かつて山口百恵さんがラストコンサート最終曲で歌った『さよならの向こう側』を秩父宮ラグビー場の大観衆の前で熱唱してみせた。ある意味、これも “垣永シャウト”だ。山口百恵さんは歌唱後、マイクを床に置く伝説のラストシーンで締めくくったが、垣永はマイクとともにラグビーボールも置いて引退を表現した。

この引退パフォーマンスが象徴するように、グラウンドだけでなく、言動やパフォーマンスでもずっとファンを楽しませてきたエンターテイナー垣永。その根底にあるのは、誰よりも深い『チーム愛』だ。今季から東京SGに加わったプロップの竹内柊平は、垣永からの「一緒にやろうぜ」という誘いがあったことも、移籍につながった一因だと以前明かしてくれたことがある。

垣永からすれば、同じポジションのライバルにあたる竹内が加われば、出場機会が減ることを意味する。それでも竹内にラブコールを伝えた理由について、以前こう答えてくれた。

「彼は非常にストイックで、ラグビーが好きで、みんなに愛される男。東京SGにふさわしい選手だとずっと思っていました。東京SGに来てくれて本当にうれしいですし、彼の存在によって、チーム全体のパフォーマンスも上がりました。ポジションを争うライバルかどうかは関係なく、いいことだらけですよ」

すべては、チームが強くなるために。その思いがあるからこそ、引退スピーチでは最後にこう叫んでみせた。

「もう一度、ラグビー選手としてやり直さなくていいと思えるくらい、たくさんの人に愛され、たくさんの人を愛して、どんな景色よりも美しい最高のラグビー人生を見せてもらいました。もう何の後悔もありませんが、一つだけかなうとしたら、もう一度だけ優勝したいです」

引退イヤーを優勝で締めくくる……その最高の景色が実現したとき、垣永は何を叫んでくれるのか。東京SGにとって、負けられない理由がまた一つ増えた。

(オグマナオト)

試合後、サプライズで引退を表明した

東京サントリーサンゴリアス

東京サントリーサンゴリアスの小野晃征ヘッドコーチ(右)、流大バイスキャプテン

東京サントリーサンゴリアス
小野晃征ヘッドコーチ

「この第18節、順位に関係なく自分たちの強みを出してしっかり勝つことを意識し、この1週間準備してきました。キャプテンを中心に、選手、リーダーグループを含めてすごくいい準備ができました。ただ、相手にスキを見せてしまった時間帯もありましたので、次に戦うプレーオフトーナメント準々決勝では、絶対にそこのスイッチを切らず勝利できるように、しっかり準備したいと思います」

──前節も今日の試合も、小林賢太選手、堀越康介選手、竹内柊平選手といった、これまで先発に並ぶことの多かったフロントローの3人がリザーブからの出場でした。その狙いを教えてください。

「フロントローに求めるのは、まずはセットピースの部分です。前半はスクラムでちょっと苦しい時間帯もありましたが、全体的なパフォーマンスは良かったかなと評価しています。それは、後半に出たフロントローの選手も同様です。その上で、セットピースも含めてスピードを上げられる3人ですので、残り30分もいいテンポを出せたと思っています」

東京サントリーサンゴリアス
流大バイスキャプテン

「(小野晃征)ヘッドコーチからの話にあったように、スキを見せた時間帯があったことは事実ですし、これからプレーオフトーナメントを戦っていく上では、スキを見せたらそこが負けに直結してしまうので、いまの段階ではすごく反省しています。ただ、今日に関しては本当に勝つことにこだわりました。プレーオフトーナメント初戦での対戦が決まっていることは度外視して、サンゴリアスのジャージーを着る以上、勝たなければいけないとチームには伝えて今日の試合に臨んだので、その点に関しては満足しています」

──現役最後のプレーオフトーナメントに向けて、どんなプレーをファンに見せたいか教えてください。

「チームを勝たせる。それが僕の役割だと思っています。あとは僕自身のプレーどうこうよりも、1週間の準備の中で周りのメンバーの準備を手助けして、実際に試合が始まれば、小さいコミュニケーションや目に見えないところで働くことが僕のプレースタイルです。周りの選手のパフォーマンスを5%ずつでも上げられるような声掛けやコミュニケーション、そして自分自身のプレーを遂行すること。結局は、チームを勝たせる部分を見てほしいです。その中でも、強いていえば負けず嫌いなところを見せたいです。どんな状況でも勝ちに行く姿勢は、これまで11シーズン続けてきたことです。その姿は最後まで見てほしいなと思います」

リコーブラックラムズ東京

リコーブラックラムズ東京のタンバイ・マットソン ヘッドコーチ(左)、TJ・ペレナラ キャプテン

リコーブラックラムズ東京
タンバイ・マットソン ヘッドコーチ

「今季最後のリーグ戦、なんとか勝ちたいと思っていましたので、すごく残念な結果になってしまいました。ただ、また13日後に(プレーオフトーナメント準々決勝で)プレーするチャンスがあります。今日はさまざまなエリアで相手が一枚上手でしたが、スポーツにおける13日は長いので、また対戦できることを楽しみにしています。また、(今季での引退を表明している)滑川剛人レフリーに感謝を伝えることができました。日本のベストレフリーの一人ですので、彼が引退してしまうことを寂しく思っています」

──プレーオフトーナメント準々決勝で対戦することが決まっている状況での試合でしたが、難しさはありましたか。

「自分たちとしてはもう少しいいパフォーマンスを見せたいと思っていました。今日のパフォーマンスでは、次も勝てるわけがありません。ただ、学びはありましたし、今日試したこともありました。もう一度、次戦に向けてアジャストしていきたいです。また明日、東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)さんとのトレーニングマッチがあり、今日も含めて3試合連続で戦う流れです。"東京"ライバル対決ですね。現段階で東京のベストチームは東京SGさんですが、われわれが毎回プレーオフトーナメントに出場できるチームになるためには、絶対に倒さなければならない相手です。素晴らしいチャレンジにしたいです」

リコーブラックラムズ東京
TJ・ペレナラ キャプテン

「今日は東京SGさんが上回っていました。自分たちもプレッシャーを掛けつつ、チャンスが回ってきたときにそのチャンスを生かせた部分はありました。でも、東京SGさんはそれをやり続けたことで、この結果になったのだと思います。今日の試合でいいパフォーマンスを見せたかったですし、ホストとして準々決勝を戦いたかったのに、それも達成できませんでした。そこは残念ではありますが、学びも多い試合でした。そんな相手と準々決勝でまた戦うことができるのはエキサイティングな気持ちです。東京SGさんも同じように思っているでしょうし、ファンも楽しみにしているはず。また13日後に会いましょう!」

──リーグワンになってから初めてのプレーオフトーナメント進出です。チームのほとんどの選手がプレーオフ未経験ですが、どのように導いていきたいか教えてください。

「確かに、多くの選手にとって初めてのプレーオフトーナメントになります。ただ、昨季レギュラーシーズンの最終戦、『勝てばプレーオフ進出の可能性がある』という一戦がありました。今日も『勝てばリーグのトップ4になれる』試合でした。結果的にどちらも目標は達成できていませんが、この勝つか負けるかという試合に向けてチームとしてビルドアップしていく過程に学びがあります。そういったことを生かしていきたいです」

試合詳細

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