NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第2節 カンファレンスB
2022年1月16日(日) 14:05 味の素スタジアム(東京都)
東京サントリーサンゴリアス 50-8 トヨタヴェルブリッツ
トヨタヴェルブリッツ
サイモン・クロン ヘッドコーチ
「非常に残念な結果であったと言えます。スコアの点からも非常に残念でした。前半に関してはポゼッションなどを積み重ねることができず、自陣でサントリーにボールを渡してしまったシーンが多かった。サントリー相手には、このようなことは決してしたくない。ディフェンスにおいても、詰めすぎてしまい、相手に簡単にスコアさせてしまった点がよく見られました。ハーフタイムのロッカールームでは、プレーヤーからの的確な修正点が挙げられており、後半最初の部分で7ポイントに抑える形で反映されていたと思います。最後の5分において自分達のストラクチャーから外れてしまい、簡単なトライをまた許してしまいました。しかし、1ヵ月ぶりのラグビーの試合、初戦でもあり、今回の試合から修正を積み、次に繋げていきたいと思います」
──今日は初戦で1ヵ月ぶりの試合でしたが、何か影響がありましたか?
「コーチ陣としては、やはり初戦に臨むにあたって緊張感といったものは否めません。しかし、トレーニングや準備の時間も十分にあったので、そこは決して言い訳にできない部分。ただ、ご覧いただいた通りプレーからは連係の不足が見られた。ラグビーでは、連係が2人だけでも不足してしまうと相手にトライを取られてしまうので、そこはチームとして大きな学びになる。この連係の部分を修正し、チームとして一体感のあるプレーに繋げていきたい」
──ピーターステフ・デュトイ選手(FL)のこの試合での起用理由とパフォーマンスの評価、そして、日本のチームでのプレーが2年ぶりの姫野和樹共同主将(FL)のパフォーマンスの評価は?
「デュトイ選手は、本来、第2節からのみプレー可能でした。今回、本来であれば60分までのプレー時間の制限をつけていたが、試合後半のテンポがやや遅くなったので65分程プレーできました。肩を負傷してから5ヵ月経ち、初めての試合でいいチャンスが生まれた。彼をスターターとして起用したのは、彼のプレー時間を上手くコントロールするためです。姫野選手には、回数を重ねながらチームでの連係を深めていくようにしたいし、幾つかのポジションをカバーしているので戻って来てくれて嬉しい」
──初戦(対静岡ブルーレヴズ)は相手にコロナ感染者が出てトヨタ側に勝点が入った一方で、コロナ感染者を出してしまうと優勝など上位を展望しづらいレギュレーションに対する現場レベルでの対処方法は?
「先週の試合の中止連絡は(試合前日の)土曜日夜に受け取り、非常に残念な展開でした。あの時点まで来ていると全員でラグビーをする必要があったと思います。代わりにチーム内では紅白戦で練習を積めたので、できる限りのことをチームはしたし、コロナ禍では非常に大きなチャレンジ。全員が、家族、チームの健康、安全面を考慮する中で続けていくことは非常に大きなプレッシャーです。チームの中には、お子さんがいて、それぞれが学校に行き日常生活を営み、日本でのコロナ感染者数がこのように多くなっている中では様々なことが難しい状況です。プレシーズンであいにく、練習試合がキャンセルされたことも大きなプレッシャーでした。チームとしては、できる限りのことを一つひとつやっていくしかない」
トヨタヴェルブリッツ
茂野海人共同主将(SH)
「本日はありがとうございました。結果としては、自分達が思っていたような結果ではなかったです。僕たちとしては、一番初めからファーストパンチを当てて行くことを意識してやっていましたが上手くいかず、ボールセキュリティのところも甘く、自分たちがやりたかったプレッシャーをかけるところができなかったことが今後の修正点です。ディフェンスのところもコネクションを取り切れず、個々のディフェンスになってしまった部分が大きかったかと思います。1試合目なので、次の試合はしっかり修正してトヨタのラグビーができるようにやっていきたいと思います」
──サントリーに対しブレイクダウンでプレッシャーをかけきれなかったところで感じるものは?
「僕達としては、ダブルショルダーでコリジョンのところをしっかりと止めることを意識していましたが、個々のタックルになってしまい、ゲインを切られ、その後のサポートも負けていた。細かいところで詳細を詰め切れていなかったのかなと思います」
──デュトイ選手のプレー中の印象と、普段はどのような選手ですか?
「彼自身も自分で『ずっと動き続けるプレーヤー』だと言っています。その通りで、グラウンド上で仕事をし続けているプレーでした。普段、グラウンドの中でも他でも親しく話をしてくれ、リーダーシップもあって、ハドルの中でもトークをしてくれます」
東京サントリーサンゴリアス
ミルトン・ヘイグ監督
「(日本語で)いい試合でした。いいセット、いいディフェンス、後半はいいトライが多く満足しています。後半は(以下、英語で)many mistakes、最後は50点につながる形で良い勝利ができたのは良かったと思いますが、後半、ミスが多く出てしまった部分があったので、その辺は課題があったかと思います。ありがとうございました」
──今日のゲームプランとして、ボールを止めないラグビーができていたと感じましたが、その戦い方ができたことには満足感がありますか?
「その戦い方がうまくいった部分は前半だと思う。トヨタも(コロナ禍のため、今週までの)5~6週間は試合ができなかったと聞いています。3フェイズのクオリティをしっかり保ち、自分たちの速いテンポでプレーすることを心掛けて1週間準備してきました。今日は、それを特に前半に出すことができて、いい結果に繋がった」
──(後半39分のトライで)43-8のスコアとなり勝ちはほぼ決まり、ホーンもなった時に、そこからあえてまたトライを取りに行って、結果として取り切った。あのときはピッチにいた選手達ではどのようなコミュニケーションをとって、どのように決断したのか?
「(あの場面では)できれば得点を50点に乗せたいという思いがコーチ陣にもありました。できるかぎり、相手にプレッシャーを掛けてボールを獲得し、ボールをキープしながら得点に繋げて欲しいと思って見ていました。結果が得られて良かった」
東京サントリーサンゴリアス
中村亮土 主将 (CTB)
「ミルトンの日本語と共に、サントリーのレベルも上がってきたので(笑)良かったです。今週も、先週の課題を含めて、チームとして良い準備ができた結果が今日現れたので、こういう準備を毎回積み重ねたいと思います」
──この試合への準備で、この試合に出せたところは? また、今季取組んだところで出せているところは?
「先週の試合では明確にディフェンスのところで課題が出て、そこについてはっきりと自分たちで理解をして、ディフェンスの課題をクリアにした部分が、今日、とても良かったと思います。アタックについてはもともとポテンシャルのある選手が揃っているので、サントリーのラグビーをするためにブレイクダウンのところを意識して、1週間、鍛えてきました」
──(後半39分のトライで)43-8のスコアとなり勝ちはほぼ決まり、ホーンもなった時に、そこからあえてまたトライを取りに行って、結果として取り切った。あのときはピッチにいた選手達ではどのようなコミュニケーションをとって、どのように決断したのか?
「(39分のトライ後にトヨタが)キックオフを蹴ったときには(選手達に)『レシーブしたらタッチに蹴り出す』と言っていたが、いいところでのスクラムとなったので『また、アタックしよう』ということに切り替えました。最後トライして終えたことで、次に向けての勢いで試合を終えることができたので良かった」
──今日は2試合目ということでコミュニケーションが良くなってきていると思うが、新加入の選手たちとのコミュニケーションはどうか?
「コミュニケーションは試合を重ねるにつれて良くなってきています。これからまだまだメンバーも替わっていくし、その中でも同じレベルのラグビーができるようにしたい」
──今日のディフェンスは点差が開いても集中力が切れないと感じた。このようにやるべきことをやりきれたことにはどのように感じるか?
「試合が続いているので、集中力が切れる理由はない。試合が続いているのでプレッシャーがかかっていて、(集中力が)切れないのだと思います」