2022.01.30NTTリーグワン 2022 D1 第3節レポート(神戸S 27-22 S東京ベイ)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第3節 カンファレンスA
2022年1月22日(土) 14:30 ノエビアスタジアム神戸(兵庫県)
 コベルコ神戸スティーラーズ 27-22 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

クボタスピアーズ船橋・東京ベイの左から、オペティ・ヘル選手、フラン・ルディケ ヘッドコーチ、デーヴィッド・ブルブリング ゲームキャプテン

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
フラン・ルディケ ヘッドコーチ

「まずはコベルコ神戸の勝利におめでとうと申し上げたいと思います。我々も今週は準備の段階で色々なことがありましたが、それを乗り越えて試合に臨めたことを誇りに思いますし、8人の新しいメンバーがこの試合から加わることができました。そしてトンガの国の方々に早い復興を願い、心を届けたいと思います」

──具体的に今日はどのような試合だったと感じていますか。

「今日の試合はシーソーゲームのような展開でした。常に接戦で、お互いがハードワークを繰り返していましたが、最後の結果につなげたのがコベルコ神戸さんだったと感じています」

──オペルティ・ヘル選手は試合を重ねるごとにパフォーマンスが上がってきていると思いますが、その成長をどのように感じていますか。

「彼のような若い才能のある選手と一緒に戦えることはとてもハッピーです。彼はとてもハングリーで謙虚な部分も持ち合わせています。プレーのスキルも向上していて、その能力を引き続き見せてくれると思います」

──今日の試合で欠場していたマキシ選手、ラブスカフニ選手、ボタ選手、立川選手、岸岡選手のコンディションについて教えてください。

「今日欠場した理由はメディカル的な理由で欠場をしました。次戦に向けてしっかりと準備をしていきたいと考えています」

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
デーヴィッド・ブルブリング ゲームキャプテン

「自分たちの努力した部分は出し切れたと感じていますが、それを結果に繋げることができませんでした。この試合を糧として、さらに強くなりたいと思います」

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
オペティ・ヘル選手

「まずは神戸のチームの皆さんにおめでとうと言いたいと思います。両チーム共に力を出し切り、ベストを尽くせたと思います。ただ自分たちのチームは最後のところで結果に繋げられませんでした。これを更に成長できるチャンスと捉えて今後に活かしていきたいと思います。そして日本の皆様がトンガのことを心配し、心を寄せていただいていることに感謝しています」

──ヘル選手にとって、今日の試合に向けて準備することは難しい部分があったと思いますが、今日の試合に込めた想いをお聞かせください。

「今週はいつもと違い、トンガの家族とも木曜日まで連絡がとれず、どんな状況になっているかもわかりませんでした。木曜日に家族と連絡がとれて無事が確認できてからは、トンガの国の人たちのため、支えてくれているチームのためにベストを尽くそうと思いました。いつもより感情的になった試合でした」

──試合を重ねるごとに自信がついてきているのではないでしょうか。

「練習の段階から過程を大切にしています。チームでの自分の役割も明確にわかっています。試合中はチームや隣の選手が自分をしっかりと支えてくれているので、自信がついてきていると感じています。

──今日の試合ではスタジアムにトンガ国旗がたくさんありましたが、どのような想いでそれをご覧になっていましたか。

「グラウンドに入った瞬間にトンガの国旗を見て、日本の文化がどれほど素晴らしいものかと感じ、感情的になりました。トンガという国に感謝し、日本の皆さまのサポートにも感謝しています」

 

コベルコ神戸スティーラーズのデーブ・ディロン ヘッドコーチ(右)、橋本大輝キャプテン

コベルコ神戸スティーラーズ
デーブ・ディロン ヘッドコーチ

「まず、地元のファンの皆さまの前でプレーできたことを嬉しく感じています。とてもタフな試合でしたが、チームの選手達、スタッフ、そしてサポートスタッフを誇りに思っています。今日の試合では自分達の思うようにいかない部分もありましたが、勝ち切ることができてよかったです」

──この1週間でコロナの感染状況がさらに厳しい状況になりましたが、この状況で試合に臨まれた心境とチーム内での取り組んでいることがあればお聞かせください。

「この感染状況を踏まえて、チームスタッフの皆さんがチームのコロナ感染防止対策に対しての手順や約束事をしっかりと示してくれています。その決められたルールの中でチーム全員が行動しています。チーム以外の場面でも一人一人がどういった行動をするべきかの規律を守る取り組みをしています。自分達ができることは限られていますが、しっかりとコントロールしながら、試合に向けて準備を行っています」

コベルコ神戸スティーラーズ
橋本大輝キャプテン

「80分間通してとてもタフな試合になりました。今シーズンこれまで2連敗して、今日の試合でもチームの反則を含め、改善点は多くありますが、チーム一丸となってこの流れを変えたいという想いが、今日の結果につながったのでないかと感じています」

──今日の試合では相手チームにボールを保持される時間が長くなりましたが、チームの選手たちとどのような声がけをしていましたか。

「前回の試合の課題の一つにディフェンスの間隔、選手間の幅というものがありましたので、今週取り組んできた改善点を確認しながら、自分たちのラグビーに立ち返ろうと、80分間しっかりとコミュニケーションをとりながら声がけをしていました」

──前回の試合での敗戦があり、その後にトンガでの噴火被害のことがあり、神戸にとっては震災から27年という節目ということで、特別な1週間だったと思います。

「震災を乗り越えたチームは他にはあまり無いと思います。今シーズンは2連敗から始まりましたが、震災から復興してきた神戸をチームに重ね合わせて、自分たちのチームもここからもう一度、チームのあるべき姿を見せていきたいと話し合って、この試合に臨みました。それに加えてトンガのことがあり、チーム一丸で試合に向けて取り組めた1週間でした」

──前回の試合での課題の一つに「ディフェンスの間隔」という話がありましたが、詳しく教えてください。

「ディフェンスの間隔が狭かったので改善しました。前の試合では相手の勢いにおされて、自分達の視野が狭くなっていたので、視野を広くしてコミュニケーションがしっかりとれるように改善しました」

──後半30分過ぎにクボタにトライを決められて、その後のキックでクルーデン選手がチャージしたプレーがありましたが、あの場面はチーム内で声がけをしていたのか、或いは選手が判断したのかを教えてください。

「あの場面はクルーデン選手の単独の考えでいったと思います。あのワンプレーがなければもしかしたら勝てていなかったかもしれません。勝利への執念を体現してくれたと感じています」

コベルコ神戸スティーラーズ
アタアタ・モエアキオラ選手

──前半の「50:22」は狙ってのキックだったのでしょうか。またトンガのご両親の安否が確認できた時の心境を教えてください。

「はい、裏を見て、スペースがあったので狙いました。昨日までは連絡がつかず、非常に心配していました。昨日連絡がとれて無事を確認できて安心しました。多くの皆さまから心配や励ましのメッセージをいただいたり、今日のスタジアムでも多くの国旗を掲げていただき感謝しています」

──大変タフな1週間だったと思いますが、今日の試合を含めて感想を聞かせてください。

「日本の皆さんからたくさんの励ましのメッセージをいただき、今日の試合ではたくさんの国旗を見て言葉にできないくらいの感謝の気持ちで一杯です」

──開幕3戦目での初勝利ですが、次に向けてご自身が期待されていることを教えてください。

「特別なことをする必要はなく、自分たちの基本のプレーをしっかりと磨いていくことが大切だと思います」

コベルコ神戸スティーラーズ
山下楽平選手

──前半のトライの場面ですが、外でもらって内側に切り返したプレーについて教えてください。また後半のトライでも上手くスペースを見つけたプレーでしたが、振り返ってみていかがだったでしょうか。

「内側のスペースが空いているのが見えたので、切りこんでいきました。スペースを見つけていくのが自分の持ち味だと感じているので、その意識の積み重ねが試合で出せてよかったです」

──トンガ出身の選手が3名いますが、どんな言葉をかけたのか教えてください。

「日本のラグビー界はトンガと深い繋がりがあり、チームにも3名の選手がいます。チームとして、今シーズン連敗して苦しい状況の中で、トンガでの出来事があったにも関わらずチームの3選手は前向きに取り組んでいる姿を見て、自分たちも頑張らないといけないという気持ちになりました」

──今日の試合では前回と比べてハンドリングのエラーが減りましたが、この試合での約束事があったのでしょうか。

「チームでアタックのラインの深さを意識して試合に臨みました。チームとしてディフェンスラインと接近した場面でのアタックを武器として数年やってきましたが、そこが浅くなってプレッシャーを受ける傾向があったので、その部分を調整するように心がけていました」

──開幕3戦目での初勝利ですが、次に向けてご自身が期待されていることを教えてください。

「1節、2節と神戸らしい展開ラグビーがあまりできていなくて、受け身の展開が多くなっていましたが、今日の試合では払拭できたかなと感じています。そこが神戸の強みだと思うので、さらに磨きをかけて準備していきたいです」

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