2023.01.15NTTリーグワン2022-23 D2 第3節レポート(江東BS 22-44 釜石SW)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン2(リーグ戦) 第3節
2023年1月14日(土) 14:30 江東区夢の島競技場 (東京都)
清水建設江東ブルーシャークス 22-44 釜石シーウェイブスRFC

チームとファンが一丸に。青く染まった夢の島

今季初出場で1トライ。清水建設江東ブルーシャークスのオルビン・レジャー選手

江東区夢の島競技場でホスト開幕戦を迎えた清水建設江東ブルーシャークス。立ち上がりからフルスロットルだったホストチームは、齊藤遼太のトライで先制した。このトライが今季初の先制点。その勢いに乗りたいところだったが、相手にペナルティキックを与えてしまうと、その後は相手のトライが続く。流れを取り戻すように、今季初キャップとなったオルビン・レジャーのトライ、前半終盤にはコンラッド・バンワイクがペナルティキックに成功し、17対20で折り返す。後半は、野田涼太のトライで良い入りをするものの、相手にインターセプトからの得点やペナルティキックを与えてしまう。最後まで粘り強い戦いをみせるが、22対44でノーサイド。ホスト開幕戦を白星で飾ることはできなかった。

ホストゲームへの強い想いは、選手だけではない。江東区夢の島競技場には、雨の中、ブルーの洋服を身にまとった多くのファン・サポーターがつめかけていた。

大隈隆明監督は、「チーム・ファンが一丸となり、勝利につなげたかったですが、申し訳ない気持ちでいっぱいです。ファンの皆さんには、ホーム開幕戦に向けて実施したSNSのフォロワー拡大企画“夢の島5050”のイベントにも協力していただき、後押しに感謝しています。」と語った。

夢の島5050(GO!GO!)企画は、14日のホスト開幕戦までにフォロワー数5050人到達を目標に仕掛けたもので、試合2日前にはこの目標を見事達成。達成記念として試合当日にチームカラーの青色を身に着けている来場者にプレゼントが用意されたこともあり、会場はホストチームを後押しする雰囲気に包まれた。

それは、選手たちにとってもパワーになった。今季ファーストキャップ、復帰戦ともなったオルビン・レジャーは、今季初トライ。「今日のホストゲームをとても楽しみにしていました。ミスがある中でも感度としては良い復帰戦となり、ファンの皆さんの前でトライできたことがとてもうれしかったです」と喜びを表現すると同時に、そのトライについて「速いボール運びから森谷直貴のリターンボールもあり、置くだけだったので周りのおかげです」とチームメートへの感謝を語っていた。大隈監督は、「安定感がある中でハードなプレーもでき、チームに欠かせない存在です。期待どおりのプレーをしてくれました」と評価している。

次節は1月21日(土)、同じく江東区夢の島競技場を舞台としたホストゲームとなる。相手は、第2節で釜石シーウェイブスRFCに大勝している三重ホンダヒート。「大きなチャレンジになる。失うものはないので、今日の学びを生かせるよう準備していきたい」とオルビン・レジャーは次節への意気込みを語っている。

(山村燿)

清水建設江東ブルーシャークス

清水建設江東ブルーシャークスの大隈隆明監督(右)、マーフィー・タラマイ ゲームキャプテン

清水建設江東ブルーシャークス
大隈隆明監督

「釜石シーウェイブスRFC戦に勝つことにフォーカスしてチームとして最大の準備をしてきましたが、非常に悔しい結果となりました。強いプレッシャーや強い気持ちなどの面で相手のほうが一枚上だったと思います。ただ、チームとしては下を向くのではなく、しっかりと修正すべきところを修正し、切り替えて来週の三重ホンダヒート戦に向けて準備していきたいと思っています」

──齊藤遼太選手のトライから入りましたが、その立ち上がりの部分の印象は?

「相手は勢いに乗せてしまうとその勢いが止められなくなるチームだと分かっていたので、先手を打ち、スコアを先に取るということを今日の試合のテーマとしてチームで掲げていました。それが実際にチームとして達成できたことは良かったと思います」

──立ち上がりが良かったものの、勝ち切れなかった要因は?

「80分の中で、相手の時間帯、自分たちの時間帯がありますが、その自分たちの時間帯で、必死のディフェンス、トライセーブなど相手の気持ちの入ったプレーがありました。逆に自分たちはディフェンスの時間帯でペナルティをしてしまい、苦しいゲーム展開となってしまったことが要因だと思います」

──今日の試合で見つかった課題や修正点は?

「規律の部分で相手の得点につながり、流れが変わってしまう部分があったので、その部分はしっかりと修正していきたいと思います」

清水建設江東ブルーシャークス
マーフィー・タラマイ ゲームキャプテン

「規律のところがあまり良くなく、相手のほうがチャンスをものにしていたと思います。釜石シーウェイブスRFCは流れがきたら、勢いに乗ってくるチームだと思っていました。相手にフォーカスを置くのではなく、自分たちにもっとフォーカスして戦うべきでした」

──今日のホスト開幕戦に向けて準備してきたことは?

「テーマとして“ファーストストライク”を掲げていました。最初はそれを示すことができましたが、勢いに乗り切れず、相手のほうがチャンスをものにして、勝ち切れなかったです。次節三重ホンダヒート戦に向けて準備していきたいと思います」

釜石シーウェイブスRFC

釜石シーウェイブスRFCの須田康夫ヘッドコーチ(左)、小野航大キャプテン

釜石シーウェイブスRFC
須田康夫ヘッドコーチ

「リーグ開幕から2戦の反省点を生かして、『試合の入りの部分で圧倒する勢いをつけよう』とチームの中で認識を統一して臨みました。選手たちがそれを体現し、良いゲームの流れを作ってくれたと思います」

──今日のゲームの勝因は?

「ゲームの流れを勝ち取れたことが勝因だと思っています。その中でも安定したボール運びができたことが勝因の一つになったと思います」

──センターにジョシュア・スタンダー選手を入れるなど、これまでの2試合と違う面が見られましたが、どのような狙いがありましたか?

「まずはしっかりボールを動かせるようにすることを狙いとしました。また、フルバックに入った片岡領を生かす意味では、司令塔を含めて良いゲーム運びをしてくれて、ベストなメンバーだったと思います」

釜石シーウェイブスRFC
小野航大キャプテン

「試合の入りから15人がしっかりとハードワークでき、80分間続けられたことが勝因かと思います。細かいミスを含めて修正すべき点はたくさんありますが、まずは最初の2試合と比べて、今日のゲームはハードワークができ、釜石らしいゲームができたと思います」

──登録人数が22人と一人少ない中、チームのまとまりはどうだったのか。

「特に動揺や不安、迷いもなく、いるメンバーがベストメンバーだと思っています。アクシデントがある中でも、3週間準備してきたことをしっかりと出し切ることができました。チームとしてはベストパフォーマンスができ、一人ひとりが仲間を信じて戦い続けることができました」

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